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公開番号2024176614
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023095317
出願日2023-06-09
発明の名称ねじ式平ライナー及びその取付工具
出願人スエヒロシステム株式会社
代理人個人,個人
主分類E02D 27/44 20060101AFI20241212BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】機械基礎鉄筋コンクリートを打設した後の機器の芯出し作業が容易なねじ式平ライナー及びその取付工具を提供する。
【解決手段】本発明のねじ式平ライナー10は、機械基礎鉄筋コンクリート上面に取り付ける平ライナー部20と、前記平ライナー部20の一方の主面から突出する雄ネジ部30と、前記雄ネジ部30に螺合し上面に機器ベースを載せるライナー面を有する雌ネジを有するライナー部40を備え、前記平ライナー部をねじ式平ライナーの取付工具で把持固定した状態で前記ライナー部40の機器の据え付け高さを調整可能とすることを特徴としている。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
機械基礎鉄筋コンクリート上面に取り付ける平ライナー部と、
前記平ライナー部の一方の主面から突出する雄ネジ部と、
前記雄ネジ部に螺合し上面に機器ベースを載せるライナー面を有する雌ネジを有するライナー部を備え、
前記平ライナー部を把持固定した状態で前記ライナー部の機器の据え付け高さを調整可能とすることを特徴とするねじ式平ライナー。
続きを表示(約 400 文字)【請求項2】
請求項1に記載されたねじ式平ライナーであって、
前記ライナー部は、外周に接着剤の充填孔を設けた円柱、多角柱に雌ネジを加工した形状、多角ナット、円筒型ナットのいずれかを用いたことを特徴とするねじ式平ライナー。
【請求項3】
請求項2に記載されたねじ式平ライナーであって、
前記多角ナット、円筒型ナットは、上面開口部が開放された形状と、上面開口のない袋状があり、前記上面開口部には、螺合するネジ付き蓋を備えたことを特徴とするねじ式平ライナー。
【請求項4】
一端側にねじ式平ライナーの平ライナー部とほぼ同じ厚みであり前記平ライナー部を把持固定する把持部と、他端側に取っ手を備え、前記把持部で前記平ライナー部を把持固定しながら前記ねじ式平ライナーのライナー部を回転させて機器の芯出しを行うことを特徴とするねじ式平ライナーの取付工具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、機械基礎鉄筋コンクリート上面から突出する機器・架台取付用アンカーボルトの周辺(機器・架台取付用アンカーボルトの両サイド)に取り付けて機器の据付高さを調整するねじ式平ライナー及びその取付工具に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
図12は平ライナー及び勾配ライナー、従来のアンカ一体型ライナーを用いた従来の機器据付芯出し方法の説明図である。機器(機械器具ともいう)1を機械基礎鉄筋コンクリート2(以下単にコンクリートということあり)上面に据え付ける場合、コンクリート2上面に平ライナー3と勾配ライナー4の組み合わせ(同図左側参照)、あるいは特許文献1,2に示す本出願人の従来のアンカ一体型ライナー5を用いて(同図右側参照)、高さ方向の微調整を行っている。
従来の機器据付方法では、平ライナー3をコンクリート上面にセメントを適量盛り上げ、平ライナー3で押し均し水準器で水平を確保しながらしっかり固定させて、勾配ライナー4で高さ調整をしているが、大型ポンプ等据付精度の高いもの以外の小型ポンプ、軽量機器、架台ベース等は、コンクリート上面に平ライナーを直置きして、ライナーを重ねて使用しているものも多くみられる。
【0003】
このような簡易機器・架台は具体的に、以下(1)~(4)のような据付芯出しが行われている。
(1)機器・架台取付用アンカーボルト7を機械基礎鉄筋コンクリート2に取り付ける。
(2)機器・架台取付用アンカーボルト7に裏ナット6を取り付けて機器ベースの高さを決める。
(3)平ライナー3を何枚も重ねる。勾配ライナー4で微調整する。勾配ライナーは使用しない場合もある。
(4)裏ナット6で荷重を受けることは禁じられているので、裏ナット6を緩めてベースからの荷重が裏ナット6に作用しないようにする。
【0004】
このとき問題となるのは平ライナー裏面とコンクリート上面の接着力がないため、ライナー調整中に平ライナー3とコンクリート接触面が動いてしまい調整が難しいことである(課題1)
ライナーの位置が動かないようにあと施工アンカーをライナー部と一体化し工夫したのが従来のアンカ一体型ライナー5であるが、アンカーを打ち込む作業のとき、機器を仮置きしているとアンカーが打設できないため、従来のアンカ一体型ライナー5は適用できない(課題2)。
平ライナー3と勾配ライナー4は従来のアンカ一体型ライナー5のライナー部と比べて上下の調整作業に時間を要する(課題3)。
平ライナー3そのままでは水平の調整作業が難しい(課題4)
【0005】
特許文献1、2に開示の従来のアンカ一体型ライナー5は、アンカーをコンクリートに打ち込むため、機器1をコンクリートに設置した後、側面の隙間から機器・架台取付用アンカーボルト7の左右にライナーとして挿入することができない(課題5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第3775717号
特許第4065957号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の課題1~5に鑑み、機械基礎鉄筋コンクリートを打設した後の機器の芯出し作業が容易なねじ式平ライナー及びその取付工具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決するための第1の手段として、機械基礎鉄筋コンクリート上面に取り付ける平ライナー部と、
前記平ライナー部の一方の主面から突出する雄ネジ部と、
前記雄ネジ部に螺合し上面に機器ベースを載せるライナー面を有する雌ネジを有するライナー部を備え、
前記平ライナー部を把持固定した状態で前記ライナー部の機器の据え付け高さを調整可能とすることを特徴とするねじ式平ライナーを提供することにある。
上記第1の手段によれば、機器又は架台を機械基礎鉄筋コンクリート上面に設置した後に側面のわずかな隙間から挿入して機器・架台取付用アンカーボルトを間に挟むようにジャッキ機能を有するライナーを取り付けることができる。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するための第2の手段として、第1の手段において、前記ライナー部は、外周に接着剤の充填孔を設けた円柱、多角柱に雌ネジを加工した形状、多角ナット、円筒型ナットのいずれかを用いたことを特徴とするねじ式平ライナーを提供することにある。
上記第2の手段によれば、円形状のナットの場合、据付位置調整後のライナー部の固定作業が容易となる。多角(例えば六角)ナットの場合、市販品を適用できるため低コスト化が図れる。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するための第3の手段として、第2の手段において、前記多角ナット、円筒型ナットは、上面開口部が開放された形状と、上面開口のない袋状があり、前記上面開口部には、螺合するネジ付き蓋を備えたことを特徴とするねじ式平ライナーを提供することにある。
上記ナットに螺合して蓋を塞ぐ手段によれば、ライナー部による機器の据付位置の調整代を増やすことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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