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公開番号
2024122216
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-09
出願番号
2023029644
出願日
2023-02-28
発明の名称
杭打機
出願人
日本車輌製造株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
E02D
7/16 20060101AFI20240902BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】回動型のリーダと非回動型のリーダとを組み替える際に、1つの基本リーダを使い回すことが可能なリーダ位置決め部材を備えた杭打機を提供する。
【解決手段】杭打機は、下部リーダと基本リーダとを連結する際のリーダ周方向の連結角度を確定させるリーダ位置決め部材を有し、リーダ位置決め部材は、リーダ回動仕様でリーダ回動機構に係止されるロックピンと、リーダ非回動仕様で上下隣り合うガイドパイプ31,31同士を接続するジョイントピン47とからなり、ジョイントピンは、上下隣り合うガイドパイプ同士の一方のガイドパイプの開口部に固着した基部48と、他方のガイドパイプの開口部に挿抜可能なピン本体部49と、該ピン本体部を貫通して基部に設けられたねじ孔48aに螺合するピン本体部取付用のボルト51とを備え、リーダ回動仕様とリーダ非回動仕様との仕様変更に応じてピン本体部が着脱可能に構成されている。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
ベースマシンの前部に設けられたリーダブラケットに支持される円筒状の下部リーダと、該下部リーダ上に同軸で連結される円筒状の基本リーダと、前記下部リーダ及び前記基本リーダの外周部に上下隣り合う配置で設けられたガイドパイプと、該ガイドパイプに案内される作業装置とを備え、前記下部リーダと前記基本リーダとがリーダ回動機構を介して相対回動可能に連結されるリーダ回動仕様と、前記リーダ回動機構を備えずに相対回動不能に直接連結されるリーダ非回動仕様とに仕様変更可能な杭打機において、
前記下部リーダと前記基本リーダとを連結する際のリーダ周方向の連結角度を確定させるリーダ位置決め部材を有し、
前記リーダ位置決め部材は、前記リーダ回動仕様で前記リーダ回動機構に係止されるロックピンと、前記リーダ非回動仕様で前記上下隣り合うガイドパイプ同士を接続するジョイントピンとからなり、
前記ジョイントピンは、前記上下隣り合うガイドパイプ同士の一方のガイドパイプの開口部に固着した基部と、他方のガイドパイプの開口部に挿抜可能なピン本体部と、該ピン本体部を貫通して前記基部に設けられたねじ孔に螺合するピン本体部取付用のボルトとを備え、前記仕様変更に応じて前記ピン本体部が着脱可能に構成されていることを特徴とする杭打機。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
前記ピン本体部は、前記基部とのインロー嵌合部と、前記ボルトを貫通させる第1貫通孔に対して平行に設けられた第2貫通孔とを有し、
前記第2貫通孔は、反ボルト差し込み側から設定長さにわたって前記ボルトの雄ねじ部に対応する雌ねじ部を有するとともに、残りの長さを前記雄ねじ部のねじ山の径よりも大きい径となるように形成され、
前記雌ねじ部の長さは、前記ボルトの呼び径の0.5~2倍の長さであることを特徴とする請求項1記載の杭打機。
【請求項3】
前記リーダ回動仕様で前記ピン本体部に代わる蓋体と、該蓋体を貫通して前記基部に設けられた前記ねじ孔に螺合する蓋体取付用のボルトとを備え、
前記蓋体は、前記他方のガイドパイプとの間に上下方向の隙間を有して取り付けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の杭打機。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、杭打機に関し、詳しくは、ベースマシンの前部に立設したリーダを支持する三点支持式の杭打機に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
杭打機に備わるリーダの外周部には、オーガ等の作業装置を昇降案内させるためにガイドパイプが設けられている。リーダは、強度の面で有利な円筒形状を有し、輸送上の制約と長さ調節の必要から複数のリーダ部材を連結して構成され、ガイドパイプも各リーダ部材に応じた長さのものが設けられている。このため、各ガイドパイプ部材間の接続部に補強を兼ねたジョイントピンが設けられ、リーダの組立時には、このジョイントピンの挿入位置を基準としてリーダ部材同士の連結角度(向き)を合わせることが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
また、三点支持式の杭打機では、掘削位置の変更や作業装置の切替えのために、リーダを中心軸まわりに回動させる回転リーダを備えたものが知られている。このような回動型のリーダは、回動角度を設定するための複数のピン孔を備えた固定リーダと、該固定リーダ上に回動機構を介して回動可能に立設される回転リーダとからなり、回転リーダの上部がホルダを介して後方から2本のバックステーにて支持されている。そして、複数のピン孔に対して、回転リーダに備えた係止ピンを選択的に差し替えることで、例えば、回転リーダを正面から左右45度回動させた設定角度に保持することが可能である(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-339358号公報
実開平5-96133号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
三点支持式の杭打機は、作業内容に応じて回動型のリーダから非回動型のリーダに組み替える場合があるが、回動機構の有無でセット交換がなされる固定リーダ(以下、下部リーダと称する)及びホルダを除いてはリーダ部材一式を使い回したいという要望がある。しかしながら、回動型のリーダは、その構造上、下部リーダに連結されるリーダ部材(以下、基本リーダと称する)においてガイドパイプ部材にジョイントピンを設けておらず、しかも、回動機構の装備がない非回動型の下部リーダに対して、こうした基本リーダを連結する際には、係止ピンの挿入位置(ピン孔位置)を基準とした連結角度の決定も行えないという不都合がある。したがって、各リーダ部材のうちの基本リーダの使い回しに関しては、組立性の面で有効な解決策がなく、未だ実現されていないというのが実情である。
【0006】
そこで本発明は、回動型のリーダと非回動型のリーダとを組み替える際に、1つの基本リーダを使い回すことが可能なリーダ位置決め部材を備えた杭打機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の杭打機は、ベースマシンの前部に設けられたリーダブラケットに支持される円筒状の下部リーダと、該下部リーダ上に同軸で連結される円筒状の基本リーダと、前記下部リーダ及び前記基本リーダの外周部に上下隣り合う配置で設けられたガイドパイプと、該ガイドパイプに案内される作業装置とを備え、前記下部リーダと前記基本リーダとがリーダ回動機構を介して相対回動可能に連結されるリーダ回動仕様と、前記リーダ回動機構を備えずに相対回動不能に直接連結されるリーダ非回動仕様とに仕様変更可能な杭打機において、前記下部リーダと前記基本リーダとを連結する際のリーダ周方向の連結角度を確定させるリーダ位置決め部材を有し、前記リーダ位置決め部材は、前記リーダ回動仕様で前記リーダ回動機構に係止されるロックピンと、前記リーダ非回動仕様で前記上下隣り合うガイドパイプ同士を接続するジョイントピンとからなり、前記ジョイントピンは、前記上下隣り合うガイドパイプ同士の一方のガイドパイプの開口部に固着した基部と、他方のガイドパイプの開口部に挿抜可能なピン本体部と、該ピン本体部を貫通して前記基部に設けられたねじ孔に螺合するピン本体部取付用のボルトとを備え、前記仕様変更に応じて前記ピン本体部が着脱可能に構成されていることを特徴としている。
【0008】
また、前記ピン本体部は、前記基部とのインロー嵌合部と、前記ボルトを貫通させる第1貫通孔に対して平行に設けられた第2貫通孔とを有し、前記第2貫通孔は、反ボルト差し込み側から設定長さにわたって前記ボルトの雄ねじ部に対応する雌ねじ部を有するとともに、残りの長さを前記雄ねじ部のねじ山の径よりも大きい径となるように形成され、前記雌ねじ部の長さは、前記ボルトの呼び径の0.5~2倍の長さであることを特徴としている。
【0009】
さらに、前記リーダ回動仕様で前記ピン本体部に代わる蓋体と、該蓋体を貫通して前記基部に設けられた前記ねじ孔に螺合する蓋体取付用のボルトとを備え、前記蓋体は、前記他方のガイドパイプとの間に上下方向の隙間を有して取り付けられていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の杭打機によれば、リーダ位置決め部材を構成するロックピン及びジョイントピンのうち、ジョイントピンが上下隣り合うガイドパイプ同士の一方のガイドパイプの開口部に固着した基部と、他方のガイドパイプの開口部に挿抜可能なピン本体部と、該ピン本体部を貫通して基部のねじ孔に螺合するピン本体部取付用のボルトとを備え、リーダ回動仕様とリーダ非回動仕様との仕様変更に応じてピン本体部を着脱可能に構成しているので、リーダ回動仕様のための組立作業では、ガイドパイプからピン本体部を取り外した構成であっても、リーダ回動機構に対するロックピンの挿入位置を基準として下部リーダと基本リーダとの連結角度を決定することができる。一方、リーダ非回動仕様のための組立作業では、リーダ回動機構の備えがない条件下で一方のガイドパイプにピン本体部を取り付けた構成とし、他方のガイドパイプに対するピン本体部の挿入位置を基準として下部リーダと基本リーダとの連結角度を決定することができる。すなわち、回動型のリーダと非回動型のリーダとを組み替える際に、1つの基本リーダを使い回すことが可能となり、セット交換がなされる下部リーダ及びホルダを除いてリーダ部材一式を使い回したいという現場のニーズに応えることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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