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公開番号2024177697
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-24
出願番号2023095975
出願日2023-06-12
発明の名称作業車両
出願人日立建機株式会社
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類E02F 9/22 20060101AFI20241217BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】本開示は、従来技術よりも構成を簡略化することができ、掘削作業の作業効率を向上させることが可能な作業車両を提供する。
【解決手段】作業車両の制御装置は、バケットセンサから取得するバケット角θbを含む掘削パラメータに基いて掘削作業が開始されたか否かを判定する。制御装置は、掘削作業の開始を判定した場合に油圧ポンプの吐出量の上限を最大吐出量Qmaxよりも少ない制限吐出量Qlimeに制限するとともに、掘削パラメータに基いて認識した掘削作業の進展に伴って制限吐出量Qlimeを増加させる。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
車体と、該車体に取り付けられて掘削作業を行う作業機と、該作業機を駆動させる作動油を吐出する油圧ポンプと、該油圧ポンプの吐出量を制御する制御装置と、を備える作業車両であって、
前記作業機は、前記車体に取り付けられるアームと、該アームに取り付けられるバケットと、前記作動油の供給により伸縮して前記アームを駆動させるアームシリンダと、前記作動油の供給により伸縮して前記バケットを駆動させるバケットシリンダと、前記バケットの角度であるバケット角を検出するバケット角センサと、を有し、
前記制御装置は、前記バケット角センサから取得する前記バケット角を含む掘削パラメータに基いて前記掘削作業が開始されたか否かを判定し、前記掘削作業の開始を判定した場合に前記油圧ポンプの前記吐出量の上限を最大吐出量よりも少ない制限吐出量に制限するとともに前記掘削パラメータに基いて認識した前記掘削作業の進展に伴って前記制限吐出量を増加させることを特徴とする作業車両。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記制御装置は、前記掘削作業の開始を未判定で、少なくとも前記バケット角が所定の角度範囲内の角度になった場合に、前記掘削作業の開始を判定することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記アームシリンダのボトム側の油室の圧力であるボトム圧を検出するアームシリンダ圧センサをさらに備え、
前記制御装置は、さらに前記ボトム圧が所定の下限圧力以上である場合に、前記掘削作業の開始を判定することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
【請求項4】
前記アームおよび前記バケットのそれぞれの操作量を検出する操作装置をさらに備え、
前記制御装置は、前記アームの前記操作量または前記バケットの前記操作量が所定の閾値を超える場合に、前記掘削作業の開始を判定することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
【請求項5】
前記制御装置は、前記車体を前進させる走行駆動力を取得し、前記走行駆動力が所定の閾値を超える場合に、前記掘削作業の開始を判定することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
【請求項6】
前記制御装置は、前記掘削作業の開始を判定した後、前記バケット角が所定の解除角度以上になった場合に、前記掘削作業の終了を判定することを特徴とする請求項2に記載の作業車両。
【請求項7】
前記制御装置は、前記バケット角の増加を前記掘削作業の進展とみなし、前記バケット角の増加に伴って前記制限吐出量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項8】
前記アームの角度であるアーム角を検出するアーム相対角センサをさらに備え、
前記掘削パラメータは、前記アーム角を含み、
前記制御装置は、前記アーム角の増加を前記掘削作業の進展とみなし、前記アーム角の増加に伴って前記制限吐出量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項9】
前記掘削パラメータは、前記掘削作業の開始を判定した時点からの前記車体の走行距離を含み、
前記制御装置は、前記走行距離の増加を前記掘削作業の進展とみなし、前記走行距離の増加に伴って前記制限吐出量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の作業車両。
【請求項10】
前記車体の姿勢を検出する姿勢センサをさらに備え、
前記制御装置は、前記姿勢センサによって検出された前記車体の姿勢が所定の許容範囲から外れている場合に、前記掘削作業の進展に伴う前記制限吐出量の増加を中止することを特徴とする請求項1に記載の作業車両。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、作業車両に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来から掘削作業を行うホイールローダなどの作業車両に関する発明が知られている(下記特許文献1を参照)。特許文献1では、ホイールローダの作業機を駆動する油圧装置において、油圧力は必要とするが吐出量は少量でよい場合のパワーロスを低減する技術の問題点に着目し、その解決手段として以下の制御方法を開示している(同文献、第0005段落および請求項1等を参照)。
【0003】
特許文献1に記載された制御方法は、作業車両の作業機用油圧ポンプの制御方法である。作業車両は、作業機を作動するリフトシリンダおよびチルトシリンダと、これらリフトシリンダおよびチルトシリンダに所定の圧油を供給する油圧ポンプとを備えている。この特許文献1の制御方法では、車両の走行駆動力、および/またはリフトシリンダのボトム側の油圧力、および/またはチルトシリンダの油圧力が、所定の値を越えたときに掘削作業中であると判断する。次に、油圧ポンプの容量を最大容量以下の所定容量に低減することに定め、次に、油圧ポンプの容量を所定容量に低減させる制御を行う。
【0004】
上記のような掘削作業を行う作業車両の作業機は、作業車両の車体に取り付けられるアームと、そのアームに取り付けられるバケットと、を有している。掘削作業を行う作業車両は、掘削対象物へ向けて車体を前進させ、作業機のバケットを掘削対象物へ貫入させ、アームを上昇させつつバケットを手前に回転させ、掘削対象物をバケット内に掬い込む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2003-184134号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような作業車両の掘削作業において、単位時間当たりの掘削量[ton/h]で表される作業効率を向上させるためには、一連の作業を速やかに行いつつ、バケットに掬い込む掘削対象物の量を増加させる必要がある。しかし、作業機のアームの上昇速度やバケットの回転速度(以下、「作業機の動作速度」とも記す。)が高すぎると、掘削対象物の表層部分のみがバケットに掬い込まれる所謂「浅掘り」が発生し、掘削作業における掘削量が低下して作業効率が低下する。
【0007】
作業車両のオペレータは、上記の浅掘りを回避するために、作業車両を加速させて作業機のバケットを掘削対象物に貫入させ、アームを上昇させつつバケットを手前側に回転させるアクセルペダルおよび作業機の操作レバーの操作を、精密に調整する必要がある。このような掘削作業に伴う作業車両の精密な操作は、オペレータに対する負担が大きい。また、掘削作業時の作業車両において、車体が揺れたり、作業機や掘削対象物によってオペレータの視界が遮られたりすると、オペレータの負担はさらに増大する。
【0008】
上記特許文献1に記載された作業車両の作業機用油圧ポンプの制御方法を適用し、掘削作業中に油圧ポンプの容量を所定容量に低減させることで、作業機の動作速度が制限される。これにより、浅掘りを防ぐ効果を期待できるが、掘削作業の作業時間が増加して作業効率が低下するおそれがある。一方、作業効率を向上させるために、掘削作業中に制限する油圧ポンプの所定容量を増加させると、作業機の動作速度が上昇して浅掘りのリスクが高くなる。
【0009】
さらに、特許文献1に記載された作業車両の作業機用油圧ポンプの制御方法を適用するには、油圧ポンプの容量を調整するための傾転角を制御するレギュレータや、そのレギュレータの動作を制御する比例電磁弁および油圧パイロット回路が必要となる。そのため、油圧回路の複雑性が高くなり、コストおよび油漏れのリスクも高くなる。
【0010】
本開示は、上記従来技術よりも構成を簡略化することができ、掘削作業の作業効率を向上させることが可能な作業車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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