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公開番号2024109191
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-14
出願番号2023013847
出願日2023-02-01
発明の名称シート状のガス拡散層の検査装置
出願人東レ株式会社
代理人
主分類H01M 4/86 20060101AFI20240806BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ガス拡散層に存在する欠点を検出し、欠点位置へのマーキングを行い、かつ当該マーキングを検出する装置を提供する。
【解決手段】導電性多孔質基材の少なくとも片面に微多孔層を有するシート状のガス拡散層の検査装置であって、ガス拡散層の欠点を連続で検出する欠点検出装置、検出された欠点に対して位置が判別可能なマーキングを連続で行うマーキング装置、および前記マーキング装置の下流で前記マーキングを連続で検出するマーキング検出装置を備え、欠点が検出された箇所およびマーキングが検出された箇所の位置情報を記録する機能を有する検査装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性多孔質基材の少なくとも片面に微多孔層を有するシート状のガス拡散層の検査装置であって、ガス拡散層の欠点を連続で検出する欠点検出装置、検出された欠点に対して位置が判別可能なマーキングを連続で行うマーキング装置、および前記マーキング装置の下流で前記マーキングを連続で検出するマーキング検出装置を備え、欠点が検出された箇所およびマーキングが検出された箇所の位置情報を記録する機能を有する検査装置。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
前記欠点が検出された箇所の位置情報と、前記マーキングが検出された箇所の位置情報とを照合し、前記欠点が検出された位置と前記マーキングが検出された位置との差を算出する機能を有する請求項1に記載の検査装置。
【請求項3】
前記欠点が検出された位置と前記マーキングが検出された位置との差が、あらかじめ指定した数値範囲にあるかをチェックし、正誤判定を実施する機能を有する請求項2に記載の検査装置。
【請求項4】
前記欠点検出装置が、ガス拡散層の表面の外観検査装置、ガス拡散層の裏面の外観検査装置、およびガス拡散層中の金属欠点を検出する装置からなる群より選ばれる、少なくとも1つ以上の装置を有する請求項1に記載の検査装置。
【請求項5】
請求項1に記載の検査装置を用いて、ガス拡散層を検査する検査方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料電池などに用いられるガス拡散層の欠点を検査する装置、特に欠点を検出し、欠点が検出された位置にマーキングし、当該マーキングの位置を改めて検知する検査装置に関するものである。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
燃料電池は、水素と酸素を反応させて水が生成する際に生起するエネルギーを電気的に取り出す機構であり、エネルギー効率が高く、排出物が水しかないことから、クリーンエネルギーとしてその普及が期待されている。
【0003】
その一種である固体高分子型燃料電池は、高分子電解質膜を一対の触媒層で挟んだ膜電極接合体にガス拡散層を介して反応ガス(燃料ガスおよび酸化剤ガス)を供給して電気化学反応を引き起こすことにより、物質の持つ化学エネルギーを電気エネルギーに変換する。
【0004】
上記ガス拡散層には、セパレータから供給されるガスを触媒層へと拡散するための高いガス拡散性と、電気化学反応に伴って生成する水をセパレータへ排出するための高い排水性、および発生した電流を取り出すための高い導電性が要求され、カーボンペーパー等の導電性多孔質基材が広く用いられている。また、当該ガス拡散層には、主に(1)触媒の保護、(2)目の粗い導電性多孔質基材の表面が電解質膜に転写しないようにする化粧直し効果、(3)カソードで発生する水蒸気の凝縮防止の効果などを得ることを目的に、触媒層と接する側の表面に微多孔層を設けたものが広く、用いられている。
【0005】
上記微多孔層について、その製造の間に発生し得る様々な欠点が、燃料電池の性能をも低下させ、本来要求される上記効果を充分に発揮できなくさせる問題が起こり得る。
【0006】
また、上記導電性多孔質基材においても、製造の間に発生するさまざまな欠点が電極基材としたときに悪影響を及ぼし本来要求される機能を十分に発揮できなくなるという問題がある。
【0007】
ガス拡散層に発生した欠点を検出するためにさまざまな検査が提案されている。例えば、従来の目視検査によって行われる外観検査では、連続して搬送される長尺のガス拡散層を対象とする場合には、検査対象自体が黒色である上に、外観欠点も黒色が多いため、検出が困難であったところ、特許文献1では、多種類の外観欠点を光学的手法により高精度で且つ自動的に連続検査が可能な外観欠点の自動検査方法が提案されている。
【0008】
また、特許文献2では、導電性多孔質基材の一方の面上に、導電材料からなるコーティング層が連続的に形成された長尺物の連続移送時において、多種類の外観欠点を高精度で且つ効率的に自動検査し、欠点の種類、その存在位置、大きさの検査結果を直ちに確定できる検査方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2019-28078号公報
特開2018-163154号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
特許文献1には、ガス拡散層の微多孔層にある欠点位置の識別のためにマーキングをする記載があるが、マーキングミスなどが発生した場合に、欠点の位置を把握できなくなるおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)

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