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公開番号2024121223
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028195
出願日2023-02-27
発明の名称薄片化黒鉛含有組成物
出願人株式会社ADEKA
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C01B 32/21 20170101AFI20240830BHJP(無機化学)
要約【課題】薄片化黒鉛を含み、分散安定性に優れた薄片化黒鉛含有組成物を提供すること。
【解決手段】薄片化黒鉛、分散剤及びアミド系溶媒を含有し、分散剤が、極性ユニットと非極性ユニットとを有し、極性ユニットと非極性ユニットとのモル比が、10:90~90:10の高分子化合物である、薄片化黒鉛含有組成物が提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
薄片化黒鉛、分散剤及びアミド系溶媒を含有し、前記分散剤が、極性ユニットと非極性ユニットとを有し、前記極性ユニットと前記非極性ユニットとのモル比が、10:90~90:10の高分子化合物である、薄片化黒鉛含有組成物。
続きを表示(約 2,100 文字)【請求項2】
前記薄片化黒鉛が、10nm~200nmの平均厚さ及び10m

/g~40m

/gの比表面積を有する請求項1に記載の薄片化黒鉛含有組成物。
【請求項3】
前記薄片化黒鉛が、0.050g/cm

~0.30g/cm

のかさ密度を有する請求項2に記載の薄片化黒鉛含有組成物。
【請求項4】
前記極性ユニットが、下記一般式(1)で表されるモノマーに由来するユニット、下記一般式(2)で表されるモノマーに由来するユニット、下記一般式(3)で表されるモノマーに由来するユニット、及び下記一般式(4)で表されるモノマーに由来するユニットからなる群から選択される少なくとも1つのユニットであり、前記非極性ユニットが、下記一般式(5)で表されるモノマー又は共役ジエン化合物に由来するユニットである請求項1又は2に記載の薄片化黒鉛含有組成物。
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2024121223000036.jpg
21
54
(式中、R

は水素原子又はメチル基を表し、R

は炭素数1~10の2価の炭化水素基を表し、X

は水酸基、1,2-ジヒドロキシエチル基、カルボキシ基、カルボキシメトキシ基、スルホ基、サルフェート基、ホスフェート基、スルホニルアミド基、ジアルキルアミノ基又はシアノ基を表す。)
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22
71
(式中、R

は水素原子又はメチル基を表し、R

は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、R

は水素原子又は炭素数1~8の炭化水素基を表し、mは1~20の数を表す。但し、R

が水素原子であり且つmが1である場合を除く。)
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2024121223000038.jpg
21
51
(式中、R

は水素原子又はメチル基を表し、R

は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、R

が炭素数1~4のアルキル基である場合、R

は炭素数1~4のアルキル基を表し、R

が水素原子である場合、R

は水素原子、炭素数1~18の炭化水素基、下記一般式(3-1)で表される基又は下記一般式(3-2)で表される基を表す。)
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2024121223000039.jpg
8
36
(式中、R
10
は炭素数2~10の2価の炭化水素基を表し、X

は水酸基、カルボキシ基、カルボキシメトキシ基、スルホ基、サルフェート基、ホスフェート基、スルホニルアミド基、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基又はシアノ基を表し、*は結合手を表す。)
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2024121223000040.jpg
13
45
(式中、R
11
は水素原子又は炭素数1~4のアルキル基を表し、*は結合手を表す。)
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2024121223000041.jpg
21
44
(式中、R
12
は水素原子、メチル基又はエチル基を表し、X

は水素原子又はニトリル基を表す。)
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2024121223000042.jpg
21
49
(式中、R
13
は水素原子又はメチル基を表し、R
14
は炭素数1~20の炭化水素基を表す。)
【請求項5】
前記薄片化黒鉛と前記分散剤との含量の比率が質量比で80:20~99.9:0.1である請求項1又は2に記載の薄片化黒鉛含有組成物。
【請求項6】
前記アミド系溶媒の含量が、前記薄片化黒鉛含有組成物100質量部に対して、50質量部~99質量部である請求項1又は2に記載の薄片化黒鉛含有組成物。
【請求項7】
正極形成用組成物の製造方法であって、
薄片化黒鉛、分散剤及びアミド系溶媒を含む薄片化黒鉛含有組成物と、正極活物質とを混合する工程を有し、
前記分散剤が、極性ユニットと非極性ユニットとを有し、前記極性ユニットと前記非極性ユニットとのモル比が、10:90~90:10の高分子化合物である、正極形成用組成物の製造方法。
【請求項8】
前記薄片化黒鉛が、10nm~200nmの平均厚さ及び10m

/g~40m

/gの比表面積を有する請求項7に記載の正極形成用組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、薄片化黒鉛含有組成物及び正極形成用組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
層状物質である黒鉛を剥離して得られるグラフェン等の薄片化黒鉛は、二次電池の電極の導電助剤、導電性インク、樹脂やエラストマーのフィラー、ガスバリア材等として使用されている。薄片化黒鉛は、電極、インク、塗料等に使用する場合には、薄片化黒鉛を分散剤と共に溶媒に分散させた分散液が使用され、溶媒としては、ケトン系溶媒(例えば、特許文献1~2を参照)、水系溶媒(例えば、特許文献3を参照)等が使用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2012-166154号公報
特開2015-199623号公報
特開2013-75795号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
薄片化黒鉛は、層数が少ないほど凝集を起こしやすくなり、溶媒に分散しにくいという問題がある。薄片化黒鉛の分散液は、薄片化黒鉛の濃度が高いことが望ましいが、ケトン系溶媒や水系溶媒では、薄片化黒鉛の分散安定性が十分ではなく、薄片化黒鉛の濃度が高い分散液を得るには多量の分散剤が必要となる。本開示の課題は、薄片化黒鉛の分散安定性に優れた薄片化黒鉛含有組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、上記課題について鋭意検討を行った結果、特定の高分子化合物を分散剤として用い且つアミド系溶媒を溶媒として用いることにより、上記課題を解決できることを見出した。
即ち、本開示は、薄片化黒鉛、分散剤及びアミド系溶媒を含有し、分散剤が、極性ユニットと非極性ユニットとを有し、極性ユニットと非極性ユニットとのモル比が、10:90~90:10の高分子化合物である、薄片化黒鉛含有組成物である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、薄片化黒鉛の分散安定性に優れた薄片化黒鉛含有組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
〔A.薄片化黒鉛含有組成物〕
〔A-1.薄片化黒鉛〕
本開示において、薄片化黒鉛とは、黒鉛類が薄片化された物質であり、黒鉛の単位層が1層~数千層積層した層状構造を有する物質をいう。黒鉛類は、炭素からなる単位層を有する層状化合物である。黒鉛類としては、黒鉛の他に、黒鉛の層間を膨張させた膨張化黒鉛や、黒鉛を酸化剤で酸化した酸化黒鉛が含まれる。薄片化黒鉛は、黒鉛類が薄片化された物質であるため黒鉛の単位層が平面構造になるが、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーは、黒鉛類が薄片化された物質ではなく、単位層も円筒構造であり、薄片化黒鉛の平面構造とは異なる。このため本開示では、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーを薄片化黒鉛に含めない。
【0008】
本開示に用いる薄片化黒鉛の平均厚さは、アミド系溶媒への分散性が良好となることから、10nm~200nmであることが好ましく、11nm~100nmであることがより好ましく、12nm~70nmであることが更により好ましく、13nm~50nmであることが最も好ましい。
【0009】
本開示において、薄片化黒鉛の厚さとは、薄片化黒鉛の積層面に対して垂直方向の厚さであり、平均厚さとは、任意の30個以上の薄片化黒鉛の厚さの平均値である。薄片化黒鉛の厚さは、例えば、薄片化黒鉛を走査型電子顕微鏡により撮影したSEM画像を用いて測定できる。なお、単位層1層からなる薄片化黒鉛はグラフェンと呼ばれ、厚さは理論上、約0.335nmである。
【0010】
本開示に用いる薄片化黒鉛の比表面積は、アミド系溶媒への分散性が良好となることから、10m

/g~40m

/gであることが好ましく、12m

/g~30m

/gであることがより好ましく、15m

/g~20m

/gであることが更により好ましい。なお、本開示において、薄片化黒鉛の比表面積は、BET法による測定値であり、JIS Z8830(ガス吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法)に準拠して測定される。
(【0011】以降は省略されています)

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