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公開番号2025056433
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-08
出願番号2023165901
出願日2023-09-27
発明の名称ディスク装置用サスペンション
出願人日本発條株式会社
代理人弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類G11B 21/21 20060101AFI20250401BHJP(情報記憶)
要約【課題】ディスクとスライダとの干渉を抑制できるディスク装置用のサスペンションを提供する。
【解決手段】サスペンション10は、ディンプル部50を有したロードビーム20と、スライダ搭載部30を有したフレキシャ21とを備えている。ディンプル部50は、スライダ搭載部30と接する凸面51を有している。スライダ搭載部30は、ジンバル構成部材40によって揺動可能に支持されている。凸面51の曲率半径Rは0.15mm未満である。スライダ搭載部30がピッチング方向に揺動する際に接触部90に働くフレキシャピッチング抵抗Fprは0.005N以下である。回転するディスク12のうねりに対するスライダ搭載部30のピッチング方向の位相遅れを20°以下とした。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
ロードビームと、
前記ロードビームに沿って配置され、スライダを搭載するスライダ搭載部を有したフレキシャと、
を具備したディスク装置用のサスペンションであって、
前記ロードビームに形成され、前記スライダ搭載部と接する凸面を有したディンプル部と、
前記凸面に接した前記スライダ搭載部を少なくともピッチング方向に揺動可能に支持するジンバル構成部材とを有し、
前記凸面の曲率半径が0.15mm未満、0.04mm以上であり、
回転するディスクのうねりに対する前記スライダ搭載部の前記ピッチング方向の位相遅れが20°以下であることを特徴とするサスペンション。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
請求項1に記載のサスペンションにおいて、
前記凸面の曲率半径が0.10mm未満であり、
前記スライダ搭載部の前記位相遅れが15°以下であるサスペンション。
【請求項3】
請求項1に記載のサスペンションにおいて、
前記凸面の曲率半径が0.085mm未満であり、
前記スライダ搭載部の前記位相遅れが15°以下であるサスペンション。
【請求項4】
ロードビームと、
前記ロードビームに沿って配置され、スライダを搭載するスライダ搭載部を有したフレキシャと、
を具備したディスク装置用のサスペンションであって、
前記ロードビームに形成され、前記スライダ搭載部と接する凸面を有したディンプル部と、
前記凸面に接した前記スライダ搭載部を少なくともピッチング方向に揺動可能に支持するジンバル構成部材とを有し、
前記スライダ搭載部が前記ピッチング方向に移動するときに前記スライダ搭載部と前記凸面との接触部に働くフレキシャピッチング抵抗が0.005N以下であり、
回転するディスクのうねりに対する前記スライダ搭載部の前記ピッチング方向の位相遅れが20°以下であることを特徴とするサスペンション。
【請求項5】
請求項4に記載のサスペンションにおいて、
前記フレキシャピッチング抵抗が0.002N以下であり、
前記スライダ搭載部の前記位相遅れが10°以下であるサスペンション。
【請求項6】
請求項4に記載のサスペンションにおいて、
前記フレキシャピッチング抵抗が0.001N以下であり、
前記スライダ搭載部の前記位相遅れが5°以下であるサスペンション。
【請求項7】
請求項4に記載のサスペンションにおいて、
前記凸面の曲率半径が0.10mm未満であるサスペンション。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、スライダが搭載される揺動可能なスライダ搭載部を有したディスク装置用のサスペンションに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
パーソナルコンピュータ等の情報処理装置に、ハードディスク装置(HDD)が使用されている。ハードディスク装置は、スピンドルを中心に回転する磁気ディスクと、ピボット軸を中心に旋回するキャリッジなどを含んでいる。キャリッジはアーム部を有し、ボイスコイルモータ等のポジショニング用モータによって、ピボット軸を中心に旋回する。
【0003】
前記キャリッジのアーム部にディスク装置用のサスペンション(これ以降、サスペンションと称す)が取付けられている。サスペンションは、ロードビーム(load beam)と、ロードビームに沿って配置されたフレキシャ(flexure)などを含んでいる。フレキシャの先端付近に形成されたスライダ搭載部にスライダが搭載される。当業界ではスライダ搭載部をタングと称すこともある。
【0004】
前記ロードビーム、フレキシャ、スライダなどによって、ジンバルアセンブリが構成されている。スライダには、データの読取りあるいは書込み等のアクセスを行なうための素子が設けられている。ディスク装置が使用されるときには、ディスクが回転した状態において、スライダの素子によってディスクの記録面に対するデータのアクセスが行われる。
【0005】
例えば特許文献1や特許文献2に記載されたように、スライダ搭載部を有したサスペンションは、ディンプル部の凸面がスライダ搭載部に接している。ディンプル部はロードビームに設けられている。前記スライダ搭載部は、アウトリガー等のジンバル構成部材によって弾性的に支持され、ディンプル部の凸面を中心に揺動する。
【0006】
ディスクが回転すると、前記スライダのリーディング側の端部と前記スライダのトレーリング側の端部との間を空気が流れることにより、エアベアリングが形成される。この明細書で言う「リーディング側」は、ディスクが回転したときにスライダとディスクとの間に流入する空気の流入側である。「トレーリング側」は空気の流出側である。
【0007】
ディスクの高記録密度化に対応するために、前記スライダとディスクとの間の距離が小さくなる傾向がある。ディスクが回転し前記エアベアリングが形成された状態において、スライダのリーディング側の端部とディスクとの間の距離の一例は100nmである。これに対しトレーリング側の端部とディスクとの間の距離の一例は10nmである。
【0008】
ディスクの記録面は平坦に見えるが、実際にはディスクの周方向に、振幅が数μm前後のうねりが生じていることがある。本発明者達がディスクの平面度を精査したところ、ディスクの回転中心寄りのセンタクランプ部付近のうねりと比較して、ディスクの外周部のうねりが大きいという傾向が見られた。スライダはディスクのうねりに追従してピッチング方向に移動する必要がある。
【0009】
スライダは、ロードビームに対しディンプル部の凸面を支点として揺動する。この明細書では、サスペンションの長手方向に関し、スライダのリーディング側部分がロードビームから離れたり近付いたりする方向に移動する挙動をピッチング(pitching)と称す。ピッチ角は、基準位置からのピッチング方向の角度である。この明細書では、スライダのリーディング側部分がロードビームに近付く方向に移動することを、プラスのピッチ角の方向に移動すると称す。またスライダのリーディング側部分がロードビームから離れる方向に移動することを、マイナスのピッチ角の方向に移動すると称す。
【0010】
スライダがディスクのうねりの山を移動するとき、スライダはディスクの表面に沿ってマイナスのピッチ角の方向に動く。スライダがうねりの谷に向かって移動するとき、スライダはディスクの表面に沿ってプラスのピッチ角の方向に動く。
(【0011】以降は省略されています)

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