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公開番号2024123553
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-12
出願番号2023031070
出願日2023-03-01
発明の名称設計支援システム、設計支援装置及び設計支援方法
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類G06F 30/27 20200101AFI20240905BHJP(計算;計数)
要約【課題】予測計算結果のデータ量が膨大な場合でも、予測計算結果の全体像を維持しつつ、データ量を削減する設計支援システム、設計支援装置及び設計支援方法を提供する。
【解決手段】設計支援システムは、目的変数と説明変数とが対になったデータについて、目的変数で構成される目的変数空間を着目領域と、着目領域以外の他の領域とに分割する設定部と、着目領域と他の領域のうち、少なくとも一方の領域のデータを削減した後、着目領域のデータ及び他の領域のデータを保存する処理部とを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
目的変数と説明変数とが対になったデータについて、目的変数で構成される目的変数空間を着目領域と、着目領域以外の他の領域とに分割する設定部と、
前記着目領域と前記他の領域のうち、少なくとも一方の領域のデータを削減した後、前記着目領域のデータ及び前記他の領域のデータを保存する処理部とを有する、設計支援システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記目的変数と前記説明変数とが対になった前記データを取得する取得部を有する、請求項1に記載の設計支援システム。
【請求項3】
保存した前記着目領域のデータ及び前記他の領域のデータを可視化する表示制御部を有する、請求項1に記載の設計支援システム。
【請求項4】
前記処理部は、前記設定部で設定した前記着目領域及び前記他の領域において、それぞれサブ領域を設定して、前記各サブ領域からデータを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部で取得したデータ量と、予め設定されたデータ量とを比較する比較部とを備え、
前記比較部による比較の結果において、取得したデータ量が予め設定されたデータ量よりも多い場合、前記データ取得部は、前記サブ領域を拡大させた後、拡大した前記サブ領域からデータを取得し、
前記比較部による比較の結果において、前記取得したデータ量が予め設定されたデータ量より少ない場合、前記データ取得部は、前記サブ領域から追加してデータを取得する、請求項1~3のいずれか1項に記載の設計支援システム。
【請求項5】
前記着目領域の前記サブ領域は、前記他の領域の前記サブ領域よりも小さい、請求項4に記載の設計支援システム。
【請求項6】
前記データ取得部は、前記サブ領域から取得したデータに、取得した前記サブ領域におけるデータ数を示す情報を付与する、請求項4に記載の設計支援システム。
【請求項7】
前記説明変数がタイヤ設計仕様であり、前記目的変数がタイヤ特性である、請求項1~3のいずれか1項に記載の設計支援システム。
【請求項8】
前記説明変数が原料投入量及びプロセス条件であり、前記目的変数がコンパウンド物性である、請求項1~3のいずれか1項に記載の設計支援システム。
【請求項9】
請求項1~3のいずれか1項に記載の設計支援システムを有する、設計支援装置。
【請求項10】
目的変数と説明変数とが対になったデータについて、目的変数で構成される目的変数空間を着目領域と、着目領域以外の他の領域とに分割する分割工程と、
前記着目領域と前記他の領域のうち、少なくとも一方の領域のデータを削減した後、前記着目領域のデータ及び前記他の領域のデータを保存する保存工程とを有する、設計支援方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、目的変数と説明変数とが対になったデータのデータ量を削減する設計支援システム、設計支援装置及び設計支援方法に関し、特に、目的変数と説明変数とが対になったデータについて、目的変数で構成される目的変数空間を分割してデータ量を削減する設計支援システム、設計支援装置及び設計支援方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
現在、AI(Artificial Intelligence)による予測モデルが利用されている。AIによる予測モデルは、FEM(有限要素法)等の数値シミュレーションと比較して短時間に大量の製品特性の予測計算(仮想実験)が可能である。
また、ゴム配合から物性値を予測するといった支配方程式が存在しないため数値シミュレーションが不可能であった分野でも、配合データと物性値データとを用いて学習したAIモデルを利用することにより、大量の物性値の予測計算(仮想実験)が可能である。
上述のようにして得られた大量の仮想実験結果を俯瞰することで、設計空間の全体を把握できる。このため、AIモデルは、複数の特性値又は物性値を対象とするタイヤの構造設計又はゴムの配合設計に大変有益である。
しかしながら、大量の予測計算(仮想実験)を実施すると、予測計算(仮想実験)結果のデータ量が膨大となり、膨大な予測計算(仮想実験)結果を格納する記憶装置が必要である。また、膨大な予測計算(仮想実験)を可視化する場合、データ量が膨大なため、可視化に要する処理時間がかかるという問題がある。
【0003】
これに対して、例えば、特許文献1に、対象製品に関する予め設定された、複数の製品パラメータのいずれか複数による複数の目的関数及び複数の顧客要求仕様のいずれか複数による複数の制約条件及び独立変数として機能する複数の製品パラメータのいずれか複数による設計変数に従い、最適化計算を実施することで、目的関数である製品パラメータを複数含む複数のパレート解を得て、複数のパレート解をパレート解格納部に格納する最適設計案探索部と、パレート解格納部に格納された複数のパレート解から、製品パラメータ重要度格納部に格納された製品パラメータ重要度を用いてパレート解の優先度を算出し、優先順位が高いパレート解を設計案として決定し、記憶部に記憶する及び/又は出力部に出力する最適設計案決定部と、を備えた設計支援装置が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-146888号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の特許文献1では、最適化計算を実施して、目的関数である製品パラメータを複数含む複数のパレート解を格納している。
複数のパレート解だけを保存するようにすれば、上述のような予測計算(仮想実験)結果のデータ量が膨大とならない。しかしながら、パレート解だけを保存する場合、パレート解だけでは、予測計算(仮想実験)結果の全体像(設計空間の全体)を把握できない。このようなことから、予測計算結果のデータ量が膨大な場合でも、予測計算結果の全体像を把握できるデータ量とすることが望まれている。
本発明の目的は、予測計算結果のデータ量が膨大な場合でも、予測計算結果の全体像を維持しつつ、データ量を削減する設計支援システム、設計支援装置及び設計支援方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、発明[1]は、目的変数と説明変数とが対になったデータについて、目的変数で構成される目的変数空間を着目領域と、着目領域以外の他の領域とに分割する設定部と、着目領域と他の領域のうち、少なくとも一方の領域のデータを削減した後、着目領域のデータ及び他の領域のデータを保存する処理部とを有する、設計支援システムである。
【0007】
発明[2]は、目的変数と説明変数とが対になったデータを取得する取得部を有する、発明[1]に記載の設計支援方法。
発明[3]は、保存した着目領域のデータ及び他の領域のデータを可視化する表示制御部を有する、発明[1]又は[2]に記載の設計支援方法。
発明[4]は、処理部は、設定部で設定した着目領域及び他の領域において、それぞれサブ領域を設定して、各サブ領域からデータを取得するデータ取得部と、データ取得部で取得したデータ量と、予め設定されたデータ量とを比較する比較部とを備え、比較部による比較の結果において、取得したデータ量が予め設定されたデータ量よりも多い場合、データ取得部は、サブ領域を拡大させた後、拡大したサブ領域からデータを取得し、比較部による比較の結果において、取得したデータ量が予め設定されたデータ量より少ない場合、データ取得部は、サブ領域から追加してデータを取得する、発明[1]~[3]のいずれか1つに記載の設計支援方法。
【0008】
発明[5]は、着目領域のサブ領域は、他の領域のサブ領域よりも小さい、発明[4]に記載の設計支援方法。
発明[6]は、データ取得部は、サブ領域から取得したデータに、取得したサブ領域におけるデータ数を示す情報を付与する、発明[1]~[5]のいずれか1つに記載の設計支援方法。
発明[7]は、説明変数がタイヤ設計仕様であり、目的変数がタイヤ特性である、発明[1]~[6]のいずれか1つに記載の設計支援方法。
発明[8]は、説明変数が原料投入量及びプロセス条件であり、目的変数がコンパウンド物性である、発明[1]~[6]のいずれか1つに記載の設計支援方法。
【0009】
発明[9]は、発明[1]~[8]のいずれか1つに記載の設計支援システムを有する、設計支援装置である。
【0010】
発明[10]は、目的変数と説明変数とが対になったデータについて、目的変数で構成される目的変数空間を着目領域と、着目領域以外の他の領域とに分割する分割工程と、着目領域と他の領域のうち、少なくとも一方の領域のデータを削減した後、着目領域のデータ及び他の領域のデータを保存する保存工程とを有する、設計支援方法である。
発明[11]は、分割工程の前に、目的変数と説明変数とが対になったデータを取得するデータ取得工程を有する、[10]に記載の設計支援方法。
発明[12]は、保存工程の後に、保存した着目領域のデータ及び他の領域のデータを可視化する可視化工程を有する、発明[10]又は[11]に記載の設計支援方法。
発明[12]は、保存工程の後に、保存した着目領域のデータ及び他の領域のデータを可視化する可視化工程を有する、発明[10]~[12]のいずれか1つに記載の設計支援方法。
(【0011】以降は省略されています)

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