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公開番号2024121026
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-06
出願番号2022137041
出願日2022-08-30
発明の名称エタノール及びエチレンの変換方法、プロピレンの製造方法、芳香族化合物の製造方法、並びに、エタノール及びエチレンの変換装置
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07C 2/86 20060101AFI20240830BHJP(有機化学)
要約【課題】断熱型反応器を使用し、反応器内の温度を制御して、エタノール及びエチレンを収率よく目的化合物へと変換するエタノール及びエチレンの変換方法、プロピレンの製造方法、芳香族化合物の製造方法、並びに、エタノール及びエチレンの変換装置の提供。
【解決手段】エタノール及びエチレンを含有する混合原料を、断熱型反応器内で変換触媒と接触させ、炭素数3以上のオレフィンを含有する反応ガスを得る反応工程と、前記反応ガスを、第1の蒸留塔により炭素数2~3の炭化水素を主に含む留分Aと、炭素数4~6の炭化水素を主に含む留分Bとに分離する第1分離工程と、前記留分Aの少なくとも一部を、前記反応工程に前記混合原料の一部としてリサイクルするリサイクル工程と、を含む、エタノール及びエチレンの変換方法。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
エタノール及びエチレンを含有する混合原料を、断熱型反応器内で変換触媒と接触させ、炭素数3以上のオレフィンを含有する反応ガスを得る反応工程と、
前記反応ガスを、第1の蒸留塔により炭素数2~3の炭化水素を主に含む留分Aと、炭素数4~6の炭化水素を主に含む留分Bとに分離する第1分離工程と、
前記留分Aの少なくとも一部を、前記反応工程に前記混合原料の一部としてリサイクルするリサイクル工程と、
を含む、エタノール及びエチレンの変換方法。
続きを表示(約 980 文字)【請求項2】
前記留分Aを、第2の蒸留塔により、炭素数2の炭化水素を主に含む留分A-1と、炭素数3の炭化水素を主に含む留分A-2とに分離する第2分離工程を含み、
前記リサイクル工程が、前記留分A-1の少なくとも一部を前記反応工程にリサイクルし、前記混合原料の一部として用いることを含む、
請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項3】
前記リサイクル工程が、前記留分Bの少なくとも一部を前記反応工程にリサイクルし、前記混合原料の一部として用いることを含む、
請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項4】
前記反応ガスを冷却することにより、炭素数6以下の炭化水素を主に含む留分Cと、水及び炭素数7以上の炭化水素化合物を主に含む留分Dとに分離する冷却工程、
を含む、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項5】
前記第1分離工程が、前記蒸留塔にサイドカット段を設け、中間抜出流出液を得ることを含む、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項6】
前記留分Bをスチームクラッキングに付すことにより、エチレン及びプロピレンを含有するスチームクラッキング生成物を得るクラッキング工程、及び
前記スチームクラッキング生成物からエチレン及びプロピレンを分離する第3分離工程、
を含む、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項7】
前記混合原料におけるエチレン/エタノールのモル比が、0.10~2.5である、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項8】
前記リサイクル留分におけるエチレンの割合が、40質量%以上である、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項9】
前記リサイクル留分におけるプロピレン/エチレンの質量比率が、1.0以下である、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
【請求項10】
前記混合原料におけるエチレンの割合が、10質量%以上である、請求項1に記載のエタノール及びエチレンの変換方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エタノール及びエチレンの変換方法、プロピレンの製造方法、芳香族化合物の製造方法、並びに、エタノール及びエチレンの変換装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
低級オレフィンや芳香族化合物は化学産業における重要な基幹原料であり、特に、プロピレンは需要増加が見込まれるため、種々の製造方法の開発・改良が盛んになされてきた。その中でも、一般的なプロピレンの製造方法としては、ゼオライトを活性種とした触媒にナフサやオレフィン類を接触させる方法が知られている。
【0003】
オレフィン類以外にも、近年の環境保全意識の高まりから、バイオマス由来のアルコール類を原料とした低級オレフィンや芳香族化合物などの化成品製造が注目を集めている。特に、エタノールはバイオマス原料からの製造方法が確立された化合物であることから、効率的なエタノールの変換方法の早期開発が期待されている。
【0004】
例えば特許文献1ではオレフィン又はアルコールの転化方法が開示されている。特許文献2では、触媒として、ペンタシル型ゼオライトが開示されている。特許文献3では、触媒として、酸化亜鉛セリウム担持ゼオライトが公開されている。例えば、特許文献4では、含酸素化合物(Oxygenate)と炭素数4以上のオレフィンとを原料とした低級オレフィンの製造方法が示されている。特許文献5では低級アルコールとナフサとを原料とした低級オレフィンの製造方法が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2014/025021号
国際公開第2015/029355号
中国特許出願公開第110560155号
米国出願公開第2014/0018593号
中国特許出願公開第110871107号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
化成品製造プロセスを実用化する際、反応器及びその反応様式の選定は操作の容易性や環境負荷の大小に大きな影響を与える要素となる。断熱型反応器は反応器の加熱又は冷却が必要なく簡便な構成であり、設計、建築及び操業の負荷が小さい理想的な反応器であり、例えば、固定床一段断熱型反応器を採用できればその利点は更に大きくなる。しかしながら、断熱型反応器は、吸熱又は発熱の大きい反応系では温度制御に課題を有する。
【0007】
特許文献1~3では、それぞれ各原料をゼオライト触媒で目的のオレフィンへと変換する技術が公開されているが、これらの技術は吸熱及び発熱が大きくなるため断熱型反応器へと応用することはできない。
特許文献4及び5では、アルコールなどの含酸素化合物を原料とする発熱反応を利用した熱中和技術が開示されているが、吸熱反応を誘引するエタノールを原料とする反応を断熱型反応器で実施することはできない。
【0008】
エタノール及びエチレンを含有する混合原料を触媒により変換すると、目的とする化合物のほかにも化合物が反応ガスに含まれる。これらの化合物を原料として有効利用することで、上述の反応器の温度制御の課題を解決しながら、エタノール及びエチレンを収率よく目的化合物へと変換する方法を検討する。
【0009】
そこで、本発明は、断熱型反応器を使用し、反応器内の温度を制御して、エタノール及びエチレンを収率よく目的化合物へと変換するエタノール及びエチレンの変換方法、プロピレンの製造方法、芳香族化合物の製造方法、並びに、エタノール及びエチレンの変換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記の課題を達成するために鋭意検討した結果、エタノール及びエチレンの変換により得られた反応ガスを分離工程に供した後、反応工程にリサイクルすることで、エタノール及びエチレンから炭素数3以上のオレフィン等への変換に対して反応熱を制御することが可能になり、断熱型反応器を使用し、当該反応器内の温度を制御しながら、エタノール及びエチレンを収率よく目的化合物へと変換できることを見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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