TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024176294
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-19
出願番号2023094749
出願日2023-06-08
発明の名称弾性波デバイス、フィルタ、およびマルチプレクサ
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H03H 9/17 20060101AFI20241212BHJP(基本電子回路)
要約【課題】膜剥がれを抑制することが可能な弾性波デバイスを提供する。
【解決手段】弾性波デバイス100は、基板10と、基板10上に設けられた圧電層14と、圧電層14の少なくとも一部を挟んで基板10上に設けられた下部電極12および上部電極16と、圧電層14を挟んで下部電極12と上部電極16とが重なる共振領域50において基板10と下部電極12との間に設けられ、高音響インピーダンス膜32と基板10の厚さ方向において中央領域34aを挟む1対の端部領域34bを有する低音響インピーダンス膜34とが交互に積層され、端部領域34bは中央領域34aよりフッ素およびホウ素の添加量が少ない酸化シリコン膜であり、中央領域34aはフッ素とホウ素が添加された酸化シリコン膜である音響反射膜30とを備える。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
基板と、
前記基板上に設けられた圧電層と、
前記圧電層の少なくとも一部を挟んで前記基板上に設けられた1対の電極と、
前記圧電層を挟んで前記1対の電極が重なる共振領域において前記基板と前記1対の電極との間に設けられ、高音響インピーダンス膜と前記高音響インピーダンス膜より音響インピーダンスが低くかつ前記基板の厚さ方向において中央領域を挟む1対の端部領域を有する低音響インピーダンス膜とが交互に積層され、前記1対の端部領域は前記中央領域よりフッ素、ホウ素、塩素、テルル、ゲルマニウム、アンチモン、リン、亜鉛、砒素、タングステン、鉛、プラセオジム、イッテルビウム、ランタン、カルシウム、錫、ジスプロシウム、サマリウム、銅、ユウロピウム、ストロンチウム、バリウム、ナトリウム、ビスマス、インジウム、銀、カリウム、およびルビジウムのうちの少なくとも1種の元素の添加量が少ない酸化シリコン膜、または、窒化シリコン膜であり、前記中央領域は前記少なくとも1種の元素が添加された酸化シリコン膜である音響反射膜と、を備える弾性波デバイス。
続きを表示(約 900 文字)【請求項2】
前記中央領域は、フッ素および塩素の少なくとも一方の元素と、ホウ素、テルル、ゲルマニウム、アンチモン、リン、亜鉛、砒素、タングステン、鉛、プラセオジム、イッテルビウム、ランタン、カルシウム、錫、ジスプロシウム、サマリウム、銅、ユウロピウム、ストロンチウム、バリウム、ナトリウム、ビスマス、インジウム、銀、カリウム、およびルビジウムのうちの1種以上の元素と、が添加された酸化シリコン膜である、請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記中央領域は、フッ素とホウ素が添加された酸化シリコン膜である、請求項2に記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記1対の端部領域は、他の元素が意図的には添加されていない酸化シリコン膜、または、窒化シリコン膜である、請求項3に記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
前記中央領域における前記少なくとも1種の元素の添加濃度は、シリコン、酸素、および前記少なくとも1種の元素の合計を100原子%とした場合に10原子%以下である、請求項3または4に記載の弾性波デバイス。
【請求項6】
前記1対の端部領域それぞれの厚さは、前記中央領域の厚さより小さい、請求項5に記載の弾性波デバイス。
【請求項7】
前記1対の端部領域の合計の厚さは、前記共振領域における前記圧電層の厚さの0.16倍以下である、請求項6に記載の弾性波デバイス。
【請求項8】
前記1対の端部領域の合計の厚さは、前記中央領域と前記1対の端部領域の合計の厚さを100%とした場合に34%以下である、請求項6に記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
前記1対の端部領域のうち一方の端部領域と他方の端部領域の平均厚さに対する前記一方の端部領域と前記他方の端部領域の厚さの差の割合は±10%以下である、請求項8に記載の弾性波デバイス。
【請求項10】
前記高音響インピーダンス膜は金属膜である、請求項9に記載の弾性波デバイス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性波デバイス、フィルタ、およびマルチプレクサに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
携帯端末等の無線端末の高周波回路用のフィルタおよびデュプレクサとして、圧電薄膜共振器を用いたフィルタおよびデュプレクサが知られている。圧電薄膜共振器は、基板上に設けられた圧電層と、圧電層を挟んで基板上に設けられた下部電極および上部電極と、を備える。圧電層を挟み下部電極と上部電極が重なる領域が共振領域である。共振領域における基板と下部電極の間に音響インピーダンスの高い膜と低い膜とが交互に積層された音響反射膜を備える構成が知られている。低音響インピーダンス膜に酸化シリコン膜もしくはフッ素、炭素、またはホウ素が添加された酸化シリコン膜を用いることが知られている(例えば特許文献1)。
【0003】
また、Si-O結合におけるOと置換するフッ素等が添加された酸化シリコン膜を温度補償層に用いることで、周波数温度係数等の温度依存性を小さくした弾性波デバイスが知られている(例えば特許文献2)。周波数温度係数等の温度依存性を小さくしつつ電気的な特性の劣化を抑制するために、Si-O結合の伸縮振動のピーク波数およびフッ素濃度を所定範囲内にすることが知られている(例えば特許文献3)。また、フッ素が添加された酸化シリコン膜は吸湿しやすいことが知られている(例えば非特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2020/209152号
国際公開第2012/029354号
特開2020-129724号公報
【非特許文献】
【0005】
H.Miyajima、外23名、「Challenge of low-k materials for 130, 90, 65 nm node interconnect technology and beyond」、IEDM、2004年、pp329-332
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
音響反射膜を備える弾性波デバイスにおいて、電気的な特性の劣化を抑制するために、低音響インピーダンス膜に他の元素が添加された酸化シリコン膜を用いることがある。しかしながら、この場合、低音響インピーダンス膜に膜剥がれが生じることがある。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、膜剥がれを抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、基板と、前記基板上に設けられた圧電層と、前記圧電層の少なくとも一部を挟んで前記基板上に設けられた1対の電極と、前記圧電層を挟んで前記1対の電極が重なる共振領域において前記基板と前記1対の電極との間に設けられ、高音響インピーダンス膜と前記高音響インピーダンス膜より音響インピーダンスが低くかつ前記基板の厚さ方向において中央領域を挟む1対の端部領域を有する低音響インピーダンス膜とが交互に積層され、前記1対の端部領域は前記中央領域よりフッ素、ホウ素、塩素、テルル、ゲルマニウム、アンチモン、リン、亜鉛、砒素、タングステン、鉛、プラセオジム、イッテルビウム、ランタン、カルシウム、錫、ジスプロシウム、サマリウム、銅、ユウロピウム、ストロンチウム、バリウム、ナトリウム、ビスマス、インジウム、銀、カリウム、およびルビジウムのうちの少なくとも1種の元素の添加量が少ない酸化シリコン膜、または、窒化シリコン膜であり、前記中央領域は前記少なくとも1種の元素が添加された酸化シリコン膜である音響反射膜と、を備える弾性波デバイスである。
【0009】
上記構成において、前記中央領域は、フッ素および塩素の少なくとも一方の元素と、ホウ素、テルル、ゲルマニウム、アンチモン、リン、亜鉛、砒素、タングステン、鉛、プラセオジム、イッテルビウム、ランタン、カルシウム、錫、ジスプロシウム、サマリウム、銅、ユウロピウム、ストロンチウム、バリウム、ナトリウム、ビスマス、インジウム、銀、カリウム、およびルビジウムのうちの1種以上の元素と、が添加された酸化シリコン膜である構成とすることができる。
【0010】
上記構成において、前記中央領域は、フッ素とホウ素が添加された酸化シリコン膜である構成とすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

特許ウォッチbot のツイートを見る
この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

日本電波工業株式会社
水晶発振器
1か月前
日本電気株式会社
分散型電力増幅器
27日前
日東電工株式会社
BAWフィルタ
2か月前
株式会社村田製作所
マルチプレクサ
2か月前
株式会社村田製作所
高周波増幅回路
2か月前
株式会社村田製作所
マルチプレクサ
1か月前
ローム株式会社
モータドライバ回路
2か月前
ローム株式会社
モータドライバ回路
2か月前
カーネルチップ株式会社
圧電素子発振回路
5日前
株式会社村田製作所
高周波モジュール
2か月前
株式会社デンソー
スイッチ回路
2か月前
株式会社村田製作所
高周波モジュール
2か月前
矢崎総業株式会社
スイッチ装置
1か月前
株式会社村田製作所
高周波モジュール
2か月前
セイコーエプソン株式会社
発振器
1か月前
セイコーエプソン株式会社
発振器
2か月前
株式会社ベックス
移相回路
1か月前
三菱電機株式会社
周波数変換回路
2か月前
太陽誘電株式会社
電子部品およびその製造方法
2か月前
ローム株式会社
発振回路、半導体集積回路
2か月前
ローム株式会社
発振回路、半導体集積回路
2か月前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
19日前
三菱電機株式会社
ΔΣ変調器
19日前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
2か月前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
19日前
株式会社三社電機製作所
ゲートドライブ回路
1か月前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
2か月前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
2か月前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
7日前
三安ジャパンテクノロジー株式会社
弾性波デバイス
1か月前
ローム株式会社
逐次比較型A/Dコンバータ
1か月前
富士通株式会社
エラー訂正装置及びエラー訂正方法
20日前
セイコーエプソン株式会社
機能デバイス
25日前
住友電気工業株式会社
増幅回路
2か月前
セイコーエプソン株式会社
発振器
1か月前
セイコーエプソン株式会社
振動デバイス
2か月前
続きを見る