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公開番号2024131345
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041551
出願日2023-03-16
発明の名称車両用電源システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類H02J 7/16 20060101AFI20240920BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】高圧バッテリと、電圧変換器と、低圧バッテリと、エンジンで駆動されるオルタネータとを含む車両用電源システムにおいて燃費の向上を図る
【解決手段】高圧バッテリ11と、補機負荷16に電力を供給するDC/DCコンバータ12と、DC/DCコンバータ12と並列に接続された低圧バッテリ13と、DC/DCコンバータ12と並列に接続されたエンジン駆動のオルタネータ14と制御部30と、を備える車両用電源システム100であって、制御部30は、低圧バッテリ13の充放電量を積算して充放電量積算値を算出し、充放電量積算値が所定値未満の場合はエンジン15を停止させ、充放電量積算値が所定値以上かつDC/DCコンバータ12からの出力電流値が出力上限値に達した場合にエンジン15を始動させて、オルタネータ14から補機負荷16に電力を供給させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両駆動用のモータに電力を供給する高圧バッテリと、
前記高圧バッテリから入力される電圧を降圧して補機負荷に電力を供給する電圧変換器と、
前記電圧変換器と並列に接続され、前記電圧変換器とともに前記補機負荷に電力を供給する低圧バッテリと、
前記電圧変換器と並列に接続され、エンジンで駆動されて前記電圧変換器とともに前記補機負荷に電力を供給するオルタネータと、
前記エンジンの始動停止を行う制御部と、を備える車両用電源システムであって、
前記制御部は、
前記低圧バッテリの充放電量を積算して充放電量積算値を算出し、
前記充放電量積算値が所定値未満の場合は前記エンジンを停止させ、前記充放電量積算値が前記所定値以上かつ前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の出力上限値に達した場合に前記エンジンを始動させて、前記オルタネータから前記補機負荷に電力を供給させること、
を特徴とする車両用電源システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の車両用電源システムであって、
前記低圧バッテリの出力電流値を検出する低圧バッテリ電流センサと、
前記電圧変換器の出力電流値を検出する電圧変換器電流センサと、を備え、
前記制御部は、
前記低圧バッテリ電流センサで検出した前記低圧バッテリの出力電流値を所定の周期で取得し、取得した前記低圧バッテリの出力電流値と前記周期とを掛け合わせて前記周期における前記低圧バッテリの前記充放電量を算出し、算出した前記充放電量を積算して前記充放電量積算値を算出し、
前記充放電量積算値が前記所定値未満の場合は前記エンジンを停止させ、前記充放電量積算値が前記所定値以上かつ前記電圧変換器電流センサで検出した前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値に達した場合に前記エンジンを始動させて、前記オルタネータから前記補機負荷に電力を供給させること、
を特徴とする車両用電源システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の車両用電源システムであって、
前記制御部は、前記電圧変換器の出力電圧を調整し、
前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値未満の場合には、前記電圧変換器の出力電圧を前記低圧バッテリの出力電圧よりも高い通常電圧に調整し、
前記オルタネータの出力電圧は、前記低圧バッテリの出力電圧よりも高く、前記通常電圧よりも低く、
前記制御部は、
前記充放電量積算値が前記所定値未満の場合で前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値に達した場合には、前記電圧変換器の出力電圧を前記低圧バッテリの出力電圧として前記低圧バッテリから前記補機負荷に電力を供給させ、
前記充放電量積算値が前記所定値以上かつ前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値に達した場合には、前記電圧変換器の出力電圧を前記オルタネータの出力電圧として前記オルタネータから前記補機負荷に電力を供給させること、
を特徴とする車両用電源システム。
【請求項4】
請求項3に記載の車両用電源システムであって、
前記制御部は、前記オルタネータの出力電圧を調整し、
前記制御部は、
前記充放電量積算値が前記所定値未満の場合で前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値に達した場合には、前記電圧変換器の出力電圧を前記低圧バッテリの出力電圧として前記低圧バッテリから前記補機負荷に電力を供給させ、
前記充放電量積算値が前記所定値以上かつ前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値に達した場合には、前記電圧変換器の出力電圧と前記オルタネータの出力電圧とを前記低圧バッテリの出力電圧として前記低圧バッテリと前記オルタネータとから前記補機負荷に電力を供給させること、
を特徴とする車両用電源システム。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の車両用電源システムであって、
前記制御部は、
車両の始動スイッチがオンとされてから前記始動スイッチがオフとされるまでの間に、前記オルタネータから前記補機負荷に電力を供給した回数をカウントし、
所定期間の間、カウント数を積算して積算カウント数を算出し、積算カウント数が前回の所定期間の積算カウント数よりも多い場合には、前記低圧バッテリの前記充放電量積算値の前記所定値を大きくし、積算カウント数が前回の所定期間の積算カウント数よりも少ない場合には、前記低圧バッテリの前記充放電量積算値の前記所定値を小さくすること、
を特徴とする車両用電源システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高圧バッテリと、高圧バッテリの電圧を降圧する電圧変換器と、低圧バッテリと、エンジンで駆動されるオルタネータとを含む車両用電源システムの構成に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、車両駆動用のモータに電力を供給する高圧バッテリから入力される電圧を降圧して出力するDC/DCコンバータと、低圧バッテリと、オルタネータとを並列に接続して補機に電力を供給する電源システムが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献2には、DC/DCコンバータと、低圧バッテリと、オルタネータと、キャパシタとを含む車両用電源装置において、キャパシタの電圧が十分に高くない場合、或いは、負荷の消費電力が多い場合に、オルタネータを駆動してオルタネータから電力を負荷に供給することが開示されている。
【0004】
特許文献3には、車両減速中にオルタネータを駆動してバッテリを充電する電源システムにおいて、減速中でないときにオルタネータの発電コストとバッテリのSOCと消費電力に基づいてオルタネータの駆動を調整することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2006-280110号公報
特開2016-037231号公報
国際公開第2016/167324号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、高圧バッテリと、電圧変換器と、低圧バッテリと、エンジンで駆動されるオルタネータとを含む車両用電源システムでは、エンジンを起動してオルタネータから補機に給電すると、車両の燃費が低下してしまう。
【0007】
そこで、本開示は、高圧バッテリと、電圧変換器と、低圧バッテリと、エンジンで駆動されるオルタネータとを含む車両用電源システムにおいて、燃費の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の車両用電源システムは、車両駆動用のモータに電力を供給する高圧バッテリと、前記高圧バッテリから入力される電圧を降圧して補機負荷に電力を供給する電圧変換器と、前記電圧変換器と並列に接続され、前記電圧変換器とともに前記補機負荷に電力を供給する低圧バッテリと、前記電圧変換器と並列に接続され、エンジンで駆動されて前記電圧変換器とともに前記補機負荷に電力を供給するオルタネータと、前記エンジンの始動停止を行う制御部と、を備える車両用電源システムであって、前記制御部は、前記低圧バッテリの充放電量を積算して充放電量積算値を算出し、前記充放電量積算値が所定値未満の場合は前記エンジンを停止させ、前記充放電量積算値が前記所定値以上かつ前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の出力上限値に達した場合に前記エンジンを始動させて、前記オルタネータから前記補機負荷に電力を供給させること、を特徴とする。
【0009】
このように、低圧バッテリの充放電量積算値が所定値未満の場合にエンジンを停止させるので、車両の燃費を向上できる。また、充放電量積算値が所定値以上かつ電圧変換器からの出力電流値が電圧変換器の出力上限値に達した場合にエンジンを始動させてオルタネータから補機負荷に電力を供給させるので、瞬間的に補機負荷が増加した際のエンジンの始動を抑制し、燃費の向上を図ることができる。
【0010】
本開示の車両用電源システムにおいて、前記低圧バッテリの出力電流値を検出する低圧バッテリ電流センサと、前記電圧変換器の出力電流値を検出する電圧変換器電流センサと、を備え、前記制御部は、前記低圧バッテリ電流センサで検出した前記低圧バッテリの出力電流値を所定の周期で取得し、取得した前記低圧バッテリの出力電流値と前記周期とを掛け合わせて前記周期における前記低圧バッテリの前記充放電量を算出し、算出した前記充放電量を積算して前記充放電量積算値を算出し、前記充放電量積算値が前記所定値未満の場合は前記エンジンを停止させ、前記充放電量積算値が前記所定値以上かつ前記電圧変換器電流センサで検出した前記電圧変換器からの出力電流値が前記電圧変換器の前記出力上限値に達した場合に前記エンジンを始動させて、前記オルタネータから前記補機負荷に電力を供給させてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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