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公開番号
2024121799
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-06
出願番号
2024020859
出願日
2024-02-15
発明の名称
磁気記録媒体、磁気テープカートリッジおよび磁気記録再生装置
出願人
富士フイルム株式会社
代理人
弁理士法人特許事務所サイクス
主分類
G11B
5/70 20060101AFI20240830BHJP(情報記憶)
要約
【課題】摩擦特性に優れかつデブリの発生が少ない磁気記録媒体を提供すること。
【解決手段】磁性層の表面において測定される水に対する接触角は96度以上であり、磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析によって求められるフッ素濃度Fは1.0原子%以上5.0原子%未満であり、式:ΔC=C
before
-C
after
によって算出されるΔCは10.0原子%以上30.0原子%以下である磁気記録媒体。C
before
は、メタノール抽出処理前に磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度であり、C
after
は、メタノール抽出処理後のC-H由来炭素濃度である。上記磁気記録媒体を含む磁気テープカートリッジおよび磁気記録再生装置。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
非磁性支持体と、強磁性粉末を含む磁性層と、を有する磁気記録媒体であって、
前記磁性層の表面において測定される水に対する接触角は96度以上であり、
前記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析によって求められるフッ素濃度Fは1.0原子%以上5.0原子%未満であり、かつ下記式:
ΔC=C
before
-C
after
によって算出されるΔCは10.0原子%以上30.0原子%以下であり、
前記C
before
は、メタノール抽出処理前に前記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度であり、
前記C
after
は、メタノール抽出処理後に前記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度である、磁気記録媒体。
続きを表示(約 550 文字)
【請求項2】
前記接触角は96度以上110度以下である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項3】
前記磁気記録媒体の垂直方向角型比は0.60以上である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項4】
前記磁気記録媒体の垂直方向角型比は0.65以上である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項5】
前記非磁性支持体と前記磁性層との間に、非磁性粉末を含む非磁性層を更に有する、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項6】
前記非磁性支持体の前記磁性層を有する表面側とは反対の表面側に、非磁性粉末を含むバックコート層を更に有する、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項7】
前記磁気記録媒体の総厚は5.2μm以下である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項8】
前記磁気記録媒体の総厚は5.0μm以下である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項9】
前記非磁性支持体はポリアミド支持体である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
【請求項10】
前記強磁性粉末は六方晶フェライト粉末である、請求項1に記載の磁気記録媒体。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気記録媒体、磁気テープカートリッジおよび磁気記録再生装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
各種データを記録するための記録媒体として、磁気記録媒体が広く用いられている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-180060号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2021-180060号公報(特許文献1)には、潤滑剤として機能し得る炭素系化合物およびフッ素系化合物を含む磁気記録媒体が開示されている(例えば同公報の実施例参照)。潤滑剤は、磁気記録媒体の磁性層表面と磁気ヘッドとの摺動時の摩擦係数を低減させること、即ち摩擦特性を向上させること、に寄与し得る。したがって、磁気記録媒体の摩擦特性をより向上させるためには、磁気記録媒体に含まれる潤滑剤量を増量させることが考えられる。
【0005】
一方、磁気記録媒体へのデータの記録および記録されたデータの再生は、一般に、磁気記録再生装置(通常、「ドライブ」と呼ばれる。)内で磁気記録媒体を走行させ、磁性層表面と磁気ヘッドとを接触させて摺動させることによって行われる。かかる走行中に磁性層表面と磁気ヘッドとの間に異物が介在することは、走行安定性低下の原因となる。この異物としては、磁気ヘッドとの摺動により磁気記録媒体が削れて発生する削れ屑(「デブリ(debris)」と呼ばれる。)が挙げられる。したがって、デブリ発生を抑制できることは、磁気記録媒体の走行安定性を高めるうえで望ましい。しかし、潤滑剤をより多く含む磁気記録媒体は、デブリがより発生し易い傾向がある。これは、潤滑剤を多く含むことによって磁気記録媒体(例えば磁性層)の強度が低下することが一因と考えられる。
【0006】
かかる状況下、本発明の一態様は、摩擦特性に優れかつデブリの発生が少ない磁気記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、以下の通りである。
[1]非磁性支持体と、強磁性粉末を含む磁性層と、を有する磁気記録媒体であって、
上記磁性層の表面において測定される水に対する接触角(以下、単に「接触角」とも記載する。)は96度以上であり、
上記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析によって求められるフッ素濃度F(以下、単に「フッ素濃度F」または「F」とも記載する。)は1.0原子%以上5.0原子%未満であり、かつ下記式:
ΔC=C
before
-C
after
によって算出されるΔCは10.0原子%以上30.0原子%以下であり、
上記C
before
は、メタノール抽出処理前に上記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度であり、
上記C
after
は、メタノール抽出処理後に上記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度である、磁気記録媒体。
[2]上記接触角は96度以上110度以下である、[1]に記載の磁気記録媒体。
[3]上記磁気記録媒体の垂直方向角型比は0.60以上である、[1]または[2]に記載の磁気記録媒体。
[4]上記磁気記録媒体の垂直方向角型比は0.65以上である、[1]~[3]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[5]上記非磁性支持体と上記磁性層との間に、非磁性粉末を含む非磁性層を更に有する、[1]~[4]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[6]上記非磁性支持体の上記磁性層を有する表面側とは反対の表面側に、非磁性粉末を含むバックコート層を更に有する、[1]~[5]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[7]上記磁気記録媒体の総厚は5.2μm以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[8]上記磁気記録媒体の総厚は5.0μm以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[9]上記非磁性支持体はポリアミド支持体である、[1]~[8]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[10]上記強磁性粉末は六方晶フェライト粉末である、[1]~[9]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[11]上記六方晶フェライト粉末は六方晶バリウムフェライト粉末である、[10]に記載の磁気記録媒体。
[12]上記六方晶フェライト粉末は六方晶ストロンチウムフェライト粉末である[10]に記載の磁気記録媒体。
[13]上記強磁性粉末はε-酸化鉄粉末である、[1]~[9]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[14]磁気テープである、[1]~[13]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[15]上記接触角は96度以上110度以下であり、
上記磁気記録媒体の垂直方向角型比は0.65以上であり、
上記非磁性支持体と上記磁性層との間に非磁性粉末を含む非磁性層を更に有し、
上記非磁性支持体の上記磁性層を有する表面側とは反対の表面側に非磁性粉末を含むバックコート層を更に有し、
上記磁気記録媒体の総厚は5.0μm以下であり、
上記非磁性支持体はポリアミド支持体であり、
上記強磁性粉末は、六方晶バリウムフェライト粉末、六方晶ストロンチウムフェライト粉末およびε-酸化鉄粉末からなる群から選択され、かつ
上記磁気記録媒体は磁気テープである、[1]~[14]のいずれかに記載の磁気記録媒体。
[16][14]または[15]に記載の磁気テープを含む磁気テープカートリッジ。
[17][1]~[15]のいずれかに記載の磁気記録媒体を含む磁気記録再生装置。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、摩擦特性に優れかつデブリの発生が少ない磁気記録媒体を提供することができる。また、本発明の一態様によれば、かかる磁気記録媒体を含む磁気テープカートリッジおよび磁気記録再生装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[磁気記録媒体]
本発明の一態様は、非磁性支持体と、強磁性粉末を含む磁性層と、を有する磁気記録媒体に関する。上記磁性層の表面において測定される水に対する接触角は96度以上であり、上記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析によって求められるフッ素濃度Fは1.0原子%以上5.0原子%未満であり、かつ下記式:
ΔC=C
before
-C
after
、によって算出されるΔCは10.0原子%以上30.0原子%以下である。上記C
before
は、メタノール抽出処理前に上記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度であり、上記C
after
は、メタノール抽出処理後に上記磁性層の表面において光電子取り出し角10度で行われるX線光電子分光分析により得られるC1sスペクトルにおけるC-Hピーク面積率から算出されるC-H由来炭素濃度である。
【0010】
本発明者は、上記磁気記録媒体において上記フッ素濃度Fおよび上記ΔCが上記範囲であることがデブリ発生の抑制に寄与し、上記接触角が96度以上であることが上記磁気記録媒体の摩擦特性向上に寄与すると推察している。ただし、本発明は、本明細書に記載されている推察に限定されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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