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公開番号2025033428
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-13
出願番号2023139141
出願日2023-08-29
発明の名称吸収性物品
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類A61F 13/535 20060101AFI20250306BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】吸収性能及び股下における装着感に優れた吸収性物品を提供すること。
【解決手段】
おむつ1の前記吸収性コア40は、上層吸収性コア411と該上層吸収性コア411の非肌対向面側に位置する下層吸収性コア412とを含む二層構造を有している。前記吸収性コア40は、中央折曲誘導部43と側部折曲誘導部44とを有している。中央折曲誘導部43は、上層吸収性コア411を貫通し下層吸収性コア412を貫通しない上部中央貫通孔47を有し、側部折曲誘導部44は、下層吸収性コア412を貫通する下部貫通孔48を有している。上部中央貫通孔47内及び下部貫通孔48内に粒子状の吸水性ポリマー17,18が配されており、上部中央貫通孔47における前記吸水性ポリマー17の坪量が、前記下部貫通孔48内における前記吸水性ポリマー18の坪量よりも高い。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
吸収性コアを有する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性本体を備え、
着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを備え、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる方向に対応する縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有する吸収性物品であって、
前記吸収性コアは、上層吸収性コアと該上層吸収性コアの非肌対向面側に位置する下層吸収性コアとを含む二層構造を有しており、
前記吸収性コアは、前記横方向の中央部に中央折曲誘導部を有し、該中央折曲誘導部を挟む両側それぞれに側部折曲誘導部を有しており、該中央折曲誘導部及び該側部折曲誘導部は、それぞれ前記縦方向に延びており、
前記中央折曲誘導部は、前記上層吸収性コアを厚み方向に貫通し前記下層吸収性コアを貫通しない上部中央貫通孔を有し、前記側部折曲誘導部は、前記下層吸収性コアを厚み方向に貫通する下部貫通孔を有しており、
前記上部中央貫通孔内及び前記下部貫通孔内に粒子状の吸水性ポリマーが配されており、
前記上部中央貫通孔内の前記吸水性ポリマーの坪量が、前記下部貫通孔内の前記吸水性ポリマーの坪量よりも高い、吸収性物品。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記吸収性コアは、前記上層吸収性コアと前記下層吸収性コアとが重なった中央領域と、該中央領域よりも厚みが薄い側部領域を有する、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記股下部において、前記上部中央貫通孔の前記横方向の長さが、前記下部貫通孔の前記横方向の長さよりも短い、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記側部折曲誘導部は、前記中央折曲誘導部に比べて、曲げ剛性が小さい、請求項1~3の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記吸収体は、前記吸収性コアを覆うコアラップシートを有しており、
前記中央折曲誘導部及び前記側部折曲誘導部に、前記吸収性コアの肌対向面を覆うコアラップシートが非肌対向面側に向けて凹陥した凹陥部が形成されており、
前記側部折曲誘導部における前記凹陥部の深さが、前記中央折曲誘導部における前記凹陥部の深さよりも深い、請求項1~4の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項6】
前記吸収性コアは、解繊パルプ等の繊維材料からなる繊維集合体及び吸水性ポリマーを含んでおり、
前記側部折曲誘導部には、前記繊維集合体を含んでいない、請求項1~5の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項7】
前記吸収性コアは、前記上層吸収性コアと前記下層吸収性コアとが重なった中央領域を有しており、
前記中央領域において、前記中央折曲誘導部の坪量が、該中央折曲誘導部以外の部分における坪量よりも低い、請求項1~6の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項8】
前記上部中央貫通孔内の前記吸水性ポリマーの坪量が、前記下部貫通孔内の前記吸水性ポリマーの坪量の120%以上である、請求項1~7の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項9】
前記縦方向における前記腹側部側においては、前記中央折曲誘導部が、前記側部折曲誘導部の端部位置より延出し、且つ前記吸収体の前記縦方向の中央より前記背側部側に延びている、請求項1~8の何れか1項に記載の吸収性物品。
【請求項10】
前記縦方向における前記背側部側においては、前記側部折曲誘導部が、前記中央折曲誘導部の端部位置より延出し、且つ前記吸収体の前記縦方向の中央より前記背側部側に延びている、請求項1~9の何れか1項に記載の吸収性物品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は吸収性物品に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
一般的にパンツ型の使い捨ておむつは、主たる吸液部位となる吸収性コアを含んで構成される吸収体を具備することが一般的である。また着用感等を考慮して、吸収性コアにスリットを設けることが知られている。
例えば、特許文献1には、吸収性コアの幅方向の中央に中央スリットが形成されており、該中央スリットの両側部にサイドスリットが形成されている吸収性物品が記載されている。また同文献には、吸収性コアを、第1層と、第1層の非肌対向面側に配された第2層とからなる2層構造とすることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-187152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1には、同文献の使い捨ておむつが着用されると、中央スリットの部分は、着用者に向けて凸となるように変形し頂面を形成する一方、サイドスリットの部分は、非肌対向面側に凸となるように変形し、吸収体の幅方向に沿う断面がW字形状となることが記載されている。同文献の使い捨ておむつは、サイドスリットの部分において非肌対向面側に凸となるように変形する。
しかしながら、引用文献1の使い捨ておむつは、臀部近傍において吸収体を着用者の臀部にフィットさせて、装着感や漏れの発生を抑制するものであり、吸収体の幅方向に沿う断面がW字形状に変形する部分を有していたとしても、股間における装着感については、改善の余地を残すものであった。
また股下における装着感を向上させるためには、吸収体に、縦方向に沿うスリットを複数本設けることも考えられるが、単にスリットの本数を増やした場合には、股下における吸収容量が低下し、漏れが生じ易くなる可能性が生じる。
【0005】
本発明の課題は、吸収性能及び股下における装着感に優れた吸収性物品を提供することに関する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、吸収性コアを有する吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配された表面シートと、該吸収体の非肌対向面側に配された裏面シートとを有する吸収性本体を備える吸収性物品に関する。
一実施形態において、前記吸収性物品は、着用者の腹側に配される腹側部と、着用者の背側に配される背側部と、該腹側部及び該背側部の間に位置する股下部とを備え、該腹側部から該股下部を介して該背側部に延びる方向に対応する縦方向と該縦方向に直交する横方向とを有することが好ましい。
一実施形態において、前記吸収性コアは、上層吸収性コアと該上層吸収性コアの非肌対向面側に位置する下層吸収性コアとを含む二層構造を有していることが好ましい。
一実施形態において、前記吸収性コアは、前記横方向の中央部に中央折曲誘導部を有し、該中央折曲誘導部を挟む両側それぞれに側部折曲誘導部を有しており、該中央折曲誘導部及び該側部折曲誘導部は、それぞれ前記縦方向に延びていることが好ましい。
一実施形態において、前記中央折曲誘導部は、前記上層吸収性コアを厚み方向に貫通し前記下層吸収性コアを貫通しない上部中央貫通孔を有し、前記側部折曲誘導部は、前記下層吸収性コアを厚み方向に貫通する下部貫通孔を有していることが好ましい。
一実施形態において、上部中央貫通孔内及び下部貫通孔内に粒子状の吸水性ポリマーが配されていることが好ましい。
一実施形態において、前記上部中央貫通孔内の前記吸水性ポリマーの坪量が、前記下部貫通孔内の前記吸水性ポリマーの坪量よりも高いことが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、吸収性能及び股下における装着感に優れた吸収性物品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の一実施形態であるパンツ型使い捨ておむつを示す模式的な斜視図である。
図2は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつの展開且つ伸長状態を肌対向面側から見た模式的な一部破断平面図である。
図3は、図2のIII-III線に沿う模式的な断面図である。
図4は、着用状態の使い捨ておむつにおける吸収性コアの図2中の位置P1における横方向の断面を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の一実施形態である使い捨ておむつ1(以下、おむつ1ともいう)は、いわゆるパンツ型のおむつであり、図1~図3に示すように、液透過性の表面シート2、液不透過性又は撥水性の裏面シート3、及びこれら両シート2,3間に配された縦長の吸収体4を具備する吸収性本体5と、該吸収性本体5の非肌対向面側に位置して該吸収性本体5を固定している外包材10とを備えている。吸収体4は、該吸収体4と同方向に長い吸収性コア40を内部に含んでいる。
おむつ1は、図1及び図2に示すように、着用時に着用者の腹側に配される腹側部A、股間部に配される股下部C及び背側に配される背側部Bを有している。おむつ1は、着用者の前後方向に対応する方向、即ち腹側部Aから股下部Cを介して背側部Bに延びる方向に対応する縦方向Xと、該縦方向Xと直交する横方向Yとを有している。縦方向Xは、後述する吸収性本体5の長手方向と一致している。
外包材10は、腹側部Aの両側縁部と背側部Bの両側縁部とが接合されており、それによって、おむつ1に、一対のサイドシール部S,S、ウエスト開口部7及び一対のレッグ開口部8,8が形成されている。本発明の吸収性物品は、パンツ型であることが好ましい、パンツ型の吸収性物品には、パンツ型のおむつの他、パンツ型の失禁パッドや生理用ナプキン等が含まれる。
【0010】
本明細書において、「肌対向面」は、使い捨ておむつ又はその構成部材(例えば表面シート2)における、使い捨ておむつの着用時に着用者の肌側に向けられる面、即ち相対的に着用者の肌に近い側であり、「非肌対向面」は、使い捨ておむつ又はその構成部材における、使い捨ておむつの着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち相対的に着用者の肌から遠い側である。なお、「着用時」又は「着用状態」は、通常の適正な着用位置、即ち当該使い捨ておむつの正しい着用位置が維持された状態を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

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