TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024142257
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-10
出願番号2023054376
出願日2023-03-29
発明の名称建設機械
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人開知
主分類E02F 9/00 20060101AFI20241003BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】燃料電池や水素燃料エンジンの動力源によって生成された水を排出するタイミング及び方向を作業現場の環境や作業状況に応じて変更可能な建設機械を提供する。
【解決手段】建設機械1は、水素を燃料とする動力源としての燃料電池42により生成された水を貯留する貯水槽45と、一方側が貯水槽45に接続され他方側端部に排水口52aを有し、貯水槽45に貯留されている水を機体4の外へ導く排水ライン48と、排水ライン48を遮断して貯水槽45に水を貯留する貯水状態と排水ライン48を連通させて貯水槽45に貯留されている水を機体4の外へ排出させる排水状態とに切換可能な排水制御弁49とを備える。排水ライン48は、排水口52aの向きを変更する方向可変機構53を有している。
【選択図】 図3
特許請求の範囲【請求項1】
水素を燃料とする動力源と、
前記動力源により生成された水を貯留する貯水槽と、
前記貯水槽に接続され、前記貯水槽に貯留されている水を機体の外へ導く排水ラインと、
前記排水ラインの端部に設けられた排水口と、
前記排水ラインに設けられ、前記排水ラインを遮断して前記貯水槽に水を貯留する貯水状態と前記排水ラインを連通させて前記貯水槽に貯留されている水を前記機体の外へ排出させる排水状態とに切換可能な排水制御弁とを備えた建設機械において、
前記排水ラインは、前記排水口の向きを変更する方向可変機構を有している
ことを特徴とする建設機械。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の建設機械において、
前記排水制御弁は、前記排水ラインを流れる水量を調整可能な流量制御弁により構成されている
ことを特徴とする建設機械。
【請求項3】
請求項1に記載の建設機械において、
前記貯水槽に貯留されている水の排水を操作するための排水操作装置を備え、
前記排水ラインは、互いに並列に接続された第1管部及び第2管部を含み、
前記排水制御弁は、
前記第1管部に設けられ、前記第1管部の遮断と前記第1管部の連通とに切換可能な第1制御弁と、
前記第2管部に設けられ、前記第2管部の遮断と前記第2管部の連通とを切換可能な第2制御弁とによって構成され、
前記第1制御弁及び前記第2制御弁のうちの一方は、作業員の手動操作により駆動される弁によって構成され、
前記第1制御弁及び前記第2制御弁のうちの他方は、制御装置の制御指令に応じて駆動する弁によって構成され、
前記制御装置は、前記排水操作装置からの操作信号に応じて前記制御指令を出力する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項4】
請求項1に記載の建設機械において、
前記排水制御弁を制御する制御装置と、
前記貯水槽の水温と相関関係がある温度を検出する温度センサとを備え、
前記制御装置は、前記温度センサの検出値が予め設定された第1温度閾値以下である場合、前記貯水槽が排水状態になるように前記排水制御弁を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項5】
請求項4に記載の建設機械において、
前記制御装置は、前記機体を停止させるときに、外部から提供される前記機体の停止後の予想外気温が予め設定された第2温度閾値以下である場合、前記貯水槽が排水状態になるように前記排水制御弁を制御する
ことを特徴とする建設機械。
【請求項6】
請求項1に記載の建設機械において、
前記排水制御弁を制御する制御装置と、
前記機体の周囲に存在する人体を検知する人体検知装置と、を備え、
前記制御装置は、前記人体検知装置による人体の検知の有無に基づき、前記排水制御弁を制御するように構成されている
ことを特徴とする建設機械。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械に係り、更に詳しくは、水素を燃料とする燃料電池や内燃機関などの動力源を備えた建設機械に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
環境への配慮を目的として、近年、水素を燃料として発電する燃料電池や水素を燃料として動力を発生させる内燃機関(以下、水素燃料エンジンと称することがある)を搭載した自動車や建設機械が開発されている。水素を燃料とする燃料電池や水素燃料エンジンを搭載した自動車や建設機械は、燃料電池や内燃機関によって生成された水を外部へ排出する必要がある(例えば、特許文献1を参照)。
【0003】
特許文献1に記載の燃料電池車両は、燃料電池と、燃料電池の発電に伴って生成される生成水を貯留する貯留部と、貯留部に生成水を貯留させる貯留状態と貯留部から生成水を外部へと排出させる排水状態とを切り替える排水弁とを備えている。この燃料電池車両は、排水状態を許容する道路領域を走行していることを含む予め定められた排水実行条件が成立した場合に、排水弁の切替により排水を実行する。特許文献1に記載の技術は、道路の走行を前提とする一般車両を対象としたものであり、排水可能な道路領域や乗員の操作などの排水実行条件によって、燃料電池によって生成された水の排出する場所やタイミングを定めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-111441号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水素を燃料とする動力源を備えた建設機械においては、1日作業を行うと、数十から数百リットルの水や水蒸気が生成される。このため、建設機械でも、特許文献1に記載の技術のように、排水の場所やタイミングを選択可能であることが望ましい。しかし、建設機械は、道路を走行する一般車両とは異なり、所定の作業現場に留まって掘削等の作業を行うことがある。この場合、建設機械の機体中心部の足元への排水は機体が接地する地面の軟弱化に繋がるので、機体の外周側へ向けて排水することが好ましい。しかし、作業現場の環境(障害物の有無など)や作業状況(旋回体の旋回動作中など)によっては、所定の領域や方向への排水を回避したい場合がある。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであり、その目的は、燃料電池や水素燃料エンジンなど水素を燃料とする動力源によって生成された水を排出するタイミング及び方向を作業現場の環境や作業状況に応じて変更することが可能な建設機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願は上記課題を解決する手段を複数含んでいる。その一例を挙げるならば、水素を燃料とする動力源と、前記動力源により生成された水を貯留する貯水槽と、前記貯水槽に接続され、前記貯水槽に貯留されている水を機体の外へ導く排水ラインと、前記排水ラインの端部に設けられた排水口と、前記排水ラインに設けられ、前記排水ラインを遮断して前記貯水槽に水を貯留する貯水状態と前記排水ラインを連通させて前記貯水槽に貯留されている水を前記機体の外へ排出させる排水状態とに切換可能な排水制御弁とを備えた建設機械において、前記排水ラインは、前記排水口の向きを変更する方向可変機構を有していることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一例によれば、動力源により生成された水の排水タイミングを排水ラインに設けた排水制御弁の切換により変更可能であると共に、排水ラインの排水口の向きを方向可変機構により変更することで動力源により生成された水の排出方向を変更可能である。すなわち、動力源により生成された水を排出するタイミング及び方向を作業現場の環境や作業状況に応じて変更することが可能である。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の第1の実施形態に係る建設機械としての油圧ショベルを示す外観図である。
図1に示す第1の実施形態に係る建設機械の上部旋回体をカバー及びキャブを取り外した状態で示す概略上面図である。
図2に示す第1の実施形態に係る建設機械の上部旋回体を示す概略側面図である。
図3に示す第1の実施形態に係る建設機械における燃料電池システムの構成を示す模式図である。
図4に示す第1の実施形態に係る建設機械の燃料電池システムにおける排水ラインの方向可変機構の構成及び動作を示す概略図である。
本発明の第2の実施形態に係る建設機械における燃料電池システムを示す模式図である。
本発明の第3の実施形態に係る建設機械における燃料電池システムを示す模式図である。
図7に示す第3の実施形態に係る建設機械における制御装置による燃料電池システムの排水制御の手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の建設機械の実施形態について図面を用いて説明する。本実施の形態においては、建設機械の一例として油圧ショベルを例に挙げて説明する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日立建機株式会社
作業車両
10日前
日立建機株式会社
作業機械の稼働現場管理システム
1か月前
日立建機株式会社
窒化鋼部品及び窒化鋼部品の製造方法
2か月前
日立建機株式会社
建設機械の動作制御システム
21日前
個人
エア津波緩衝装置
23日前
個人
指示装置
22日前
株式会社クボタケミックス
桝蓋
22日前
住友建機株式会社
ショベル
29日前
住友建機株式会社
ショベル
16日前
コベルコ建機株式会社
作業機械
23日前
住友重機械工業株式会社
作業機械
22日前
個人
鋼管杭とその製造方法
22日前
鹿島建設株式会社
建込み方法
8日前
コベルコ建機株式会社
作業機械
22日前
コベルコ建機株式会社
作業機械
22日前
ヤンマーホールディングス株式会社
作業機械
22日前
住友重機械工業株式会社
作業機械の制御装置
22日前
ジーネットワーク株式会社
低空頭FRP.Tube合成杭
17日前
個人
アンカーボルト支持装置
17日前
スーパーレジンクラフト株式会社
防塵板付消波装置
16日前
日立建機株式会社
作業車両
10日前
三陽機器株式会社
作業機の作業部連結構造
10日前
株式会社竹中工務店
山留め工法
22日前
株式会社竹中工務店
山留め工法
22日前
ニシオホールディングス株式会社
作業機械用操作装置
22日前
日特建設株式会社
基盤材処理システム
23日前
住友重機械工業株式会社
作業機械及び作業支援システム
22日前
小岩金網株式会社
布団篭の本体パネル及び布団篭
21日前
ジャパンパイル株式会社
回転埋設杭
17日前
株式会社竹内製作所
作業用車両
10日前
東京電力ホールディングス株式会社
水中沈殿物回収ロボット
28日前
カナデビア株式会社
異常検出装置および異常検出方法
15日前
あおみ建設株式会社
三点式杭打ち機のリーダ鉛直自動補正システム
16日前
スエヒロシステム株式会社
ねじ式平ライナー及びその取付工具
15日前
株式会社東芝
蓋の開閉装置
17日前
ヤンマーホールディングス株式会社
作業機械
15日前
続きを見る