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公開番号
2024123333
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-12
出願番号
2023030644
出願日
2023-03-01
発明の名称
電源装置
出願人
矢崎総業株式会社
代理人
弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
主分類
H02M
3/155 20060101AFI20240905BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】変圧用のコイルを導電パターンで形成した場合に、電力を適正に供給することができる電源装置を提供する。
【解決手段】電源装置1において、基板ユニットBUは、基材Bに形成される導電パターンであって第1磁気コアM1の周りに螺旋状に形成される第1コイル状パターンL1、及び、基材Bに形成される導電パターンであって第2磁気コアM2の周りに螺旋状に形成される第2コイル状パターンL2を含む。制御部は、第1スイッチング素子及び第2スイッチング素子をPWM制御する際に、第1コイル状パターンL1に供給される1周期当たりの電力量を当該第1コイル状パターンL1で許容可能な電力量とする周波数で第1スイッチング素子を制御し、かつ、第2コイル状パターンL2に供給される1周期当たりの電力量を当該第2コイル状パターンL2で許容可能な電力量とする周波数で第2スイッチング素子を制御する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
第1DC/DCコンバータと第2DC/DCコンバータとが互いに並列に接続して設けられ直流電力の電圧を変圧するマルチフェーズ型DC/DCコンバータと、
前記マルチフェーズ型DC/DCコンバータをPWM制御する制御部と、を備え、
前記マルチフェーズ型DC/DCコンバータは、絶縁性を有する基材、磁性材料を含み前記基材に形成された第1貫通孔に設けられる第1磁気コア、前記基材に形成される導電パターンであって前記第1磁気コアの周りに螺旋状に形成される第1コイル状パターン、磁性材料を含み前記基材に形成された第2貫通孔に設けられる第2磁気コア、及び、前記基材に形成される導電パターンであって前記第2磁気コアの周りに螺旋状に形成される第2コイル状パターンを含み、前記第1コイル状パターン及び前記第2コイル状パターンが結合された結合コイル状パターンを構成する基板ユニットと、
前記第1コイル状パターンに流れる電流を通電又は遮断する第1スイッチング素子と、
前記第2コイル状パターンに流れる電流を通電又は遮断する第2スイッチング素子と、
前記第1コイル状パターン及び前記第2コイル状パターンから出力される直流電力を平滑化するコンデンサと、を含んで構成され、
前記第1DC/DCコンバータは、前記第1磁気コア、前記第1コイル状パターン、及び、前記第1スイッチング素子を含み、
前記第2DC/DCコンバータは、前記第2磁気コア、前記第2コイル状パターン、及び、前記第2スイッチング素子を含み、
前記制御部は、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を前記PWM制御する際に、前記第1コイル状パターンに供給される1周期当たりの電力量を当該第1コイル状パターンで許容可能な電力量とする周波数で前記第1スイッチング素子を制御し、かつ、前記第2コイル状パターンに供給される1周期当たりの電力量を当該第2コイル状パターンで許容可能な電力量とする周波数で前記第2スイッチング素子を制御することを特徴とする電源装置。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記第1コイル状パターンは、一端が電源に接続され、他端が負荷部及びグランドに接続され、
前記第1スイッチング素子は、コイル側第1スイッチング素子、及び、コンデンサ側第1スイッチング素子を含み、
前記コイル側第1スイッチング素子は、前記第1コイル状パターンの前記他端と前記グランドとの間に設けられ、前記第1コイル状パターンと前記グランドとの間に流れる電流を通電又は遮断し、
前記コンデンサ側第1スイッチング素子は、前記第1コイル状パターンの前記他端と前記負荷部との間に設けられ、前記第1コイル状パターンと前記負荷部との間に流れる電流を通電又は遮断し、
前記第2コイル状パターンは、一端が電源に接続され、他端が前記負荷部及び前記グランドに接続され、
前記第2スイッチング素子は、コイル側第2スイッチング素子、及び、コンデンサ側第2スイッチング素子を含み、
前記コイル側第2スイッチング素子は、前記第2コイル状パターンの前記他端と前記グランドとの間に設けられ、前記第2コイル状パターンと前記グランドとの間に流れる電流を通電又は遮断し、
前記コンデンサ側第2スイッチング素子は、前記第2コイル状パターンの前記他端と前記負荷部との間に設けられ、前記第2コイル状パターンと前記負荷部との間に流れる電流を通電又は遮断し、
前記コンデンサは、前記コンデンサ側第1スイッチング素子及び前記コンデンサ側第2スイッチング素子と前記負荷部との間に設けられ、前記負荷部に出力される直流電力を平滑化する請求項1に記載の電源装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、電源装置として、例えば、特許文献1には、マルチフェーズ方式のDC/DCコンバータが記載されている。このDC/DCコンバータは、導体パターンにより積層基板に形成された結合コイルと、積層基板に設けられたコアとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2016/136653号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述の特許文献1に記載のマルチフェーズ方式のDC/DCコンバータは、導体パターンにより結合コイルを形成しているため、例えば、導電線により結合コイルを形成した場合と同じように電力を供給すると、導体パターンで形成された結合コイルが供給電力を許容できないおそれがある。
【0005】
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、結合コイルを導電パターンで形成した場合に、電力を適正に供給することができる電源装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る電源装置は、第1DC/DCコンバータと第2DC/DCコンバータとが互いに並列に接続して設けられ直流電力の電圧を変圧するマルチフェーズ型DC/DCコンバータと、前記マルチフェーズ型DC/DCコンバータをPWM制御する制御部と、を備え、前記マルチフェーズ型DC/DCコンバータは、絶縁性を有する基材、磁性材料を含み前記基材に形成された第1貫通孔に設けられる第1磁気コア、前記基材に形成される導電パターンであって前記第1磁気コアの周りに螺旋状に形成される第1コイル状パターン、磁性材料を含み前記基材に形成された第2貫通孔に設けられる第2磁気コア、及び、前記基材に形成される導電パターンであって前記第2磁気コアの周りに螺旋状に形成される第2コイル状パターンを含み、前記第1コイル状パターン及び前記第2コイル状パターンが結合された結合コイル状パターンを構成する基板ユニットと、前記第1コイル状パターンに流れる電流を通電又は遮断する第1スイッチング素子と、前記第2コイル状パターンに流れる電流を通電又は遮断する第2スイッチング素子と、前記第1コイル状パターン及び前記第2コイル状パターンから出力される直流電力を平滑化するコンデンサと、を含んで構成され、前記第1DC/DCコンバータは、前記第1磁気コア、前記第1コイル状パターン、及び、前記第1スイッチング素子を含み、前記第2DC/DCコンバータは、前記第2磁気コア、前記第2コイル状パターン、及び、前記第2スイッチング素子を含み、前記制御部は、前記第1スイッチング素子及び前記第2スイッチング素子を前記PWM制御する際に、前記第1コイル状パターンに供給される1周期当たりの電力量を当該第1コイル状パターンで許容可能な電力量とする周波数で前記第1スイッチング素子を制御し、かつ、前記第2コイル状パターンに供給される1周期当たりの電力量を当該第2コイル状パターンで許容可能な電力量とする周波数で前記第2スイッチング素子を制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る電源装置は、スイッチング素子を相対的に高い周波数で制御することで周期を短くすることができ、周期を短くすることで1周期当たりの電力量を小さくすることができる。これにより、電源装置は、受動素子(コンデンサ)の1周期当たりに扱う電力量を、コイル状パターンでも許容可能な電力量まで下げることができる。これにより、電源装置は、コイル状パターン及び磁気コアによって結合コイル状パターンを構成することができる。この結果、電源装置は、電力を適正に供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施形態に係るマルチフェーズ型DC/DCコンバータの構成例を示す斜視図である。
図2は、実施形態に係るマルチフェーズ型DC/DCコンバータの構成例を示す断面図である。
図3は、実施形態に係る電源装置の構成例を示す回路図である。
図4は、実施形態に係る電源装置の動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。更に、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0010】
図面を参照しながら実施形態に係る電源装置1について説明する。以下の説明では、互いに交差する第1方向、第2方向、及び、第3方向のうち、第1方向を「幅方向X」といい、第2方向を「奥行き方向Y」といい、第3方向を「軸線方向Z」という。ここでは、幅方向Xと奥行き方向Yと軸線方向Zとは、相互に交差し、典型的には直交する。幅方向Xは、基材Bの幅に沿う方向に相当する。奥行き方向Yは、基材Bの奥行きに沿う方向に相当する。軸線方向Zは、第1コイル状パターンL1の軸線Z1及び第2コイル状パターンL2の軸線Z2に沿う方向である。
(【0011】以降は省略されています)
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