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公開番号
2024179222
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-12-26
出願番号
2023097897
出願日
2023-06-14
発明の名称
圧電素子発振回路
出願人
カーネルチップ株式会社
代理人
個人
主分類
H03B
5/32 20060101AFI20241219BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】発振起動促進回路付き圧電素子発振回路の位相ノイズを低減する手段を提供する。
【解決手段】
本発明は、発振増幅回路、発振出力回路、発振起動促進回路および発振検出回路からなる圧電素子発振回路において、前記発振検出回路が前記発振増幅回路からの発振信号を検出して前記発振起動促進回路の機能を停止する機能を有する圧電素子発振回路であり、さらに前記発振促進回路がその動作を停止した後に、前記発振検出回路からの信号によって、前記発振出力回路より発振信号が出力される圧電素子発振回路である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
発振増幅回路、発振出力回路、発振起動促進回路および発振検出回路からなる圧電素子発振回路において、
前記発振検出回路が前記発振増幅回路からの発振信号を検出すると、前記発振増幅回路は前記発振起動促進回路の機能から分断された状態で動作することを特徴とする圧電素子発振回路。
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【請求項2】
前記発振検出回路が前記発振増幅回路からの発振信号を検出すると、前記発振起動促進回路は機能を停止するとともに電流消費が低減されることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子発振回路。
【請求項3】
前記発振起動促進回路がその動作を停止した後に前記発振出力回路より発振信号が出力されることを特徴とする請求項1に記載の圧電素子発振回路。
【請求項4】
前記発振検出回路が前記発振促進回路の動作を停止する信号と前記停止信号から一定の遅延後に前記発振出力回路の動作を開始させる信号を出力することを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の圧電素子発振回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発振起動促進回路を有する圧電素子発振回路に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
昨今、通信の高速化が急速に進む中、より高い周波数で且つ低い位相ノイズの圧電素子発振器(主に水晶発振器)への需要が高まってきている。圧電振動子の周波数が高周波になるにつれて発振増幅器単体では、発振に必要な能力(発振能力)が不足してきて、通常の発振状態になるまでの時間が長くなったり、発振ができないなどの問題が生じる。圧電素子を用いた発振回路においては、この発振能力は負性抵抗値により決定されている。確実且つ短時間で発振を開始させるためには発振回路の負性抵抗をある水準に保つ必要があるが、発振器の高周波化にともない十分な負性抵抗を得ることが困難となってきている。発振を確実かつ速やかに開始するために必要とされる負性抵抗値は経験則により圧電素子の等価直列抵抗R1の数倍と言われている。この負性抵抗の条件を満たすために、高周波の発振器では発振起動促進回路が有効である。すなわち、発振増幅器に発振起動促進回路を付加して発振増幅器の発振能力を補うことが必要となる。しかしながら、この発振促進回路は発振信号品質の重要指標の一つである周波数揺らぎ・位相ノイズを大幅に劣化させる要因となっている。
【0003】
図6は、従来使用されている発振起動促進回路を備えた圧電素子発振回路を示す図である。圧電素子発振回路30は、発振増幅器(回路)31、発振起動促進回路32、発振出力回路33、および定電圧源41から構成される。発振増幅器31は、従来から使用されている圧電振動子を有するインバータ型発振増幅回路であり、圧電振動子12、圧電振動子12を動作させるためのインバータ21および帰還抵抗R2からなる増幅回路、この増幅回路の入出力端子に接続される負荷容量C1およびC2、並びに抵抗R3から構成される。圧電素子12の一例は水晶振動子であり、通常は圧電素子発振回路等を内蔵するICに外付けされる。発振増幅器31からの出力(発振信号)XDは、発振出力回路33の発振出力回路本体36へ入力され、OUT端子から出力される。圧電振動子の周波数が高周波になるにつれて発振増幅器単体では、発振能力が低下してきて、通常の発振状態になるまでの時間が長くなったり、発振しないなどの問題が生じる。そこで図6に示すように、発振増幅器31の入力に発振起動促進回路32を付加して発振能力を補う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平11-308051
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図6に示す従来回路の実施例において、発振起動促進回路32は2つのインバータ34および35を直列に接続して、その後段のインバータ35の出力を、容量C4を介して発振増幅器31の入力に供給し、また抵抗R8を介して前段のインバータ34の入力としている。前段のインバータ34は帰還抵抗R7を有し、その出力が後段のインバータ35に入力する。電源を入れると、2つのインバータ34および35が動作して、後段のインバータ35の出力が容量を介して前段のインバータに帰還されている。この発振起動促進回路32との相互作用により、発振増幅器31の発振が促進される。この結果、発振起動時の負性抵抗を発振起動回路がない場合と比べて、数倍向上することが容易になり、圧電振動子が高周波になっても短時間で容易に発振することができる。
【0006】
一旦発振が開始すれば、発振増幅回路31の負性抵抗が圧電素子の等価直列抵抗に等しくなるまで発振は成長し飽和する。発振起動促進回路32は発振の成長には大きな効果を発揮するが、発振が成長して定常状態になった後は、発振信号の周波数揺らぎの原因となり、位相ノイズの劣化を招いていることが分かってきた。本発明はこの問題を解決するための手段を提供し、位相ノイズの低減を実現するものである。また、発振が定常状態になった後は、発振起動促進回路32は不要であるにもかかわらず、発振起動促進回路32が動作していると、余分な消費電力を使用するという問題もある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、発振促進回路を具備しながら位相ノイズが低く発振信号品質を劣化させない圧電素子発振回路を提供するものであり、具体的には以下の特徴を有する。
(1)本発明は、発振増幅回路、発振出力回路、発振起動促進回路および発振検出回路からなる圧電素子発振回路において、前記発振検出回路が前記発振増幅回路からの発振信号を検出して前記発振起動促進回路の機能を停止する機能を有する圧電素子発振回路である。
【0008】
(2)本発明は、(1)に加えて、前記発振検出回路が前記発振増幅回路からの発振信号を検出して前記発振起動促進回路の機能を停止すると同時に、前記発振検出回路の出力により前記発振起動促進回路は前記発振回路から遮断されて前記発振増幅回路に作用しないことを特徴とする。
(3)本発明は、(1)または(2)に加えて、前記発振起動促進回路がその動作を停止した後に、前記発振検出回路からの信号によって、前記発振出力回路より発振信号が出力される圧電素子発振回路である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の圧電素子発振回路は、電源が入り発振が始まるまでは発振(起動)促進回路により発振増幅器の発振が助長されるが、発振が始まると発振起動促進回路が動作しなくなるので、位相ノイズのない発振信号が発振増幅回路から出力される。また、発振起動促進回路が停止した後に発振出力回路が動作するので、位相ノイズのない発振信号が発振出力回路から外部回路へ出力される。さらに、発振中は、発振起動促進回路が停止して、その消費電力は低減される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、本発明の圧電素子発振回路のブロック図である。
図2は、本発明の圧電素子発振回路の一例を示す図である。
図3は、発振起動促進回路が常に動作している場合(従来回路)における位相ノイズと発振後に起動促進回路を分離した本発明の回路における位相ノイズを比較したグラフである。
図4は、電圧検出回路の一例を示す図である。
図5は、電圧検出回路の各部における電圧の変化を示す図である。
図6は、従来使用されている発振起動促進回路を備えた圧電素子発振回路を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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