特許ウォッチ

公開番号2025067717
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-24
出願番号2023177904
出願日2023-10-13
発明の名称剛性可変装置
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類B60C 5/00 20060101AFI20250417BHJP(車両一般)
要約【課題】より優れた剛性可変装置を提供する。
【解決手段】剛性可変装置10は、トレッド表面41を有するトレッド部40を備えるタイヤ30のタイヤ内腔33に取り外し可能に設けられる、剛性可変部材24と、剛性可変部材24に対して動力源16を供給することにより剛性可変部材24の剛性を制御する制御部18と、を備える。制御部18は、剛性可変部材24の剛性を変化させることにより、トレッド部40の剛性を変化させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
トレッド表面を有するトレッド部を備えるタイヤのタイヤ内腔面に取り外し可能に設けられる、剛性可変部材と、
前記剛性可変部材に対して動力源を供給することにより前記剛性可変部材の剛性を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記剛性可変部材の剛性を変化させることにより、前記トレッド部のタイヤ周方向の一部の剛性を変化させる、剛性可変装置。
続きを表示（約 570 文字）【請求項２】
前記制御部は、前記タイヤが装着された車両の加速時に、駆動輪の前記タイヤにおいて、前記トレッド部の路面と接地する部分の剛性をより高くする、請求項１に記載の剛性可変装置。
【請求項３】
前記制御部は、前記タイヤが装着された車両の制動時に、前輪の前記タイヤにおいて、前記トレッド部の路面と接地する部分の剛性をより高くする、請求項１に記載の剛性可変装置。
【請求項４】
前記制御部は、路面と接地する前記タイヤの接地面のタイヤ周方向における踏み込み側の外縁を境界とし、前記境界より前記接地面から離れる側の前記トレッド部の剛性を、前記接地面の前記トレッド部の剛性より高くする、請求項１に記載の剛性可変装置。
【請求項５】
前記制御部は、所定のセンサ出力情報に基づいて、前記剛性可変部材の剛性を変化させる、請求項１に記載の剛性可変装置。
【請求項６】
前記剛性可変部材は、前記タイヤ内腔面に露出するタイヤ内腔面に接し、タイヤ幅方向に延在する幅方向部材を有し、
前記幅方向部材は、タイヤ周方向に所定の間隔をあけて複数配置される、請求項１に記載の剛性可変装置。
【請求項７】
請求項１～６のいずれか１項に記載の剛性可変装置が用いられる、タイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、剛性可変装置に関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
車両に装着して使用されるタイヤは、走行時における操縦安定性及び乗り心地性が求められる。上記二つの性能は、互いに矛盾する。すなわち、タイヤ剛性を高めることによって操縦安定性が向上するが、タイヤ剛性を高めた場合、乗り心地性は低下する。例えば、特許文献１は、剛性可変部材と、剛性可変部材の剛性を変化させる制御部と、を備えるタイヤ剛性可変装置を開示している。剛性可変部材は、トレッド接地面を有する外部層と、外部層のタイヤ径方向内側に位置する内部層との間に配置される、磁性エラストマーからなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２１－１６５０７６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
本発明は、より優れた剛性可変装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００５】
本発明の一態様の剛性可変装置は、トレッド表面を有するトレッド部を備えるタイヤのタイヤ内腔面に取り外し可能に設けられる、剛性可変部材と、前記剛性可変部材に対して動力源を供給することにより前記剛性可変部材の剛性を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記剛性可変部材の剛性を変化させることにより、前記トレッド部のタイヤ周方向の一部の剛性を変化させる、剛性可変装置である。
【発明の効果】
【０００６】
本発明の剛性可変装置は、トレッド部のタイヤ周方向の一部の剛性を変化させることができる点において従来に比べ優れる。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
本実施形態に係る剛性可変装置を示すブロック図である。
本実施形態に係る剛性可変装置を備えたタイヤを模式的に示す子午断面図である。
本実施形態に係る剛性可変部材を模式的に示す平面図である。
本実施形態に係る剛性可変装置の動作説明に供する模式図（１）である。
本実施形態に係る剛性可変装置の動作説明に供する模式図（２）である。
本実施形態に係る剛性可変装置の動作説明に供する模式図（３）である。
本実施形態に係る剛性可変装置の動作説明に供する模式図（４）である。
本実施形態に係る剛性可変装置の動作説明に供する模式図（５）である。
本実施形態に係る剛性可変装置の動作説明に供する模式図（６）である。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本発明の実施形態は、以下の態様に関する。
【０００９】
［態様１］
トレッド表面を有するトレッド部を備えるタイヤのタイヤ内腔面に取り外し可能に設けられる、剛性可変部材と、
前記剛性可変部材に対して動力源を供給することにより前記剛性可変部材の剛性を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記剛性可変部材の剛性を変化させることにより、前記トレッド部のタイヤ周方向の一部の剛性を変化させる、剛性可変装置。
［態様２］
前記制御部は、前記タイヤが装着された車両の加速時に、駆動輪の前記タイヤにおいて、前記トレッド部の路面と接地する部分の剛性をより高くする、態様１に記載の剛性可変装置。
［態様３］
前記制御部は、前記タイヤが装着された車両の制動時に、前輪の前記タイヤにおいて、前記トレッド部の路面と接地する部分の剛性をより高くする、態様１又は２に記載の剛性可変装置。
［態様４］
前記制御部は、路面と接地する前記タイヤの接地面のタイヤ周方向における踏み込み側の外縁を境界とし、前記境界より前記接地面から離れる側の前記トレッド部の剛性を、前記接地面の前記トレッド部の剛性より高くする、態様１～３のいずれか１つに記載の剛性可変装置。
［態様５］
前記制御部は、所定のセンサ出力情報に基づいて、前記剛性可変部材の剛性を変化させる、態様１～４のいずれか１つに記載の剛性可変装置。
［態様６］
前記剛性可変部材は、前記タイヤ内腔面に露出するタイヤ内腔面に接し、タイヤ幅方向に延在する幅方向部材を有し、
前記幅方向部材は、タイヤ周方向に所定の間隔をあけて複数配置される、態様１～５のいずれか１つに記載の剛性可変装置。
［態様７］
態様１～６のいずれか１つに記載の剛性可変装置が用いられる、タイヤ。
【００１０】
１．全体構成
以下、図面を参照して本発明の一実施形態についてより詳細に説明する。以下の説明において、タイヤ径方向とは、タイヤ回転軸と直交する方向をいい、タイヤ径方向内側とはタイヤ径方向においてタイヤ回転軸に向かう側、タイヤ径方向外側とはタイヤ径方向においてタイヤ回転軸から離れる側をいう。また、タイヤ周方向とは、タイヤ回転軸を中心軸とする周り方向をいう。さらに、タイヤ幅方向とは、タイヤ回転軸と平行な方向をいい、タイヤ幅方向内側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面（タイヤ赤道線）に向かう側、タイヤ幅方向外側とはタイヤ幅方向においてタイヤ赤道面から離れる側をいう。なお、タイヤ赤道面ＣＬとは、タイヤ回転軸に直交するとともに、タイヤのタイヤ幅の中心を通る平面をいう。ある基準に「沿う」とは、ある基準に対して±１５°未満の範囲の方向に沿うことを含むものとする。また、旋回とは、車両を運転するユーザが操舵することによって方向を変える場合を含む。さらに、旋回は、車両が円を描くように方向を変えることに限らず、車線変更を含む。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許