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公開番号2024127328
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036425
出願日2023-03-09
発明の名称電極板
出願人株式会社豊田中央研究所,トヨタ自動車株式会社
代理人個人
主分類H01M 8/0215 20160101AFI20240912BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】耐食性及び導電性に優れ、低コストであり、耐久性に優れた電極板を提供すること。
【解決手段】電極板は、基材と、前記基材の表面に形成された保護膜とを備えている。前記保護膜は、前記基材の表面の全部又は一部に形成されたTiCを含む第1被膜と、少なくとも前記第1被膜の表面の全部又は一部に形成されたチタン亜酸化物を含む第2被膜とを備えている。前記第1被膜の面積率は、10%以上が好ましい。但し、前記「第1被膜の面積率」とは、前記第2被膜の総面積に対する、前記第2被膜の直下に形成された前記第1被膜の面積の割合をいう。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、
前記基材の表面に形成された保護膜と
を備え、
前記保護膜は、
前記基材の表面の全部又は一部に形成されたTiCを含む第1被膜と、
少なくとも前記第1被膜の表面の全部又は一部に形成されたチタン亜酸化物を含む第2被膜と
を備えている
電極板。
続きを表示(約 370 文字)【請求項2】
前記第1被膜の面積率が10%以上である請求項1に記載の電極板。
但し、前記「第1被膜の面積率」とは、前記第2被膜の総面積に対する、前記第2被膜の直下に形成された前記第1被膜の面積の割合をいう。
【請求項3】
前記チタン亜酸化物は、Ti
x

2x-1
(x=1~7)で表される組成を有する請求項1に記載の電極板。
【請求項4】
前記基材は、チタン又はチタン合金からなる請求項1に記載の電極板。
【請求項5】
前記保護膜は、前記基材の表面の少なくとも一部に形成されている請求項1に記載の電極板。
【請求項6】
燃料電池用セパレータ又は水電解装置用バイポーラプレートとして用いられる請求項1に記載の電極板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電極板に関し、さらに詳しくは、固体高分子形燃料電池用セパレータ、固体高分子形(PEM)水電解装置用バイポーラプレートなどに用いられる電極板に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
固体高分子形燃料電池は、電解質膜の両面に触媒を含む電極(触媒層)が接合された膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly,MEA)を備えている。MEAの外側には、通常、ガス拡散層が配置される。また、ガス拡散層の外側には、ガス流路を備えた集電体(セパレータともいう)が配置される。固体高分子形燃料電池は、通常、このようなMEAと、ガス拡散層(GDL)と、集電体からなる単セルが複数個積層された構造(燃料電池スタック)を備えている。このような燃料電池のアノード及びカソードに、それぞれ、燃料ガス及び酸化剤ガスを供給すると、カソードにおいて水が生成すると同時に、電力を取り出すことができる。
【0003】
一方、PEM水電解装置は、燃料電池とほぼ同様の構造を備えているが、燃料電池とは逆の反応を起こさせるものである。すなわち、酸素極に水を供給し、電極間に電力を供給すると、水の電気分解が進行し、水素及び酸素を取り出すことができる。
【0004】
なお、PEM水電解装置において、MEA及びGDLの外側に配置される部材は、一般に、バイポーラプレート(複極板)と呼ばれている。一方、上述したように、固体高分子形燃料電池において、MEA及びGDLの外側に配置される部材は、一般に、集電体、あるいは、セパレータと呼ばれている。
本発明において「電極板」という時は、これらの総称、すなわち、MEAの用途を問わず、MEA及びGDLの外側に配置される導電性部材の総称を表す。
【0005】
固体高分子形燃料電池及びPEM水電解装置において、電解質膜には、通常、ポリパーフルオロカーボンスルホン酸膜が用いられている。そのため、電極板は、使用中に強酸性雰囲気に曝される。使用中に電極板の表面が酸化され、電極との接触面に高抵抗層が形成されると、電極反応又は電解反応が阻害される。
【0006】
そこでこの問題を解決するために、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、チタン合金板とステンレス鋼板の積層板からなる複極板を備えた水電解槽が開示されている。
同文献には、
(a)複極板としてチタン合金を用いる場合、陰極側を白金メッキして水素脆化を防止する必要があるが、白金メッキを施しても水素脆化を完全に防止できない点、及び、
(b)ステンレス鋼板が陰極側に来るように積層板を配置すると、チタン合金の水素脆化防止のために複極板の陰極側を白金メッキする必要がなくなる点、
が記載されている。
【0007】
従来、PEM水電解装置用バイポーラプレートとして、白金メッキしたチタン合金、チタン合金とステンレス鋼板の積層板などが提案されている。しかし、白金及びチタン合金はいずれも高価であるため、使用量を極力少なくするのが好ましい。また、メッキプロセスも高コストプロセスであるため、被覆膜の成膜には低コストプロセスを用いるのが好ましい。
【0008】
さらに、表面が耐食性被膜で被覆された電極板を酸素極側のPEM水電解装置用バイポーラプレートとして長時間使用した場合、バイポーラプレートの接触抵抗が増大する場合がある。これは、酸素極表面において酸素ガスが発生する際の衝撃によって、耐食性被膜が部分的に剥離するためと考えられる。
しかしながら、高価な材料の使用量が少なく、かつ、高コストなプロセスを用いることなく製造が可能であり、しかも、耐久性に優れた電極板が提案された例は従来にはない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平08-260178号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明が解決しようとする課題は、耐食性及び導電性に優れ、低コストな電極板を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、耐久性に優れた電極板を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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