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公開番号2024121189
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2023028150
出願日2023-02-27
発明の名称染毛用第1剤組成物
出願人株式会社ダリヤ
代理人
主分類A61K 8/41 20060101AFI20240830BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】明るい毛髪を青色に染色し、堅牢性、および高温安定性が良好である染毛用第1剤組成物を提供する。
【解決手段】(A)2,2’-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール、(B)2,4-ジアミノフェノキシエタノール、(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が40以上のポリオキシエチレンアルキルエーテル、(D)エチレンオキサイドの付加モル数が10以上40未満のポリオキシエチレンアルキルエーテル、(E)カチオン性界面活性剤、(F)セタノールまたはステアリルアルコールから選ばれる1種以上を含有し、前記(C)成分の含有量が0.2~6質量%であり、前記(A)成分に対する前記(B)成分との質量比[(B)/(A)]が0.11~4である染毛用第1剤組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)2,2’-[(4-アミノフェニル)イミノ]ビスエタノール
(B)2,4-ジアミノフェノキシエタノール
(C)エチレンオキサイドの平均付加モル数が40以上のポリオキシエチレンアルキルエーテル
(D)エチレンオキサイドの付加モル数が10以上40未満のポリオキシエチレンアルキルエーテル
(E)カチオン性界面活性剤
(F)セタノールまたはステアリルアルコールから選ばれる1種以上
を含有し、前記(C)成分の含有量が0.2~6質量%であり、前記(A)成分に対する前記(B)成分との質量比[(B)/(A)]が0.11~4である染毛用第1剤組成物。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記(C)成分がポリオキシエチレン(40)セチルエーテルである請求項1に記載の染毛用第1剤組成物。
【請求項3】
前記(E)成分の含有量が0.5~3.5質量%である請求項1に記載の染毛用第1剤組成物。
【請求項4】
前記(F)成分の含有量が3.5~7.5質量%である請求項1に記載の染毛用第1剤組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、染毛用第1剤組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は特定の酸化染料を含有する染毛用第1剤組成物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ヘアカラーリング剤は、酸化染料を用いる酸化染毛剤等の永久染毛剤、毛髪を明るくする脱色(ブリーチ)剤、直接染料を用いる半永久染毛料、毛髪を一時的に着色する一時染毛料に大別される。これらのうち、永久染毛剤である酸化染毛剤は、一般的にアルカリ剤および酸化染料を含有する染毛用第1剤組成物と、酸化剤を含有する染毛用第2剤組成物とから構成され、それらを用時混合して調合し、毛髪に塗布して用いられる。酸化染毛剤は、毛髪への塗布性やトリートメント性の観点から、乳化物として乳液状やクリーム状等の様々な剤型で、幅広く利用されている。アルカリ剤は、毛髪を膨潤させることでキューティクルを開いて毛髪内部に酸化染料を浸透させると同時に、染毛用第2剤組成物に含有される酸化剤の作用を促進させる。酸化染料は、染毛用第2剤組成物に含有される酸化剤により酸化重合することで発色し、毛髪の内部から定着する。このことから、酸化染毛剤は毛髪の内部から染着するため、その他のヘアカラーリング剤と比較して染毛効果の持続性に優れ、この特性から現在最も多くの人に使われているヘアカラーリング剤である。
【0003】
酸化染毛剤に含有される酸化染料は、染料中間体およびカプラーに分類され、それぞれの選定、組み合わせにより発色が異なり、染料中間体はそれ自身同士で酸化重合を起こすことから単一種または複数種で用いても発色するという特長がある。一方で、カプラーはそれ自身同士のみでは酸化重合を起こさないため、単一種で用いても複数種を組み合わせても発色はせず、染料中間体と組み合わせることで酸化重合を起こし発色する。
【0004】
染毛用第1剤組成物に任意の染料中間体およびカプラーを組み合わせることで、様々な色に毛髪を染色することができるが、その染毛後の仕上がりの色は染毛前の髪色や明るさによって大きく影響される。近年では、赤色や青色等のような原色系の派手な髪色も人気があり、それに伴い原色系に発色する酸化染毛剤のニーズも高まりつつあるが、特にこの原色青系の髪色を実現するためには、染毛前にブリーチ剤等を用いて予め明るい髪色にしておく必要がある。その明るさのレベルとしては、NPO法人日本ヘアカラー協会が制定した、毛髪の明度を4~15の13段階に分けたレベルスケールにおいて、13レベル程度またはそれ以上の明るさが求められる。
【0005】
しかし、染毛前の髪色の明るさレベルを13レベルとしたとしても、その毛髪中に残存する黄味が酸化染毛剤の発色に影響を及ぼし、想定した原色系の色調の髪色にならない場合がある。特に原色系の青色の色調は、染毛前の毛髪中に残存する黄味の影響を受けることにより、仕上がりの髪色は目的の原色系の青色ではなく、緑系のくすんだ色となってしまう場合があった。
【0006】
特許文献1では硫酸トルエン-2,5-ジアミンと、塩酸2,4-ジアミノフェノキシエタノールをそれぞれ任意の割合で組み合わせることで、毛髪、特に人毛白髪を濃青色に染毛する、酸化染毛剤用第1剤、及び酸化染毛剤を用いた染毛方法を提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2018-70515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1では、白髪を濃青色に染毛する技術の開示はあるが、特にブリーチ等で明るくした毛髪を青系の色に染色する場合、染毛前の髪色や明るさに非常に影響されやすく、毛髪中に残存した黄味により黄色と青色が混ざった緑系の髪色に仕上がり、目的の青系の髪色が実現できないことがあった。また、原色系の髪色に染色する前段階として、予め髪色を明るくするためにブリーチを繰り返すと、毛髪への負荷が大きくなり毛髪損傷の原因となる。損傷度の大きい毛髪を酸化染毛剤で染毛すると、発色した染料は毛髪の外部へ流出しやすく、結果的に褪色しやすいという問題があった。そのため、ブリーチにより明るくした毛髪を青系の色に染色した毛髪は、洗髪により青味が減少し毛髪自体の黄味が露呈されて緑味を帯びてくるため、青色の色調を維持するという堅牢性にはまだ課題があった。
【0009】
さらに、原色系の青色の色調を濃く発色させるために染毛用第1剤組成物中のトルエン-2,5-ジアミンまたはその塩と、2,4-ジアミノフェノキシエタノールの塩の含有量を増やすと、塩の増加に伴い染毛用第1剤組成物の乳化が不安定になり、高温安定性が悪くなるという懸念があった。
【0010】
本発明は、明るい毛髪を青色に染色し、堅牢性、および高温安定性が良好である染毛用第1剤組成物を提供することを課題とする。
(【0011】以降は省略されています)

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