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公開番号2024129831
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039170
出願日2023-03-14
発明の名称結晶膜、積層構造体、半導体装置、電子機器、システム及び製造方法
出願人Patentix株式会社,学校法人立命館
代理人
主分類C30B 29/22 20060101AFI20240920BHJP(結晶成長)
要約【課題】n型キャリア制御が容易な岩塩構造を有するMgZnO結晶膜及び積層構造体を提供することを目的とする。
【解決手段】Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む結晶膜であって、前記結晶性酸化物が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、単相の岩塩構造を有し、また、膜厚が0.1μm以上であり、100mm2以上の面積を有する結晶膜が、例えば、深紫外発光素子などの半導体装置に有用である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む結晶膜であって、前記結晶性酸化物が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、単相の岩塩構造を有していることを特徴とする結晶膜。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記金属元素中Znが、60原子%以上含まれている請求項1記載の結晶膜。
【請求項3】
100mm

以上の面積を有する請求項1記載の結晶膜。
【請求項4】
単結晶である請求項1記載の結晶膜。
【請求項5】
半導体である請求項1記載の結晶膜。
【請求項6】
膜厚が0.1μm以上である請求項1記載の結晶膜。
【請求項7】
表面粗さ(RMS)が0.1μm以上である請求項6記載の結晶膜。
【請求項8】
前記結晶性酸化物のバンドギャップが、5.50eV以上である請求項1記載の結晶膜。
【請求項9】
結晶基板上にMg及びZnを含む結晶性酸化物膜を主成分とする積層構造体であって、前記結晶基板が岩塩構造を有しており、前記結晶性酸化物膜が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、岩塩構造単相膜であることを特徴とする積層構造体。
【請求項10】
前記結晶基板がMgO基板である請求項9記載の積層構造体。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、深紫外線発光素子に有用な結晶膜に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
医療施設、学校、役所、劇場、ホテル、飲食店等、頻繁に人が集まったり人が出入りしたりする施設は、バクテリアやカビ等の微生物が繁殖しやすく、またウイルスが蔓延しやすい環境にある。特に、上記施設における狭い空間(病室、トイレ、エレベータ内などの閉鎖空間)や人が密集するような空間では、このような傾向が顕著となる。
例えば、有害で感染性の高い微生物やウイルスは、当該ウイルス等に感染した人が施設内の所定の空間を出入りすることにより、当該空間における床や壁等の表面上で増殖したり、当該空間内を浮遊したりする。そのため、その空間に入った次の人にウイルス等が感染し、場合によっては感染症が施設内で蔓延することもある。
【0003】
以上のような状況を改善するために、人(場合によっては動物)が集まったり出入りしたりする施設においては、上記したような有害な微生物(例えば、感染性微生物)を消毒したり、ウイルスを不活化したりする措置が求められる。
床や壁等の上記空間を取り囲む表面については、例えば、作業員によってアルコール等の消毒剤を散布する、消毒剤を染み込ませた布等で拭き取る、あるいは殺菌紫外線を照射する等の除染作業が行われる。また、空間内を浮遊する微生物やウイルス等については、例えば、紫外線照射による殺菌・不活化が行われる。
深紫外線発光素子として期待される材料として、岩塩構造を有するMgZnOが近年注目を集めている。岩塩構造を有するMgZnOはワイドバンドギャップ半導体であり、真空紫外・固体発光素子の実現が期待されている。
【0004】
特許文献1には、発光層が、Zn
1-x
Mg

O(x>0である。)を主成分として含み、前記主成分が岩塩構造を有している深紫外線発光素子が記載されている(特許文献1)。しかしながら、従来のミストCVD法では、膜中におけるZnの含有率が30%前後と低く、n型キャリア制御が困難であった。また、n型キャリア制御を容易にする目的で、Znの含有率を上げることが考えられるが、Znの含有率を上げることがそもそも困難であり、工業上実用可能な面積などを有するものを得ることが、できなかった。また、MgとZnの混晶比が拮抗してくると、結晶構造が非常に不安定になるため、岩塩構造単相の結晶膜を得ることが困難になり、岩塩構造とウルツ鉱構造との混合相になってしまう問題があった。混合相になってしまうと、異なる結晶構造が混じるため、結晶性も非常に低下し、表面平滑性も悪化するといった問題があった。特に、Znを56%以上含ませると混合相になり、従来法ではZnを56%以上含ませた岩塩構造単相結晶膜を得ることが困難であった。そのため、Znの含有量が56%以上の岩塩構造単相結晶膜を得ることができる方策が待ち望まれていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-204642号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、n型キャリア制御が容易な岩塩構造を有するMgZnO結晶膜及び積層構造体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討した結果、岩塩構造を有する結晶基板上に、Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む薄膜を製造する際に、前記結晶基板上に、Mgに対するZnの濃度が上昇するように積層されている金属酸化物の濃度勾配層を形成した後、前記薄膜を製膜すると、前記濃度勾配層上に、Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む結晶膜であって、前記結晶性酸化物が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、単相の岩塩構造を有している結晶膜を容易に製造することができることを知見し、このような結晶膜が、上記した従来の問題を一挙に解決できるものであることを見出した。
また、本発明者らは、上記知見を得た後、さらに検討を重ねて、本発明を完成させるに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
[1] Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む結晶膜であって、前記結晶性酸化物が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、単相の岩塩構造を有していることを特徴とする結晶膜。
[2] 前記金属元素中Znが、60原子%以上含まれている前記[1]記載の結晶膜。
[3] 100mm

以上の面積を有する前記[1]記載の結晶膜。
[4] 単結晶である前記[1]記載の結晶膜。
[5] 半導体である前記[1]記載の結晶膜。
[6] 膜厚が0.1μm以上である前記[1]記載の結晶膜。
[7] 表面粗さ(RMS)が0.1μm以上である前記[6]記載の結晶膜。
[8] 前記結晶性酸化物のバンドギャップが、5.50eV以上である前記[1]記載の結晶膜。
[9] 結晶基板上にMg及びZnを含む結晶性酸化物膜を主成分とする積層構造体であって、前記結晶基板が岩塩構造を有しており、前記結晶性酸化物膜が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、岩塩構造単相膜であることを特徴とする積層構造体。
[10] 前記結晶基板がMgO基板である前記[9]記載の積層構造体。
[11] 前記金属元素中Znが、60原子%以上含まれている前記[9]記載の積層構造体。
[12] 前記結晶性酸化物膜が、100mm

以上の面積を有する前記[9]記載の積層構造体。
[13] 前記結晶性酸化物膜が単結晶である前記[9]記載の積層構造体。
[14] 前記結晶性酸化物膜の膜厚が0.1μm以上である前記[9]記載の積層構造体。
[15] 前記結晶性酸化物膜の表面粗さ(RMS)が0.1μm以上である前記[14]記載の積層構造体。
[16] 前記結晶性酸化物膜のバンドギャップが、5.50eV以上である前記[9]記載の積層構造体。
[17] 結晶膜を含む半導体装置であって、前記結晶膜が前記[1]記載の結晶膜である半導体装置。
[18] 深紫外線発光素子である前記[17]記載の半導体装置。
[19] 半導体装置を含む電子機器であって、前記半導体装置が前記[17]記載の半導体装置であることを特徴とする電子機器。
[20] 電子機器を含むシステムであって、前記電子機器が、前記[17]記載の電子機器であることを特徴とするシステム。
[21] 岩塩構造を有する結晶基板上に、Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む薄膜を製造する方法であって、前記結晶基板上に、Mgに対するZnの濃度が上昇するように積層されている金属酸化物の濃度勾配層を形成した後、前記濃度勾配層上に、Mg及びZnを含む結晶性酸化物を主成分として含む結晶膜であって、前記結晶性酸化物が、金属元素中Znを56原子%以上含んでおり、単相の岩塩構造を有している結晶膜を前記薄膜として製膜することを特徴とする方法。
[22] 前記の薄膜の製膜を、ミストCVD法により行う前記[21]記載の方法。
[23] 前記の濃度勾配層の形成を、ミストCVD法により行う前記[21]記載の方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明の本発明の結晶膜及び積層構造体は、n型キャリア制御が容易な岩塩構造を有する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明において好適に用いられる成膜装置(ミストCVD)の概略構成図である。
実施例1におけるXRD解析結果を示す図である。
実施例1におけるSEM像を示す図である。
実施例1におけるAFM像を示す図である。
実施例1におけるTaucプロットを示す図である。
実施例2におけるXRD解析結果を示す図である。
実施例2におけるTaucプロットを示す図である。
本発明における積層構造体の好適な一例を模式的に示す。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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