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公開番号2024126140
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034335
出願日2023-03-07
発明の名称樹脂被覆ガラス及び表示デバイス
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 17/10 20060101AFI20240912BHJP(積層体)
要約【課題】
衝撃耐性が高く、折り曲げ耐性が良好である樹脂被覆ガラスを提供することを目的とする。
【解決手段】
厚みが10μm以上100μm以下のガラス基板(A)の表面に、少なくとも樹脂膜(B)及び樹脂膜(D)を前記ガラス基板(A)の表面からこの順で有する樹脂被覆ガラスであって、
樹脂膜(B)と樹脂膜(D)の間に樹脂膜(C)を有し、
前記樹脂膜(B)の膜厚をTb(μm)、前記樹脂膜(C)の膜厚をTc(μm)としたときに、以下の(1)式及び(2)式の関係を満たす、樹脂被覆ガラス。
15μm≦Tb+Tc≦30μm (1)
0.5≦Tc/Tb≦1.5 (2)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
厚みが10μm以上100μm以下のガラス基板(A)の表面に、少なくとも樹脂膜(B)及び樹脂膜(D)を前記ガラス基板(A)の表面からこの順で有する樹脂被覆ガラスであって、
樹脂膜(B)と樹脂膜(D)の間に樹脂膜(C)を有し、
前記樹脂膜(B)の膜厚をTb(μm)、前記樹脂膜(C)の膜厚をTc(μm)としたときに、以下の(1)式及び(2)式の関係を満たす、樹脂被覆ガラス。
15μm≦Tb+Tc≦30μm (1)
0.5≦Tc/Tb≦1.5 (2)
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
前記樹脂膜(B)が熱可塑性樹脂、前記樹脂膜(C)が熱硬化性樹脂、並びに前記樹脂膜(D)が熱硬化性樹脂及び無機粒子(G)を含む請求項1に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項3】
前記樹脂膜(D)の膜厚をTd(μm)としたときに、以下の(3)式の関係を満たす、請求項1または2に記載の樹脂被覆ガラス。
3μm≦Td≦10μm (3)
【請求項4】
前記樹脂膜(B)に含まれる熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂を含む、請求項2に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項5】
前記樹脂膜(B)がカルボジイミド化合物を含む、請求項1または2に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項6】
前記樹脂膜(C)に含まれる熱硬化性樹脂が(メタ)アクリル樹脂を含む、請求項2に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項7】
前記樹脂膜(D)に含まれる無機粒子(G)として1次粒子径が30~60nmの無機粒子および/または1次粒子径が5~20nmの無機粒子を含む、請求項2に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項8】
前記無機粒子(G)が、(メタ)アクリロイル基を持つシランカップリング剤で修飾したシリカ粒子を含む、請求項2に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項9】
前記樹脂膜(D)100重量部に対して、前記無機粒子(G)の含有量が40~60重量部である、請求項2に記載の樹脂被覆ガラス。
【請求項10】
65℃における、前記樹脂膜(B)のビッカース硬度をHVb、樹脂膜(C)のビッカース硬度をHVc及び樹脂膜(D)のビッカース硬度をHVdとしたときに、以下の(4)式及び(5)式の関係を満たす、請求項1または2に記載の樹脂被覆ガラス。
2.0≦HVc/HVb≦3.0 (4)
1.5≦HVd/HVc≦5.0 (5)
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂被覆ガラス及びそれを用いた表示デバイスに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、表示デバイスとして、有機エレクトロルミネッセンス(以下有機EL)やマイクロLED発光体を有する表示デバイスが注目されている。これらの表示デバイスは、自発光性素子であることから、視野角が広く、バックライトを必要とせず薄型化が可能であり、消費電力が抑えられ、且つ応答速度が速いといった特徴を有している。
【0003】
また、ウェアラブル端末、スマートフォン、タブレット等の各種表示端末は、フレキシブル性を有し、折り畳みが可能なフレキシブル性を有するフォルダブルデバイスの検討が盛んに行われている。フォルダブルデバイスは、ディスプレイや筐体を保護するためのカバーガラスを湾曲可能な程度に薄型化するとともに、表示装置の基材として用いられるガラス基板についても、ガラス基板を薄膜化しても、衝撃耐性が低下しにくく、折り曲げ耐性と衝撃耐性との両立が求められている。
【0004】
また、ガラス基板の衝撃耐性を向上するため、衝撃を吸収するための膜を積層した場合、湿熱試験後の品位が良好であることが求められている。
【0005】
特許文献1では、強化ガラス基板の少なくとも片面に、シロキサン樹脂およびシリカ粒子を含有するガラス強化材料の架橋物からなる膜厚が0.5~10μm、波長400nmにおける透過率が90%以上の硬化膜を有するガラス強化基板が記載され、ガラス強度および透過率の両立が図れる効果が開示されている。
【0006】
また、特許文献2では、ガラス基材と、接合層と、ハードコートフィルムと、をこの順に有し、上記ハードコートフィルムが、上記接合層側から、基材層と、ハードコート層とを有し、上記接合層は、上記ガラス基材と上記基材層とを接合する層構成であり、各層間での厚さを一定関係とし、さらには、各層の複合弾性率と厚さと一定の関係に規定したガラス基材を有する積層体が記載され、これにより、耐屈曲性および衝撃耐性が良好であり、安全性が向上する効果が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-214492号公報
特開2022-74108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
フォルダブルデバイス等は、ディスプレイや筐体を保護するための基材を湾曲可能な程度に薄型化する必要があり、そうすると、厚さが薄いガラス基板は、衝撃耐性が低下してガラスが割れ易くなる。一方、衝撃耐性を改善するため、超薄板ガラス基板を厚くすると、折り曲げ耐性が悪化するという問題があり、衝撃耐性と折り曲げ耐性の両立が困難であった。
【0009】
そこで、本発明は、かかる従来技術の課題に鑑み、衝撃耐性が高く、折り曲げ耐性が良好で、高い透明性を有し、湿熱耐性が良好な樹脂被覆ガラス及びそれを用いた表示デバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、従来技術の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の構成が極めて有効であることを見出し、本発明を完成した。
[1]厚みが10μm以上100μm以下のガラス基板(A)の表面に、少なくとも樹脂膜(B)及び樹脂膜(D)を前記ガラス基板(A)の表面からこの順で有する樹脂被覆ガラスであって、
樹脂膜(B)と樹脂膜(D)の間に樹脂膜(C)を有し、
前記樹脂膜(B)の膜厚をTb(μm)、前記樹脂膜(C)の膜厚をTc(μm)としたときに、以下の(1)式及び(2)式の関係を満たす、樹脂被覆ガラス。
15μm≦Tb+Tc≦30μm (1)
0.5≦Tc/Tb≦1.5 (2)
[2]前記樹脂膜(B)が熱可塑性樹脂、前記樹脂膜(C)が熱硬化性樹脂、並びに前記樹脂膜(D)が熱硬化性樹脂及び無機粒子(G)を含む[1]に記載の樹脂被覆ガラス。
[3]前記樹脂膜(D)の膜厚をTd(μm)としたときに、以下の(3)式の関係を満たす、[1]または[2]に記載の樹脂被覆ガラス。
3μm≦Td≦10μm (3)
[4]前記樹脂膜(B)に含まれる熱可塑性樹脂がポリエステル樹脂を含む、[2]~[3]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[5]前記樹脂膜(B)がカルボジイミド化合物を含む、[1]~[4]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[6]前記樹脂膜(C)に含まれる熱硬化性樹脂が(メタ)アクリル樹脂を含む、[2]~[5]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[7]前記樹脂膜(D)に含まれる無機粒子(G)として1次粒子径が30~60nmの無機粒子および/または1次粒子径が5~20nmの無機粒子を含む、[2]~[6]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[8]前記無機粒子(G)が、(メタ)アクリロイル基を持つシランカップリング剤で修飾したシリカ粒子を含む、[2]~[7]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[9]前記樹脂膜(D)100重量部に対して、前記無機粒子(G)の含有量が40~60重量部である、[2]~[8]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[10]65℃における、前記樹脂膜(B)のビッカース硬度をHVb、樹脂膜(C)のビッカース硬度をHVc及び樹脂膜(D)のビッカース硬度をHVdとしたときに、以下の(4)式及び(5)式の関係を満たす、[1]~[9]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
2.0≦HVc/HVb≦3.0 (4)
1.5≦HVd/HVc≦5.0 (5)
[11]前記樹脂膜(B)、前記樹脂膜(C)及び前記樹脂膜(D)がこの順に積層されている前記ガラス基板(A)の表面とは反対の表面に樹脂膜(H)を有する、[1]~[10]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラス。
[12]前記樹脂膜(H)がシロキサン樹脂を含有する、[11]に記載の樹脂被覆ガラス。
[13][1]~[12]のいずれかに記載の樹脂被覆ガラスを具備する表示デバイス。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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