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公開番号2025062174
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171061
出願日2023-10-02
発明の名称タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
出願人横浜ゴム株式会社
代理人個人
主分類C08K 9/00 20060101AFI20250407BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】トラックおよびバス用タイヤとして使用される重荷重用タイヤは、最重要性能の一つとして耐久性が挙げられる。しかし、モジュラスを上げて耐久性を改善しようとすると、背反性能として破断伸びや耐摩耗性が低下するという課題がある。
【解決手段】ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックおよび/またはシリカからなる充填剤を10~150質量部、および置換基を有していてもよいクエン酸エステルを0.5~50質量部含有することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物によって上記課題を解決した。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックおよび/またはシリカからなる充填剤を10~150質量部、および置換基を有していてもよいクエン酸エステルを0.5~50質量部含有することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物。
続きを表示(約 540 文字)【請求項2】
前記タイヤ用ゴム組成物は、前記シリカを含有し、前記シリカの含有量が、前記ジエン系ゴム100質量部に対し10~150質量部であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項3】
前記置換基を有していてもよいクエン酸エステルが、下記式(I)で表されることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
TIFF
2025062174000004.tif
58
53
(式(I)中、R1およびR2はそれぞれ独立して、水素または置換基を有していてもよい炭素数1~18を有する炭素含有基である。ただし、R1およびR2のすべてが水素であることはない。)
【請求項4】
前記式(I)中、R1およびR2のいずれかが炭素数1~5を有する炭素含有基であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項5】
前記置換基を有していてもよいクエン酸エステルが、クエン酸トリエチルおよび/またはアセチルクエン酸トリブチルであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用ゴム組成物。
【請求項6】
請求項1に記載のゴム組成物を用いてなるタイヤ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、タイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関するものであり、詳しくは、破断伸びや耐摩耗性を損なうことなく、耐久性に優れるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関するものである。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
トラックおよびバス用タイヤとして使用される重荷重用タイヤは、最重要性能の一つとして耐久性が挙げられる。しかし、モジュラスを上げて耐久性を改善しようとすると、背反性能として破断伸びや耐摩耗性が低下するという課題がある。
【0003】
下記特許文献1には、アスコルビン酸およびその誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有するタイヤ用ゴム組成物が開示されている。
下記特許文献2には、トレッドを含むタイヤであって、前記トレッドが、未加硫状態において、熱膨張性ゴム組成物を含み、前記熱膨張性ゴム組成物が、ジエンエラストマー、70phr以上且つ120phr以下のシリカ及び1phr以上且つ10phr以下のカーボンブラック、20℃で液体である可塑剤、ここで前記可塑剤は、前記シリカ及びカーボンブラックの合計と前記可塑剤との質量比が、2.0よりも大きくなる含量で含まれる、8と20phrの間の炭酸塩又は炭酸水素塩、ここで前記炭酸塩又は炭酸水素塩はナトリウム又はカリウムを含む、及び融点が60℃と220℃の間にある、2と20phrの間のカルボン酸を含み、前記カルボン酸は、リンゴ酸、α-ケトグルタル酸、クエン酸、ステアリン酸及びこれらの混合物からなる酸の群より選ばれ、且つ前記カルボン酸と前記炭酸塩又は炭酸水素塩の合計量は15phrよりも多い、前記タイヤが開示されている。
しかしながら、特許文献1~2はいずれも、ゴム成分に対し、カーボンブラックおよび/またはシリカからなる充填剤、および置換基を有していてもよいクエン酸エステルを特定量で配合し、破断伸びや耐摩耗性を損なうことなく、耐久性に優れるタイヤ用ゴム組成物を提供する技術思想を何も開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第3735432号公報
特許第6027097号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって本発明の目的は、破断伸びや耐摩耗性を損なうことなく、耐久性に優れるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ジエン系ゴムに、カーボンブラックおよび/またはシリカからなる充填剤、および置換基を有していてもよいクエン酸エステルを特定量でもって配合することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
すなわち本発明は、ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックおよび/またはシリカからなる充填剤を10~150質量部、および置換基を有していてもよいクエン酸エステルを0.5~50質量部含有することを特徴とするタイヤ用ゴム組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明のゴム組成物は、ジエン系ゴム100質量部に対し、カーボンブラックおよび/またはシリカからなる充填剤を10~150質量部、および置換基を有していてもよいクエン酸エステル(以下、単にクエン酸エステルと言うことがある)0.5~50質量部含有することを特徴としているので、破断伸びや耐摩耗性を損なうことなく、耐久性に優れるタイヤ用ゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することができる。
【0008】
クエン酸エステルに含まれる炭素部分は、ジエン系ゴムに対して可塑剤のように作用し、ジエン系ゴム中に良好に分散する。またクエン酸エステルに含まれるエステル基同士が互いに引き合うように相互作用し、タイヤ用ゴム組成物のモジュラスを向上させる。この際、クエン酸エステルが破断伸びや耐摩耗性に悪影響を及ぼすことはない。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0010】
(ジエン系ゴム)
本発明で使用されるジエン系ゴムは、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ゴム(NBR)等を挙げることができる。また本発明で使用されるジエン系ゴムは、その分子量やミクロ構造はとくに制限されず、アミン、アミド、シリル、アルコキシシリル、カルボキシル、ヒドロキシル基等で末端変性されていても、エポキシ化されていてもよい。
上記ジエン系ゴムの重量平均分子量(Mw)は特に限定されないが、本発明の効果等がより優れる理由から、100,000~5,000,000であることが好ましく、200,000~3,000,000であることがより好ましく、300,000~2,000,000であることがさらに好ましい。
なお、本明細書において重量平均分子量(Mw)及び数平均分子量(Mn)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定により得られる標準ポリスチレン換算値である。
(【0011】以降は省略されています)

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