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公開番号
2024123012
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-10
出願番号
2024087856,2020157708
出願日
2024-05-30,2020-09-18
発明の名称
表示装置用部材、表示装置および電子機器
出願人
大日本印刷株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
G09F
9/00 20060101AFI20240903BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約
【課題】耐屈曲性および耐衝撃性が良好であり、安全性も向上した表示装置用部材を提供する。
【解決手段】本開示は、ガラス基材2と、樹脂層3と、機能フィルム32とをこの順に有し、上記機能フィルムは、上記樹脂層側から順に、粘着層33と、基材層34と、機能層36とを有する表示装置用部材1であって、上記ガラス基材の厚みが100μm以下であり、上記樹脂層の平均厚みが10μm以上60μm以下であり、上記樹脂層の最大厚みが60μm以下である、表示装置用部材を提供する。
【選択図】図10
特許請求の範囲
【請求項1】
ガラス基材と、樹脂層と、機能フィルムとをこの順に有し、前記機能フィルムは、前記樹脂層側から順に、粘着層と、基材層と、機能層とを有する表示装置用部材であって、
前記ガラス基材の厚みが100μm以下であり、
前記樹脂層の平均厚みが10μm以上60μm以下であり、前記樹脂層の最大厚みが60μm以下である、表示装置用部材。
続きを表示(約 650 文字)
【請求項2】
前記機能層がハードコート層である、請求項1に記載の表示装置用部材。
【請求項3】
前記機能フィルムの平均厚みが20μm以上150μm以下である、請求項1または請求項2に記載の表示装置用部材。
【請求項4】
前記機能層の平均厚みが5μm以上15μm未満である、請求項1から請求項3までのいずれかの請求項に記載の表示装置用部材。
【請求項5】
前記樹脂層の平均厚みに対する、前記樹脂層の最大厚みの比率が、130%以下である、請求項1から請求項4までのいずれかの請求項に記載の表示装置用部材。
【請求項6】
前記樹脂層は、端部に盛り上がり部を有し、
前記盛り上がり部の断面形状を三角形に近似した場合であって、前記三角形の高さを、前記樹脂層の最大厚みと前記樹脂層の平均厚みとの差とし、前記三角形の底辺の長さを、前記樹脂層の端から前記樹脂層の前記盛り上がり部の厚みが前記樹脂層の平均厚みになる位置までの距離とした場合に、前記三角形の面積が、0.08mm
2
以下である、請求項1から請求項5までのいずれかの請求項に記載の表示装置用部材。
【請求項7】
表示パネルと、
前記表示パネルの観察者側に配置された、請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の表示装置用部材と、
を備える表示装置。
【請求項8】
請求項7に記載の表示装置を備える、電子機器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示装置用部材、表示装置および電子機器に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、表示装置には、表示装置を保護する目的で、ガラス製や樹脂製のカバー部材が用いられている。このカバー部材は、表示装置を衝撃や傷から保護するものであり、強度、耐衝撃性、耐傷性等が求められる。ガラス製のカバー部材は、表面硬度が高く傷が付きにくい、透明度が高い等の特徴があり、樹脂製のカバー部材は、軽量、割れにくいといった特徴がある。また、一般にカバー部材の厚みが厚いほど表示装置を衝撃から保護する機能が高く、重量やコスト、表示装置のサイズ等から、カバー部材の材質や厚みが適宜選択されて用いられている。
【0003】
近年、フォルダブルディスプレイ、ローラブルディスプレイ、ベンダブルディスプレイ等のフレキシブルディスプレイの開発が盛んに行われており、中でも、フォルダブルディスプレイ、すなわち折り曲げられる表示装置の開発が進められている。
【0004】
折れ曲げられる表示装置においては、カバー部材も表示装置の動きに追随して曲がる必要があることから、折り曲げることができるカバー部材が適用されている。樹脂製のカバー部材の場合、化学構造の工夫により無色透明化したポリイミドやポリアミドイミドのフィルムが開発されている(例えば特許文献1参照)。また、ガラス製のカバー部材の場合、超薄板ガラス(Ultra-Thin Glass;UTG)等のようにガラスを薄くすることで折り曲げることができるようにしたカバー部材の検討が進められている(例えば特許文献2参照)。ガラスの中でも、特に、耐屈曲性が高いのは、化学強化ガラスといわれるもので、ガラス表面に膨張する応力を内在させることにより、ガラス表面に生じた微小な傷が屈曲時に大きくならないようにすることで、ガラスを割れにくくしている。
【0005】
ガラスは、樹脂に比べ弾性率が高いので、同じ厚みの場合、樹脂よりも表示装置を保護する能力が高い。また、ガラスは、光学的にも透明性が高く、より視認性の良い表示装置を製造することが可能となる。一方で、ガラスは薄くなることで、より割れやすくなってしまい、耐衝撃性が劇的に悪化する。外部からの衝撃によって、カバー部材のガラスが割れてしまうと、表示装置を保護する機能が低下するだけでなく、発生した破片や鋭利な端面により使用者の指先等を傷付けてしまうおそれがある。
【0006】
そこで、ガラス基材に樹脂層を積層することが提案されている。例えば特許文献3には、ガラスおよび硬化樹脂層の積層体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2019-137864号公報
特開2018-188335号公報
特開2010-280092号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ガラス基材および樹脂層を有する積層体を備える表示装置においては、樹脂層をガラス基材よりも観察者側に配置することにより、樹脂層によって衝撃によるガラスの割れを抑制し、耐衝撃性を高めることが可能である。しかしながら、耐衝撃性を高めるために樹脂層の厚みを厚くすると、耐屈曲性が低下してしまう。一方、耐屈曲性の観点から樹脂層の厚みを薄くすると、十分な耐衝撃性が得られない。よって、耐屈曲性および耐衝撃性を両立することができる表示装置用部材が求められている。
【0009】
本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、耐屈曲性および耐衝撃性が良好であり、安全性も向上した表示装置用部材を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、本開示の発明者らは鋭意検討を行い、薄いガラス基材の一方の面側に樹脂層および機能層がこの順に配置された表示装置用部材において、樹脂層および機能層の膜厚分布を制御し、樹脂層および機能層の合計厚みの平均値ならびに樹脂層および機能層の合計厚みの最大値を所定の範囲とすることにより、良好な耐屈曲性および耐衝撃性を両立することができることを見出した。また、薄いガラス基材の一方の面側に樹脂層が配置された表示装置用部材において、樹脂層の膜厚分布を制御し、樹脂層の平均厚みならびに樹脂層の最大厚みを所定の範囲とすることにより、良好な耐屈曲性および耐衝撃性を両立することができることを見出した。本開示はこのような知見に基づくものである。
(【0011】以降は省略されています)
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