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公開番号2024121785
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2024005760
出願日2024-01-18
発明の名称ビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C07C 67/03 20060101AFI20240830BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、ポリエステル組成物を化学的に分解する条件を検討し、新たに用いる石油原料や触媒を最小限用いるか、もしくは用いることなく、均一な単量体BHET組成物の製造方法を提供するものである。
【達成手段】以下(i)、(ii)の工程を有し、(i)、(ii)の順で行うビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)組成物の製造方法によって達成される。
(i)ポリエステル組成物の添加量100重量部に対して、グリコール化合物を15重量部以上62重量部以下の範囲で添加し、190℃以上240℃以下の範囲で第一解重合反応を行い、第一解重合反応液を得る工程
(ii)第一解重合反応に供したポリエステル組成物の添加量100重量部に対して、145重量部以上のグリコール化合物を前記第一解重合反応液に添加し、190℃以上240℃以下の範囲で第二解重合反応を行い、BHETを含む第二解重合解重合反応液を得る工程
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下(i)、(ii)の工程を有し、(i)、(ii)の順で行うビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(BHET)組成物の製造方法。
(i)ポリエステル組成物の添加量100重量部に対して、グリコール化合物を15重量部以上62重量部以下の範囲で添加し、190℃以上240℃以下の範囲で第一解重合反応を行い、第一解重合反応液を得る工程
(ii)第一解重合反応に供したポリエステル組成物100重量部に対して、145重量部以上のグリコール化合物を前記第一解重合反応液に添加し、190℃以上240℃以下の範囲で第二解重合反応を行い、BHETを含む第二解重合反応液を得る工程
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
請求項1における(ii)の工程における解重合反応温度が、190℃以上220℃以下である請求項1に記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の第二解重合反応液と、水および/またはアルコールを混合し、BHET組成物を沈殿させる工程を含む請求項1記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項4】
BHET組成物を沈殿させる工程において、(iii)(iv)を満たす請求項3記載のBHET組成物の製造方法。
(iii)70℃ ≦ 第二解重合反応液の温度 ≦ 190℃
(iv)0℃ ≦ 水および/またはアルコールの温度 ≦ 70℃
【請求項5】
請求項1に記載の第二解重合反応液から得たBHET組成物を溶媒に溶解し、次いで晶析する工程を含む請求項1に記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項6】
請求項1に記載のポリエステル組成物が、使用済みポリエステル製品および/またはポリエステル製品製造工程において発生した屑由来のポリエステル組成物である請求項1に記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項7】
グリコール化合物がエチレングリコールである請求項1に記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項8】
得られるBHET組成物のGPC測定における分子量分布において、ピークトップ分子量が210.0以上260.0以下の範囲である請求項1に記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項9】
得られるBHET組成物のGPC測定における分子量分布分散度が1.0以上1.5以下の範囲である、請求項1に記載のBHET組成物の製造方法。
【請求項10】
請求項1に記載のBHET組成物を重縮合して得られるポリエステル樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケミカルリサイクルにおけるビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(以下BHETと記す。)組成物の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルは機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。ポリエステルの中でも、特にポリエチレンテレフタレート(以降PETと記す。)は、透明性や加工性に優れていることから、光学用フィルムや離型用フィルムなど高品位性が求められる用途に幅広く使われているが、離型用フィルムのような工程用フィルムでは使用後廃棄となることから、近年環境負荷低減が求められている。
【0003】
環境負荷の低減として、廃棄となるポリエステル樹脂を燃焼させ熱エネルギーを得るサーマルリサイクルがあるが、サーマルリサイクルを行うと、二酸化炭素の発生があること、またポリエステル原料が損失することから、ポリエステルを再生産するためには新たに石油原料を使用する必要がある。
【0004】
新たに石油原料を用いないリサイクルには、ポリエステルを化学的に原料や中間体に分解し、再度重合を行うことでポリエステルへと再生するケミカルリサイクルという方法があるが、ケミカルリサイクルはポリエステルを分解する際に多量の溶媒やエネルギーを使用するため、環境への負荷が増加する。
【0005】
これらの課題に対して、特許文献1および2では、高純度のケミカルリサイクルPETに関する技術が開示されている。また特許文献3では、異物混入が少なく、熱安定性の高いリサイクルポリエステルの製造方法に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2000-169623号
特開2008-88096号
特開2022-47520号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1および2では、ペットボトルからリサイクルされたBHETやPETの製造方法、また組成物が開示されている。しかしながら、これらの製造方法ではポリエステルを化学的に分解するにあたって多量の触媒の添加を必要としているため、触媒の添加やその除去による環境への負荷が課題となる。また、特許文献3では、ポリエステル原料からリサイクルされたPETの製造方法、また組成物が開示されている。しかしながら、この製造方法ではポリエステルを化学的に分解するにあたって、新たに石油原料を用いて製造したPETの低重合体の添加を必要としているため、環境への負荷が課題となる。
【0008】
本発明の目的は、ポリエステル組成物を化学的に分解する条件を検討し、新たに用いる石油原料や触媒を最小限、もしくは全く用いることのない、均一なBHET組成物の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明のBHET組成物の製造方法に到達した。
【0010】
本発明の目的は以下の手段によって達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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