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公開番号2024128968
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-24
出願番号2024035748
出願日2024-03-08
発明の名称グレリン分泌促進用組成物
出願人株式会社明治
代理人弁理士法人特許事務所サイクス
主分類A61K 35/744 20150101AFI20240913BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】グレリン分泌促進のために有効な、新たな食品素材を提供する。
【解決手段】ストレプトコッカス(Streptococcus)属に属する菌を含有する、グレリン分泌促進用組成物、及びStreptococcus属に属する菌を含有する、自律神経調節、成長ホルモン分泌促進、食欲不振改善、脂肪蓄積促進 (体重減少抑制)、インスリン分泌抑制、褐色脂肪組織の機能抑制、消化管運動促進、胃酸分泌亢進、膵外分泌亢進、交感神経系抑制、血管拡張、心収縮力増大、及び心筋細胞の保護からなる群より選択されるいずれかのための、組成物を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ストレプトコッカス(Streptococcus)属に属する菌を含有する、グレリン分泌促進用組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
Streptococcus属に属する菌が、配列番号5の配列からなるポリヌクレオチド又はそのオーソログ(ortholog)、配列番号7の配列からなるポリヌクレオチド又はそのortholog、及び配列番号9の配列からなるポリヌクレオチド又はそのorthologから選択されるいずれかを有する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
Streptococcus属に属する菌を含有する、自律神経調節、成長ホルモン分泌促進、食欲不振改善、脂肪蓄積促進又は体重減少抑制、インスリン分泌抑制、褐色脂肪組織の機能抑制、消化管運動促進、胃酸分泌亢進、膵外分泌亢進、交感神経系抑制、血管拡張、心収縮力増大、及び心筋細胞の保護からなる群より選択されるいずれかのための、組成物。
【請求項4】
自律神経調節、成長ホルモン分泌促進、食欲不振改善、脂肪蓄積促進 (体重減少抑制)、インスリン分泌抑制、褐色脂肪組織の機能抑制、消化管運動促進、胃酸分泌亢進、膵外分泌亢進、交感神経系抑制、血管拡張、心収縮力増大、及び心筋細胞の保護からなる群より選択されるいずれかが、グレリン分泌促進によるものである、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
Streptococcus属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィラス(S. thermophilus)に属するものである、請求項1から4のいずれか1項に記載の使用。
【請求項6】
Streptococcus属に属する菌が、S. thermophilus NCIMB 8510
T
、S. thermophilus 1131、S. thermophilus NITE BP-00077、及びS. thermophilus NITE BP-01696からなる群より選択されるいずれかである、請求項1から4のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項7】
Streptococcus属に属する菌を、1.3×10
10
個/日以上で投与するためのものである、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
ラクトバチラス・パラガセリに属する菌を含まない発酵乳の形態である、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
Streptococcus属に属する菌を含有する組成物を対象に摂取させる工程を含む、グレリンの分泌を促進する方法(医療行為を除く。)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、グレリン分泌促進用組成物に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
グレリンは、主に胃内で分泌されるペプチドホルモンであり、摂食亢進作用や消化管運動の調節作用、成長ホルモン促進、エネルギー代謝の調節作用、心機能亢進作用、抗糖尿病作用等が報告されている。これらは、グレリンによる交感神経抑制・副交感神経亢進といった自律神経系の調節を介しており、グレリンは生命のホメオスタシス維持に非常に重要である。
【0003】
グレリンに関し、特許文献1及び2には、脱脂乳又は脱脂粉乳を有効成分とするホルモン分泌促進剤が記載されており、これらでいうホルモンが、グレリン又は成長ホルモンであることが記載されている。また特許文献3には、タンパク質としてホエイタンパク質加水分解物及び発酵乳タンパク質;脂質として中鎖脂肪酸、乳リン脂質及び魚油;並びに糖質としてパラチノース(登録商標)を含有する、グレリン分泌促進剤が記載され、特許文献4には、ラクトバチラス・ガセリOLL2716(FERM BP-6999)(最近、ラクトバチラス・パラガセリ(Lactobacillus paragasseri)に分類されなおした。)を有効成分として含有する食欲不振改善剤が記載され、この食欲不振改善が、グレリンの分泌促進作用によるものであることが記載されている。さらに特許文献5には、精製した米胚乳タンパク質のズブチリシン消化物に由来する、4~12アミノ酸長の特定の配列を有するペプチドが記載され、これらのペプチドが、グレリン分泌の低下によってもたらされる食欲不振の治療に有効である旨が記載されている。また非特許文献1は、グレリンの心臓を保護する作用に関し、グレリンの有益な効果は、心疾患後に過緊張した交感神経活性を抑制することであると述べている。
【0004】
一方、ストレプトコッカス・サーモフィラス(Streptococcus thermophilus、S. thermophilus)は、発酵乳のスターターとして用いられることがある乳酸菌の一種である(例えば、前掲特許文献3、特許文献6)。またS. thermophilusに関し、特許文献7には、迷走神経活性化作用を有する乳酸菌の菌体及び/又は乳酸菌の処理物を有効成分として含有する迷走神経活性化剤が記載され、乳酸菌の例として、S. thermophilusが挙げられている。特許文献8には、有効量のストレプトコッカス・サーモフィルスST4株を含む、化学療法剤の副作用を軽減するための補助剤組成物が記載されている。さらにStreptococcus属の乳酸菌に関し、特許文献9には、特定の化合物を有効成分とする、自律神経調節作用を有する、医薬組成物又は飲食物が記載され、有効成分としては、式(I)の化合物の生産能を有する微生物又はその加工品、又は化合物の生産能を有する微生物の培養上清でもよいこと、またそのような微生物は乳酸菌でもよく、乳酸菌の例として、Streptococcus属に属する乳酸菌が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2015-205829
特開2015-205830
特許第6657084号公報(国際公開WO2015/199192)
特許第6813974号公報(特開2018-8901号公報)
国際公開WO2020/218450
国際公開WO2022/191093
特開2012-17282号公報
特開2021-20896号公報
国際公開WO2008/120713
【非特許文献】
【0006】
Expert Rev Endocrinol Metab,, 4:283-289, 2014. https://doi.org/10.1586/eem.09.7
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
グレリン分泌促進のために有効な、新たな食品素材があれば望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下を提供する。
[1] ストレプトコッカス(Streptococcus)属に属する菌を含有する、グレリン分泌促進用組成物。
[2] Streptococcus属に属する菌が、配列番号5の配列からなるポリヌクレオチド又はそのオーソログ(ortholog)、配列番号7の配列からなるポリヌクレオチド又はそのortholog、及び9の配列からなるポリヌクレオチド又はそのorthologから選択されるいずれかを有する、1に記載の組成物。
[3] Streptococcus属に属する菌を含有する、自律神経調節、成長ホルモン分泌促進、食欲不振改善、脂肪蓄積促進又は体重減少抑制、インスリン分泌抑制、褐色脂肪組織の機能抑制、消化管運動促進、胃酸分泌亢進、膵外分泌亢進、交感神経系抑制、血管拡張、心収縮力増大、及び心筋細胞の保護からなる群より選択されるいずれかのための、組成物。
[4] 自律神経調節、成長ホルモン分泌促進、食欲不振改善、脂肪蓄積促進 (体重減少抑制)、インスリン分泌抑制、褐色脂肪組織の機能抑制、消化管運動促進、胃酸分泌亢進、膵外分泌亢進、交感神経系抑制、血管拡張、心収縮力増大、及び心筋細胞の保護からなる群より選択されるいずれかが、グレリン分泌促進によるものである、3に記載の組成物。
[5] Streptococcus属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィラス(S. thermophilus)に属するものである、1から4のいずれか1項に記載の使用。
[6] Streptococcus属に属する菌が、S. thermophilus NCIMB 8510
T
、S. thermophilus 1131、S. thermophilus NITE BP-00077、及びS. thermophilus NITE BP-01696からなる群より選択されるいずれかである、1から4のいずれか1項に記載の組成物。
[7] Streptococcus属に属する菌を、1.3×10
10
個/日以上で投与するためのものである、1に記載の組成物。
[8] ラクトバチラス・パラガセリに属する菌を含まない発酵乳の形態である、1に記載の組成物。
[9] Streptococcus属に属する菌を含有する組成物を対象に摂取させる工程を含む、グレリンの分泌を促進する方法(医療行為を除く。)。
【0009】
[1] ストレプトコッカス(Streptococcus)属に属する菌を含有する、グレリン分泌促進用組成物。
[2] Streptococcus属に属する菌が、配列番号5の配列からなるポリヌクレオチド又はそのオーソログ(ortholog)、配列番号7の配列からなるポリヌクレオチド又はそのortholog、及び9の配列からなるポリヌクレオチド又はそのorthologから選択されるいずれかを有する、請求項1に記載の使用。
[3] Streptococcus属に属する菌を含有する、自律神経調節、成長ホルモン分泌促進、食欲不振改善、脂肪蓄積促進 (体重減少抑制)、インスリン分泌抑制、褐色脂肪組織の機能抑制、消化管運動促進、胃酸分泌亢進、膵外分泌亢進、交感神経系抑制、血管拡張、心収縮力増大、及び心筋細胞の保護からなる群より選択されるいずれかのための、組成物。
[4] グレリン分泌促進によるものである、3に記載の組成物。
[5] Streptococcus属に属する菌が、ストレプトコッカス・サーモフィラス(S. thermophilus)に属するものである、1から4のいずれか1項に記載の組成物。
[6] Streptococcus属に属する菌が、S. thermophilus OLS3289(NCIMB 8510T)、S. thermophilus 1131、S. thermophilus OLS3294(受託番号:NITE BP-00077)、及びS. thermophilus OLS3615(受託番号:NITE BP-01696)からなる群より選択されるいずれかである、1から5のいずれか1項に記載の組成物。
[7] Streptococcus属に属する菌を、1.3×10
10
個/日以上で投与するための、1から6のいずれか1項に記載の組成物。
[8] ラクトバチラス・パラガセリに属する菌を含まない発酵乳の形態である、1から7のいずれか1項に記載の組成物。
【発明の効果】
【0010】
安全性の高い成分により、グレリンの分泌を促進することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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