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公開番号2024120503
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-05
出願番号2023027335
出願日2023-02-24
発明の名称フィルタ、マルチプレクサ、およびフィルタの製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H03H 9/54 20060101AFI20240829BHJP(基本電子回路)
要約【課題】下部配線へのダメージを抑制するフィルタを提供する。
【解決手段】フィルタ100は、タンタル酸リチウム膜又はニオブ酸リチウム膜であり、薄膜部分13と厚膜部分14を有する圧電膜12と、入力パッド80及び出力パッド81と、入力パッド80と出力パッド81の間に直列に接続され、薄膜部分13と薄膜部分13を挟む下部電極20及び上部電極21とを有する直列共振器S1、S2と、入力パッド80と出力パッド81の間に並列に接続され、厚膜部分14と厚膜部分14を挟む下部電極30及び上部電極31とを有する並列共振器P1と、直列共振器S1、S2と並列共振器P1の間を接続し、下部電極20と下部電極30に接続された下部配線41、61と、圧電膜12を貫通する貫通孔17に設けられ、貫通孔17の側面における圧電膜12の厚さは貫通孔17の全周において同じであり、下部配線41、61に接続された導電膜85とを備える。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板上に設けられ、単結晶タンタル酸リチウム膜または単結晶ニオブ酸リチウム膜であり、薄膜部分と前記薄膜部分より厚い厚膜部分とを有する圧電膜と、
前記基板上に設けられた入力パッドおよび出力パッドと、
前記入力パッドと前記出力パッドとの間に直列に接続され、前記圧電膜の前記薄膜部分と、前記薄膜部分を挟む第1下部電極および第1上部電極と、を有する複数の直列共振器と、
前記入力パッドと前記出力パッドとの間に並列に接続され、前記圧電膜の前記厚膜部分と、前記厚膜部分を挟む第2下部電極および第2上部電極と、を有する1または複数の並列共振器と、
前記複数の直列共振器と前記1または複数の並列共振器との間を接続し、少なくとも1つは前記第1下部電極と前記第2下部電極とに接続された下部配線である1または複数の配線と、
前記圧電膜を貫通する貫通孔に設けられ、前記貫通孔の側面における前記圧電膜の厚さは前記貫通孔の全周において同じであり、前記下部配線に接続された導電膜と、を備えるフィルタ。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記貫通孔は、前記圧電膜の前記薄膜部分および前記厚膜部分のうちいずれか一方を貫通する、請求項1に記載のフィルタ。
【請求項3】
前記下部配線は、前記複数の直列共振器の間を接続する第1下部配線と、前記第1下部配線と前記1または複数の並列共振器の間を接続する第2下部配線と、を有し、
前記貫通孔は、前記第1下部配線と前記第2下部配線に重なって前記圧電膜に設けられる、請求項1または2に記載のフィルタ。
【請求項4】
前記入力パッド、前記出力パッド、および前記1または複数の並列共振器が接続するグランドパッドの少なくとも1つは、前記圧電膜を貫通する他の貫通孔に設けられ、前記他の貫通孔が貫通する前記圧電膜の厚さは前記貫通孔が貫通する前記圧電膜の厚さと同じである、請求項1または2に記載のフィルタ。
【請求項5】
基板と、
前記基板上に設けられ、単結晶タンタル酸リチウム膜または単結晶ニオブ酸リチウム膜であり、薄膜部分と前記薄膜部分より厚い厚膜部分とを有する圧電膜と、
前記圧電膜の前記薄膜部分と、前記薄膜部分を挟む第1下部電極および第1上部電極と、を有する1または複数の直列共振器と、
前記圧電膜の前記厚膜部分と、前記厚膜部分を挟む第2下部電極および第2上部電極と、を有する1または複数の並列共振器と、
前記1または複数の直列共振器が間に直列に接続され、少なくとも一方が前記圧電膜を貫通する第1貫通孔に設けられ、前記第1下部電極に接続する第1下部配線に接続された入力パッドおよび出力パッドと、
前記1または複数の並列共振器が接続され、少なくとも1つが前記圧電膜を貫通する第2貫通孔に設けられ、前記第2貫通孔の側面における前記圧電膜の厚さは前記第1貫通孔の側面における前記圧電膜の厚さと同じであり、前記第2下部電極に接続する第2下部配線に接続された1または複数のグランドパッドと、を備えるフィルタ。
【請求項6】
前記第1貫通孔および前記第2貫通孔は、前記圧電膜の前記薄膜部分および前記厚膜部分のうちいずれか一方を貫通する、請求項5に記載のフィルタ。
【請求項7】
前記圧電膜は、第1圧電膜と、前記第1圧電膜に積層され、前記第1圧電膜の自発分極の方向と反対方向の自発分極の方向を有する第2圧電膜と、を有する、請求項1または5に記載のフィルタ。
【請求項8】
請求項1または5に記載のフィルタを含むマルチプレクサ。
【請求項9】
単結晶タンタル酸リチウム膜または単結晶ニオブ酸リチウム膜である圧電膜の一部を薄くして薄膜部分と前記薄膜部分より厚い厚膜部分とを有する前記圧電膜を形成する工程と、
前記圧電膜の前記薄膜部分と、前記薄膜部分を挟む第1下部電極および第1上部電極と、を有する複数の直列共振器を形成する工程と、
前記圧電膜の前記厚膜部分と、前記厚膜部分を挟む第2下部電極および第2上部電極と、を有する1または複数の並列共振器を形成する工程と、
前記複数の直列共振器と前記1または複数の並列共振器との間を接続し、少なくとも1つは前記第1下部電極と前記第2下部電極とに接続された下部配線である1または複数の配線を形成する工程と、
前記下部配線を露出させる貫通孔を前記圧電膜の厚さが同じ部分に物理エッチング法を用いて形成する工程と、
前記貫通孔に導電膜を埋め込む工程と、を備えるフィルタの製造方法。
【請求項10】
単結晶タンタル酸リチウム膜または単結晶ニオブ酸リチウム膜である圧電膜の一部を薄くして薄膜部分と前記薄膜部分より厚い厚膜部分とを有する前記圧電膜を形成する工程と、
前記圧電膜の前記薄膜部分と、前記薄膜部分を挟む第1下部電極および第1上部電極と、を有する1または複数の直列共振器を形成する工程と、
前記圧電膜の前記厚膜部分と、前記厚膜部分を挟む第2下部電極および第2上部電極と、を有する1または複数の並列共振器を形成する工程と、
前記第1下部電極に接続する第1下部配線および前記第2下部電極に接続する第2下部配線を形成する工程と、
前記第1下部配線を露出させる第1貫通孔と前記第2下部配線を露出させる第2貫通孔とを前記圧電膜の厚さが同じ部分に物理エッチング法を用いて同時に形成する工程と、
前記第1貫通孔に導電膜を埋め込んで入力パッドおよび出力パッドの少なくとも一方を形成する工程と、
前記第2貫通孔に導電膜を埋め込んでグランドパッドを形成する工程と、を備えるフィルタの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルタ、マルチプレクサ、およびフィルタの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
圧電膜と、圧電膜を挟む下部電極および上部電極と、を備える圧電薄膜共振器が知られている。圧電膜を挟み下部電極と上部電極が対向する領域は、弾性波が共振する共振領域である。圧電膜に、単結晶ニオブ酸リチウム膜または単結晶タンタル酸リチウム膜を用いることが知られている(例えば特許文献1)。圧電薄膜共振器は、携帯電話などの無線端末の高周波回路用のフィルタおよびデュプレクサとして用いられる。フィルタとして、入力端子と出力端子との間に直列に接続された直列共振器と、並列に接続された並列共振器と、を備えるラダー型フィルタが知られている。直列共振器と並列共振器とで互いに共振周波数が異なるようにする。そこで、共振器の圧電膜の厚さを異ならせることで共振周波数を異ならせることが知られている(例えば特許文献2)。また、共振領域の周りの圧電膜を掘り込む構成が知られている(例えば特許文献3、非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平10-51262号公報
特開2002-359534号公報
特表2018-537672号公報
【非特許文献】
【0004】
Ting Wu、外4名、「Application of Free Side Edges to Thickness Shear Bulk Acoustic Resonator On Lithium Niobate for Suppression of Transverse Resonance」、弾性波素子技術コンソーシアム第2回研究会資料、令和3年3月8日
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
直列共振器は並列共振器より共振周波数が高くなるようにする。これは、直列共振器の圧電膜の厚さを並列共振器の圧電膜の厚さに比べて薄くすることで実現できる。また、共振器の下部電極に接続する下部配線を露出させる貫通孔を圧電膜に形成し、貫通孔に下部配線に接続する導電膜を形成することがある。このときに、直列共振器と並列共振器とで圧電膜の厚さが異なることで、圧電膜に貫通孔を形成する際に下部配線まで削ってしまい、下部配線にダメージを与えてしまうことがある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、下部配線にダメージを与えることを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、基板と、前記基板上に設けられ、単結晶タンタル酸リチウム膜または単結晶ニオブ酸リチウム膜であり、薄膜部分と前記薄膜部分より厚い厚膜部分とを有する圧電膜と、前記基板上に設けられた入力パッドおよび出力パッドと、前記入力パッドと前記出力パッドとの間に直列に接続され、前記圧電膜の前記薄膜部分と、前記薄膜部分を挟む第1下部電極および第1上部電極と、を有する複数の直列共振器と、前記入力パッドと前記出力パッドとの間に並列に接続され、前記圧電膜の前記厚膜部分と、前記厚膜部分を挟む第2下部電極および第2上部電極と、を有する1または複数の並列共振器と、前記複数の直列共振器と前記1または複数の並列共振器との間を接続し、少なくとも1つは前記第1下部電極と前記第2下部電極とに接続された下部配線である1または複数の配線と、前記圧電膜を貫通する貫通孔に設けられ、前記貫通孔の側面における前記圧電膜の厚さは前記貫通孔の全周において同じであり、前記下部配線に接続された導電膜と、を備えるフィルタである。
【0008】
上記構成において、前記貫通孔は、前記圧電膜の前記薄膜部分および前記厚膜部分のうちいずれか一方を貫通する構成とすることができる。
【0009】
上記構成において、前記下部配線は、前記複数の直列共振器の間を接続する第1下部配線と、前記第1下部配線と前記1または複数の並列共振器の間を接続する第2下部配線と、を有し、前記貫通孔は、前記第1下部配線と前記第2下部配線に重なって前記圧電膜に設けられる構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記入力パッド、前記出力パッド、および前記1または複数の並列共振器が接続するグランドパッドの少なくとも1つは、前記圧電膜を貫通する他の貫通孔に設けられ、前記他の貫通孔が貫通する前記圧電膜の厚さは前記貫通孔が貫通する前記圧電膜の厚さと同じである構成とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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