TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024131774
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023042231
出願日2023-03-16
発明の名称半導体素子の製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01L 21/301 20060101AFI20240920BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 半導体基板を分割するための改質層を形成するときにクラックを抑制する。
【解決手段】 半導体素子の製造方法であって、下記の工程を有する。半導体基板準備工程では、上面側の表層部に複数の素子領域が設けられた半導体基板を準備する。分解領域形成工程では、前記上面に、複数の前記素子領域の境界に沿って線状に伸びる分解領域を形成する。第1改質層形成工程では、前記半導体基板にレーザを照射することによって第1改質層を形成する。前記第1改質層は、前記分解領域に沿って伸び、前記分解領域よりも広い幅を有するように形成される。前記第2改質層形成工程では、前記素子領域にレーザを照射することによって第2改質層を形成する。第2改質層は、前記第2改質層が前記第1改質層と繋がるように形成される。分割工程では、前記第1改質層と前記第2改質層に沿って前記半導体基板を分割する。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
半導体素子の製造方法であって、
上面側の表層部に複数の素子領域(20)が設けられた半導体基板であって、前記上面において複数の前記素子領域がマトリクス状に配列されている前記半導体基板(12)を準備する半導体基板準備工程と、
前記上面に、複数の前記素子領域の境界に沿って線状に伸びる分解領域(30)を形成する分解領域形成工程と、
前記半導体基板にレーザを照射することによって前記半導体基板の内部に第1改質層(61)を形成する工程であって、上側から見たときに前記第1改質層が前記分解領域に重複した状態で前記分解領域に沿って伸び、前記半導体基板の厚み方向において前記分解領域が存在する範囲内の一部に前記第1改質層が存在し、前記第1改質層が前記分解領域よりも広い幅を有するように前記第1改質層を形成する第1改質層形成工程と、
前記素子領域を走査するように前記素子領域にレーザを照射することによって前記素子領域の内部に第2改質層(62)を形成する工程であって、前記半導体基板の厚み方向において前記第2改質層が存在する範囲と前記第1改質層が存在する範囲が重複し、前記第2改質層が前記第1改質層と繋がるように前記第2改質層を形成する第2改質層形成工程と、
前記第1改質層と前記第2改質層に沿って前記半導体基板を分割する分割工程、
を有する、製造方法。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記第1改質層形成工程の後であって前記第2改質層形成工程の前に、前記半導体基板にレーザを照射することによって前記半導体基板の内部に第3改質層(63)を形成する工程であって、上側から見たときに前記第3改質層が前記第1改質層と交差し、前記半導体基板の厚み方向において前記第3改質層が存在する範囲と前記第1改質層が存在する範囲が重複するように前記第3改質層を形成する工程、
をさらに有する請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記素子領域が、長方形であり、
前記第2改質層形成工程では、前記長方形の短辺に平行にレーザの焦点を移動させる処理を前記長方形の長辺に平行な方向に位置をずらしながら繰り返し実施する、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記第2改質層形成工程では、前記第1改質層によって区画された領域内において外周側から中心側に向かって渦巻き状にレーザの焦点を移動させる、請求項1または2に記載の製造方法。
【請求項5】
前記分解領域形成工程では、ダイシングブレードによって前記上面に溝を形成し、
前記溝が前記分解領域である、
請求項1または2に記載の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示の技術は、半導体素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【0002】
特許文献1には、半導体基板を上下に分割して薄い基板を作成する技術が開示されている。この技術では、半導体基板にレーザを照射することによって、半導体基板の内部に横方向に沿って伸びる改質層を形成する。次に、半導体基板を改質層に沿って分割する。これによって、薄い基板を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-133487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体基板にレーザを照射すると、レーザの照射箇所で結晶が分解され、改質層が形成される。改質層が形成されるときにガスが発生する。従来の技術では、改質層が形成されるときに発生するガスの圧力によって、半導体基板にクラックが生じる場合がある。本明細書では、半導体基板を分割するための改質層を形成するときに、クラックを抑制する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明明細書が開示する半導体素子の製造方法は、半導体基板準備工程と、分解領域形成工程と、第1改質層形成工程と、第2改質層形成工程と、分割工程を有する。前記半導体基板準備工程では、上面側の表層部に複数の素子領域が設けられた半導体基板を準備する。ここでは、前記上面において複数の前記素子領域がマトリクス状に配列されている前記半導体基板を準備する。前記分解領域形成工程では、前記上面に、複数の前記素子領域の境界に沿って線状に伸びる分解領域を形成する。前記第1改質層形成工程では、前記半導体基板にレーザを照射することによって前記半導体基板の内部に第1改質層を形成する。ここでは、上側から見たときに前記第1改質層が前記分解領域に重複した状態で前記分解領域に沿って伸び、前記半導体基板の厚み方向において前記分解領域が存在する範囲内の一部に前記第1改質層が存在し、前記第1改質層が前記分解領域よりも広い幅を有するように前記第1改質層を形成する。前記第2改質層形成工程では、前記素子領域を走査するように前記素子領域にレーザを照射することによって前記素子領域の内部に第2改質層を形成する。ここでは、前記半導体基板の厚み方向において前記第2改質層が存在する範囲と前記第1改質層が存在する範囲が重複し、前記第2改質層が前記第1改質層と繋がるように前記第2改質層を形成する。分割工程では、前記第1改質層と前記第2改質層に沿って前記半導体基板を分割する。
【0006】
なお、「改質層」は、元の半導体基板の結晶が分解されて生成された物質により構成された層を意味する。また、「分解領域」は、元の半導体基板の結晶性が分解されている領域を意味する。分解領域は、溝であってもよいし、改質層であってもよい。
【0007】
第1改質層形成工程では、レーザの照射箇所(すなわち、第1改質層の形成箇所)でガスが発生する。第1改質層は分解領域と重複した箇所に形成されるので、第1改質層の形成箇所で発生するガスは分解領域を介して半導体基板の外部へ抜ける。したがって、第1改質層形成工程では、半導体基板の内部の圧力上昇が抑制され、クラックの発生が抑制される。第2改質層形成工程では、素子領域を走査するように素子領域にレーザを照射することによって素子領域の内部に第2改質層を形成する。第1改質層は分解領域よりも広い幅を有するので、第2改質層の形成箇所から第1改質層までの距離は、第2改質層が形成される箇所から分解領域までの距離よりも短い。したがって、第2改質層の形成箇所で発生するガスは、第1改質層まで到達し易い。このため、第2改質層の形成箇所で発生するガスは、第1改質層と分解領域を介して半導体基板の外部へ抜ける。したがって、第2改質層形成工程でも、半導体基板の内部の圧力上昇が抑制され、クラックの発生が抑制される。以上に説明したように、この製造方法によれば、半導体基板を分割するために改質層を形成するときに、クラックを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
半導体基板12の平面図。
溝30を形成した後の半導体基板12の平面図。
溝30を形成した後の半導体基板12の拡大縦断面図。
第1改質層形成工程を示す半導体基板12の拡大縦断面図。
第1改質層形成工程における焦点Xの移動経路を示す拡大平面図。
第1改質層61を形成した後の半導体基板12の平面図。
第2改質層形成工程を示す半導体基板12の拡大縦断面図。
第2改質層62を形成した後の半導体基板12の平面図。
分割工程を示す半導体基板12の拡大縦断面図。
実施例2の第2改質層形成工程での焦点Xの移動経路を示す拡大平面図。
比較例の第2改質層形成工程での焦点Xの移動経路を示す拡大平面図。
実施例3の第2改質層形成工程での焦点Xの移動経路を示す拡大平面図。
第3改質層63を形成した後の半導体基板12の平面図。
変形例の第1改質層形成工程を示す半導体基板12の拡大縦断面図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書が開示する一例の半導体素子の製造方法は、前記第1改質層形成工程の後であって前記第2改質層形成工程の前に、前記半導体基板にレーザを照射することによって前記半導体基板の内部に第3改質層を形成する工程を有していてもよい。この工程では、上側から見たときに前記第3改質層が前記第1改質層と交差し、前記半導体基板の厚み方向において前記第3改質層が存在する範囲と前記第1改質層が存在する範囲が重複するように前記第3改質層を形成してもよい。
【0010】
この構成によれば、改質層を形成するときにクラックの発生をより効果的に抑制できる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社デンソー
熱交換器
4日前
株式会社デンソー
通信装置、ネットワークノード及び方法
5日前
株式会社デンソー
生体信号取得モジュール、生体信号取得装置
4日前
株式会社デンソーテン
情報処理方法、情報処理装置及び情報処理プログラム
4日前
株式会社SOKEN
清掃システム、及び清掃プログラム
4日前
個人
複円環アレーアンテナ
19日前
個人
接触式電気的導通端子
4日前
日星電気株式会社
同軸ケーブル
11日前
オムロン株式会社
入力装置
19日前
個人
安全プラグ安全ソケット
6日前
三菱電機株式会社
漏電遮断器
24日前
太陽誘電株式会社
全固体電池
10日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
19日前
オムロン株式会社
電磁継電器
18日前
日本バイリーン株式会社
電極支持体
12日前
株式会社村田製作所
磁性部品
1か月前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
19日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
19日前
株式会社GSユアサ
蓄電装置
19日前
株式会社ダイヘン
開閉器
10日前
TDK株式会社
電子部品
18日前
日本特殊陶業株式会社
保持装置
10日前
マクセル株式会社
配列用マスク
10日前
マクセル株式会社
配列用マスク
10日前
古河電池株式会社
非水電解質二次電池
1か月前
ローム株式会社
半導体装置
4日前
三菱電機株式会社
端子構造
10日前
ホシデン株式会社
多方向入力装置
10日前
日本無線株式会社
ホーンアンテナ
19日前
日本無線株式会社
レーダアンテナ
18日前
ヒューグル開発株式会社
拡張装置
10日前
ソニーグループ株式会社
発光素子
18日前
三洲電線株式会社
撚線導体
1か月前
住友化学株式会社
積層基板
1か月前
住友化学株式会社
積層基板
1か月前
アスザック株式会社
搬送用ハンド
4日前
続きを見る