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公開番号2024129680
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-27
出願番号2023039033
出願日2023-03-13
発明の名称搬送方向変更装置
出願人三機工業株式会社
代理人弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
主分類B65G 13/10 20060101AFI20240919BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】少ない部品点数且つ簡単な構造の搬送方向変更装置を提供する。
【解決手段】搬送方向変更装置は、駆動ローラ20によってキャリアローラ10を駆動する。キャリアローラ10は一定の径を有する筒形状の筒状部11と、筒状部から離れるにつれて次第に縮小する径を有する鐘形状の鐘状部12とを備える。キャリアローラはトーションスプリング50によって駆動ローラ20に押し付けられている。駆動ローラ20はアクチュエータ24によって鉛直方向の位置を第1位置と第2位置との間で切り替え可能である。駆動ローラが第1位置にある場合、駆動ローラ20はキャリアローラ10の筒状部11と接触する。駆動ローラ20が第2位置にある場合、キャリアローラ10は駆動ローラ20から受ける力によってブラケット30の旋回軸33を中心に旋回し、駆動ローラ20はキャリアローラ10の鐘状部12と接触する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
物品の搬送方向を変更する搬送方向変更装置において、
回転することにより前記物品を搬送するキャリアローラであって、
一定の径を有する筒形状の筒状部と、
前記筒状部から離れるにつれて次第に縮小する径を有する鐘形状の鐘状部と、を備えるキャリアローラと、
前記キャリアローラの周面に接触して前記キャリアローラを駆動する駆動ローラと、
前記キャリアローラを回転自在に支持する支持部材であって、
前記物品の搬送面に平行な面内で旋回軸を中心に旋回可能であり、
前記旋回軸は前記搬送面の平面視において前記筒状部よりも前記鐘状部の側に位置する、ように構成された支持部材と、
前記キャリアローラを前記駆動ローラに押し付けるバネ部材と、
前記駆動ローラを昇降させて前記駆動ローラの鉛直方向の位置を第1位置と前記第1位置よりも上方の第2位置との間で切り替え可能に構成された昇降装置と、を備え、
前記駆動ローラが前記第1位置にある場合、前記駆動ローラの回転中心線は前記キャリアローラの回転中心線よりも鉛直方向の下方に位置して前記駆動ローラは前記キャリアローラの前記筒状部と接触し、
前記駆動ローラが前記第2位置にある場合、前記駆動ローラの回転中心線は前記キャリアローラの回転中心線と略同じ高さに位置して前記駆動ローラは前記キャリアローラの前記鐘状部と接触する、ように構成されている
ことを特徴とする搬送方向変更装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1に記載の搬送方向変更装置において、
前記キャリアローラは、
前記筒状部に設けられ前記駆動ローラに対する摩擦係数が高い材質で形成された第1グリップ面と、
前記鐘状部に設けられ前記駆動ローラに対する摩擦係数が高い材質で形成された第2グリップ面と、
前記第1グリップ面と前記第2グリップ面との間に設けられ前記第1グリップ面及び前記第2グリップ面よりも前記駆動ローラに対する摩擦係数が低い材質で形成されたスライド面と、を備える
ことを特徴とする搬送方向変更装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の搬送方向変更装置において、
前記駆動ローラはモータが内蔵されたモータローラである
ことを特徴とする搬送方向変更装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の搬送方向変更装置において、
前記バネ部材は前記旋回軸に巻かれたトーションスプリングであり、前記トーションスプリングの一方の端部は前記支持部材に掛けられ、前記トーションスプリングの他方の端部は位置を固定された固定部材に掛けられ、前記駆動ローラが前記第2位置にある場合には、前記駆動ローラが前記第1位置にある場合よりも前記トーションスプリングの捩れ角度は増大する
ことを特徴とする搬送方向変更装置。
【請求項5】
請求項4に記載の搬送方向変更装置において、
前記支持部材は、
前記キャリアローラの軸の一端を支持する第1横溝が前記駆動ローラに対向する側に形成された第1アームと、
前記キャリアローラの軸の他端を支持する第2横溝が前記駆動ローラに対向する側に形成された第2アームと、を備え、
前記キャリアローラが前記駆動ローラから離れる方向に旋回させることで、前記キャリアローラを前記第1横溝及び前記第2横溝から取り外し可能に構成されている
ことを特徴とする搬送方向変更装置。
【請求項6】
請求項5に記載の搬送方向変更装置において、
前記キャリアローラの上方から被せられて前記支持部材に装着される天板をさらに備え、
前記天板は、
前記支持部材への装着時に前記キャリアローラの前記筒状部の一部が飛び出す開口部と、
前記支持部材への装着時に前記第1アームと組み合わせられて前記キャリアローラの軸の前記第1横溝からの脱離を防止する第1脚と、
前記支持部材への装着時に前記第2アームと組み合わせられて前記キャリアローラの軸の前記第2横溝からの脱離を防止する第2脚と、を備える
ことを特徴とする搬送方向変更装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、物品の搬送方向を変更する装置に関し、特に、仕分け装置に用いて好適な搬送方向変更装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
回転するローラを用いて物品を搬送し、物品の搬送面に平行な面内でローラを旋回させて物品の搬送方向を変更するローラ旋回式の搬送方向変更装置が知られている。そのような搬送方向変更装置の代表的な用途は仕分け装置である。
【0003】
特許文献1には、従来の代表的なローラ旋回式の搬送方向変更装置(以下、従来技術という)が開示されている。従来技術では、モータによって駆動されるラインシャフトに仕分けローラが押し当てられ、ラインシャフトとから受ける摩擦によってローラが回転する。ローラはラインシャフトの両側に複数並んで配置されている。個々のローラはローラ支持枠によって個別に回転自在に支持されている。ローラ支持枠は軸受けによって回転自在に支持された旋回軸を有する。旋回軸の旋回中心線は左右対称の形状を有するローラの重心を通っている。各列のローラ支持枠はリンク機構によって互いに連結されている。リンク機構につながるロッドをエアシリンダによって伸縮することによって、ローラ支持枠とともにローラが一斉に旋回する。
【0004】
上記のように、特許文献1に開示された従来技術では、ローラの駆動にはモータによって駆動されるラインシャフトが用いられ、ローラの旋回にはエアシリンダによって動かされるリンク機構が用いられている。つまり、ローラの駆動と旋回は独立した機構で行われている。
【0005】
ローラの駆動と旋回を独立した機構で行うことは、従来のローラ旋回式の搬送方向変更装置では通常行われている一般的な技術である。例えば、本出願の出願時の技術レベルを知る上での参考となりうる先行技術文献としては、特許文献1の他にも特許文献2及び特許文献3を挙げることができる。特許文献2及び特許文献3のいずれに開示された従来技術でも、ローラの駆動と旋回は独立した機構で行われている。しかし、搭載される機構の数が増えれば、部品点数の増加に伴うメンテナンス性の悪化は避けられない。また、部品点数の増加の分、コストも増大することになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第5197269号公報
特開2013-28418号公報
国際公開第2019/167864号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上述のような問題に鑑みてなされたものであり、少ない部品点数且つ簡単な構造のローラ旋回式の搬送方向変更装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る搬送方向変更装置は、回転することにより物品を搬送するキャリアローラ、キャリアローラの周面に接触してキャリアローラを駆動する駆動ローラ、キャリアローラを回転自在に支持する支持部材、キャリアローラを駆動ローラに押し付けるバネ部材、及び駆動ローラを昇降させる昇降装置を備える。
【0009】
キャリアローラは一定の径を有する筒形状の筒状部と、筒状部から離れるにつれて次第に縮小する径を有する鐘形状の鐘状部とを備える。支持部材は物品の搬送面に平行な面内で旋回軸を中心に旋回可能である。旋回軸は搬送面の平面視において筒状部よりも鐘状部の側に位置する。昇降装置は駆動ローラを昇降させて駆動ローラの鉛直方向の位置を第1位置と第1位置よりも上方の第2位置との間で切り替え可能に構成されている。本発明に係る搬送方向変更装置は、駆動ローラが第1位置にある場合、駆動ローラの回転中心線はキャリアローラの回転中心線よりも鉛直方向の下方に位置して駆動ローラはキャリアローラの筒状部と接触するように構成されている。また、本発明に係る搬送方向変更装置は、駆動ローラが第2位置にある場合、駆動ローラの回転中心線はキャリアローラの回転中心線と略同じ高さに位置して駆動ローラはキャリアローラの鐘状部と接触するように構成されている。
【0010】
以上のように構成される搬送方向変更装置によれば、昇降装置を下げて駆動ローラの位置を第1位置とすることで、キャリアローラの筒状部を駆動ローラに接触させることができる。この場合、キャリアローラの回転軸の方向は駆動ローラの回転軸の方向に一致するので、物品の搬送方向は直進方向となる。昇降装置を上げて駆動ローラの位置を第2位置とした場合、駆動ローラからキャリアローラへの押し付け力によるモーメントでキャリアローラを旋回軸の周りに旋回させ、キャリアローラの駆動ローラに接触する部位を筒状部から鐘状部へ移すことができる。この場合、キャリアローラの回転軸の方向は駆動ローラの回転軸の方向に対して傾くので、物品の搬送方向は直進方向に対して傾いた分岐方向となる。つまり、キャリアローラを駆動する駆動ローラを昇降させることで、物品の搬送方向を直進方向と分岐方向との間で切り替えることができる。また、鐘状部は筒状部よりも小径であるので、駆動ローラとの接触部が筒状部から鐘状部に切り替わることでキャリアローラの回転速度は上昇する。これにより、物品の搬送速度は直進搬送から分岐搬送への切り替えに伴い自ずと増速されることになるので、搬送方向変更装置が仕分け装置に適用された場合には、物品間のピッチが詰まることは無く高い仕分け能力が実現される。
(【0011】以降は省略されています)

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