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公開番号
2024124376
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2024028839
出願日
2024-02-28
発明の名称
殺菌剤組成物
出願人
花王株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C11D
3/48 20060101AFI20240905BHJP(動物性または植物性油,脂肪,脂肪性物質またはろう;それに由来する脂肪酸;洗浄剤;ろうそく)
要約
【課題】殺菌性に優れる殺菌剤組成物を提供する。
【解決手段】殺菌成分として(a)炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する、1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルを1質量%以上15質量%以下、(b)アルキルグリセリルエーテルを0.5質量%以上、(c)酵素を1質量ppm以上、及び水を含有する殺菌剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
殺菌成分として(a)炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する、1価アルコール又はアルキレングリコールエーテル〔以下、(a)成分という〕を1質量%以上15質量%以下、(b)アルキルグリセリルエーテル〔以下、(b)成分という〕を0.5質量%以上、(c)酵素〔以下、(c)成分という〕を1質量ppm以上、及び水を含有する、殺菌剤組成物。
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【請求項2】
(a)成分は、下記一般式(a1)で表される化合物から選ばれる1種以上である、請求項1に記載の殺菌剤組成物。
R
1a
-O-(AO)
n
-H (a1)
〔式中、R
1a
は、炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基であり、Aは炭素数2以上4以下のアルキレン基から選ばれる1種以上であり、nは1以上5以下の整数である。〕
【請求項3】
(b)成分は、下記一般式(b1)で表される化合物から選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の殺菌剤組成物。
R
1b
-O-(Gly)
r
-H (b1)
〔式中、R
1b
は、炭素数4以上10以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、Glyはグリセリン由来の構成単位を示し、rは1以上3以下の数を示す。〕
【請求項4】
(c)成分は、プロテアーゼ、アミラーゼ及びリパーゼから選ばれる1種以上である、請求項1又は2に記載の殺菌剤組成物。
【請求項5】
更に、(d)アニオン界面活性剤を含有する、請求項1又は2に記載の殺菌剤組成物。
【請求項6】
更に、(e)芳香族アルコール及び芳香族アルコールのアルキレングリコールエーテルから選ばれる1種以上を含有する、請求項1又は2に記載の殺菌剤組成物。
【請求項7】
硬質表面用、可撓性物品の表面用及び/又は繊維用の殺菌剤組成物である、請求項1又は2に記載の殺菌剤組成物。
【請求項8】
殺菌成分である(a)炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する、1価アルコール又はアルキレングリコールエーテル〔以下、(a)成分という〕に対して、(b)アルキルグリセリルエーテルと、(c)酵素と、を組み合わせることで、(a)成分の殺菌性を向上させる方法。
【請求項9】
殺菌成分として(a)炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する、1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルを1質量%以上15質量%以下、(b)アルキルグリセリルエーテルを0.5質量%以上、(c)酵素を1質量ppm以上、(d)アニオン界面活性剤及び水を含有する、殺菌洗浄剤組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、殺菌剤組成物、炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルの殺菌性を向上させる方法、及び殺菌洗浄剤組成物に関する。
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【背景技術】
【0002】
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行に伴い、消費者の衛生意識が一段と高まり、食器用や衣料用などの身近な洗浄剤分野においても除菌や抗菌は標準の機能となっている。硬質表面や繊維表面などに存在する細菌は、人体や食品を由来とする脂質やタンパク質などの汚れと共存していることから、細菌の除去と汚れの洗浄を同時にできるものが望まれる。
【0003】
特許文献1には、腐食性なく、皮膚刺激性がない殺菌剤として、(a)1 -(2-エチルヘキシル)グリセロールエーテルと、(b)芳香族アルコールとを含む殺菌剤が開示されている。
また、特許文献2には、1つ以上のグリセロールエーテルと、1つ以上のジオール及び/又はポリオールと共に具備した組成物が、優れた殺菌効果を有することが開示されている。
また、特許文献3には、(a)グリコール系溶剤、(b)アルキルグリコシド型界面活性剤、アミンオキシド型界面活性剤及びアルキルグリセリルエーテル型界面活性剤から選ばれる1種以上の非イオン界面活性剤、並びに水を含有することによって、エタノールや陽イオン界面活性剤の含有量が少なくても優れたウイルス不活化効果を有する組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-99588号公報
特開2008-266332号公報
特開2022-26762号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
硬質表面や繊維製品などの殺菌の重要性と消費者ニーズの高まりに伴い、硬質表面や繊維製品などの殺菌や除菌を手軽に、使い勝手良く行う方法が求められている。
また、硬質表面や繊維表面などに存在する細菌は、人体や食品を由来とする脂質やタンパク質などの汚れと共存することで、殺菌剤組成物の有効成分が効き難くなるおそれがある。
本発明は、殺菌性に優れる殺菌剤組成物及び殺菌洗浄剤組成物、並びに1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルの殺菌性を向上させる方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、殺菌成分として(a)炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する、1価アルコール又はアルキレングリコールエーテル〔以下、(a)成分という〕を1質量%以上15質量%以下、(b)アルキルグリセリルエーテル〔以下、(b)成分という〕を0.5質量%以上、(c)酵素〔以下、(c)成分という〕を1質量ppm以上、及び水を含有する殺菌剤組成物に関する。
【0007】
また、本発明は、殺菌成分である(a)成分に対して、(b)成分と、(c)成分と、を組み合わせることで、(a)成分の殺菌性を向上させる方法に関する。
【0008】
また、本発明は、殺菌成分として(a)成分を1質量%以上15質量%以下、(b)成分を0.5質量%以上、(c)成分を1質量ppm以上、(d)アニオン界面活性剤及び水を含有する殺菌洗浄剤組成物に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、殺菌性に優れる殺菌剤組成物及び殺菌洗浄剤組成物、並びに1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルの殺菌性を向上させる方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の殺菌剤組成物及び殺菌洗浄剤組成物が、殺菌性に優れる、更には1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルの殺菌性を向上させる理由は必ずしも定かではないが以下のように推察される。
(a)成分である、炭素数1以上6以下の脂肪族炭化水素基を有する、1価アルコール又はアルキレングリコールエーテルと、(b)成分であるアルキルグリセリルエーテルとを併用することで、(a)成分あるいは(b)成分と菌体膜との親和性が相乗的に高まり、本発明の殺菌剤組成物が菌体内部にまで浸透することで、高い殺菌性能を示すものと考えられる。
更に、(a)成分と(b)成分を含む殺菌剤組成物が(c)成分である酵素を含むことで、(a)成分の菌への吸着効率が向上し、相乗的に(a)成分の殺菌効果が向上したものと推察される。また、(c)成分により殺菌性を阻害する汚れが除去されることで、(a)成分及び(b)成分の殺菌効果が相乗的に向上したものと推察される。
なお、本発明の殺菌剤組成物、殺菌洗浄剤組成物及び(a)成分の殺菌性を向上させる方法は、上記の作用機構に限定されるものではない。
また、本発明では、殺菌とは、硬質表面や繊維製品などに付着した菌を殺菌すること又は除菌することだけでなく、硬質表面や繊維製品などに付着した菌に対して殺菌剤組成物が作用しダメージを与えることで菌の増殖を抑制する抗菌も含む。
(【0011】以降は省略されています)
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