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公開番号2024119753
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2024016425
出願日2024-02-06
発明の名称酸化防止剤混合液の保管方法
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類C09K 15/08 20060101AFI20240827BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】より熱安定性の高いポリマーを得るための酸化防止剤混合物の保管方法を提供する。
【解決手段】
酸化防止剤とアルミニウム化合物とを含む酸化防止剤混合物を、ゲージ圧が0.21MPa以上の条件で保管する、酸化防止剤混合物の保管方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
酸化防止剤とアルミニウム化合物とを含む酸化防止剤混合物を、ゲージ圧が0.21MPa以上の条件で保管する、酸化防止剤混合物の保管方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記ゲージ圧が0.30MPa以上の条件で保管する、請求項1に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
【請求項3】
保管時間が24時間以上である、請求項1または2に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
【請求項4】
前記ゲージ圧が6.0MPa以下である、請求項1または2に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
【請求項5】
前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤である、請求項1または2に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
【請求項6】
前記フェノール系酸化防止剤が下記式(1)もしくは式(2)で表される酸化防止剤である、請求項1または2に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
JPEG
2024119753000026.jpg
48
118
(式中、
nは1~4の整数を表す。


およびR

は、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のヒドロカルビル基または水素原子を示す。
RおよびR’は、炭素原子数1~20のヒドロカルビレン基を示す。
Aは、炭素原子数1~30のn価の炭化水素基を示す。)
JPEG
2024119753000027.jpg
59
91
(式中、


、R

、R

およびR

は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数5~8のシクロアルキル基、炭素原子数6~12のアルキルシクロアルキル基、炭素原子数7~12のアラルキル基またはフェニル基を表し、R

は水素原子または炭素原子数1~8のアルキル基を表す。
Xは単結合、硫黄原子もしくは-CHR

-基(R

は水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基または炭素原子数5~8のシクロアルキル基を示す)を表す。
A’は、炭素原子数2~8のヒドロカルビレン基を表す。
Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル基を表し、もう一方が水素原子又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。)
【請求項7】
請求項1または2に記載の保管方法で保管された酸化防止剤混合物と、
チタン原子、マグネシウム原子、ハロゲン原子および内部電子供与体を含むオレフィン重合用固体触媒成分とを接触させて得られるオレフィン重合用触媒との存在下で、
オレフィンを重合する工程を含む、オレフィン系重合体の製造方法。
【請求項8】
オレフィン系重合体と酸化防止剤とを含む組成物であって、
下記<混練評価条件>による組成物のトルク値測定において、混練開始5分後の時点のトルク値からトルク値が15%低下するまでに要した時間が20分間以上であって、
混練評価前の組成物のテトラヒドロフラン抽出液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した際に検出されるエステル基を含有する酸化防止剤量が、オレフィン重合体総重量に対して100wtppm以下である組成物。
<混練評価条件>
・装置:スクリュー長さが1725mmであるコニカルスクリューを備える卓上同方向二軸混練機
・温度:200℃
・スクリュー回転速度:100rpm
・大気下
【請求項9】
前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤であり、式(1)で表される酸化防止剤である、請求項8に記載の組成物。
【請求項10】
「請求項8に記載の組成物」と、「請求項8に記載の組成物に含まれる重合体とは別の重合体」とを含む組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化防止剤混合液の保管方法に関するものであり、オレフィン重合系への酸化防止剤添加技術に応用できるものである。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、触媒を用いてエチレン性不飽和結合を有するモノマーを重合する際に、トリエチルアルミニウムによりマスキングされたフェノール系酸化防止剤を、重合前または重合中に触媒系又は重合系に添加することを特徴とする安定化ポリマーの製造方法が記載されている。具体的には、特許文献1では、トリエチルアルミニウムとフェノール系酸化防止剤を23℃で5分間攪拌することにより、マスキングされたフェノール系酸化防止剤を得、その後ただちに、マスキングされたフェノール系酸化防止剤と触媒とを混合してプロピレンの重合を行っている([0033]、実施例1-1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-255953
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
大規模工場における連続的なポリマー製造に、従来技術を適用する場合、所定量の「マスキングされたフェノール系酸化防止剤」を、容器や配管内に長期間(所定期間)保管、もしくは滞留させる必要がある。保管後の「マスキングされたフェノール系酸化防止剤」を使用して、より熱安定性の高いポリマーを得ることが求められている。
かかる状況の下、本発明が解決しようとする課題は、より熱安定性の高いポリマーを得るための、「マスキングされたフェノール系酸化防止剤」の保管方法を提供する点に存するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者は、このような背景に鑑みて鋭意検討をしたところ、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、下記のものである。
[1]
酸化防止剤とアルミニウム化合物とを含む酸化防止剤混合物を、ゲージ圧が0.21MPa以上の条件で保管する、酸化防止剤混合物の保管方法。
【0006】
以下、[2]から[11]は、それぞれ本発明の好ましい態様又は実施形態である。
[2]
前記ゲージ圧が0.30MPa以上の条件で保管する、[1]に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
[3]
保管時間が24時間以上である、[1]または[2]に記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
[4]
前記ゲージ圧が6.0MPa以下である、[1]~[3]のいずれかに記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
[5]
前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤である、[1]~[4]のいずれかに記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
[6]
前記フェノール系酸化防止剤が下記式(1)もしくは式(2)で表される酸化防止剤である、[1]~[5]のいずれかに記載の酸化防止剤混合物の保管方法。
JPEG
2024119753000001.jpg
48
118
(式中、
nは1~4の整数を表す。


およびR

は、それぞれ独立に、炭素原子数1~20のヒドロカルビル基または水素原子を示す。
RおよびR’は、炭素原子数1~20のヒドロカルビレン基を示す。
Aは、炭素原子数1~30のn価の炭化水素基を示す。)
JPEG
2024119753000002.jpg
59
91
(式中、


、R

、R

およびR

は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基、炭素原子数5~8のシクロアルキル基、炭素原子数6~12のアルキルシクロアルキル基、炭素原子数7~12のアラルキル基またはフェニル基を表し、R

は水素原子または炭素原子数1~8のアルキル基を表す。
Xは単結合、硫黄原子もしくは-CHR

-基(R

は水素原子、炭素原子数1~8のアルキル基または炭素原子数5~8のシクロアルキル基を示す)を表す。
A’は、炭素原子数2~8のヒドロカルビレン基を表す。
Y、Zは、いずれか一方がヒドロキシル基を表し、もう一方が水素原子又は炭素原子数1~8のアルキル基を表す。)
[7]
[1]~[6]のいずれかに記載の保管方法で保管された酸化防止剤混合物と、
チタン原子、マグネシウム原子、ハロゲン原子および内部電子供与体を含むオレフィン重合用固体触媒成分と、任意にアルミニウム化合物とを接触させて得られるオレフィン重合用触媒との存在下で、
オレフィンを重合する工程を含む、オレフィン系重合体の製造方法。
[8]
オレフィン系重合体と酸化防止剤とを含む組成物であって、
下記<混練評価条件>による組成物のトルク値測定において、混練開始5分後の時点のトルク値からトルク値が15%低下するまでに要した時間が20分間以上であって、
混練評価前の組成物のテトラヒドロフラン抽出液を高速液体クロマトグラフィーにより分析した際に検出されるエステル基を含有する酸化防止剤量が、オレフィン重合体総重量に対して100wtppm以下である組成物。
<混練評価条件>
・装置:スクリュー長さが1725mmであるコニカルスクリューを備える卓上同方向二軸混練機
・温度:200℃
・スクリュー回転速度:100rpm
・大気下
[9]
前記酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤であり、式(1)で表される酸化防止剤である、[8]に記載の組成物。
[10]
「[8]に記載の組成物」と、「[8]に記載の組成物に含まれる重合体とは別の重合体」とを含む組成物。
[11]
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、所定量の「マスキングされたフェノール系酸化防止剤」を、長期間(所定期間)保管後においても、より熱安定性の高いポリマーを得ることができ、大規模工場における連続的なポリマー製造に利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、実施例1~2及び比較例1、2及び4で得られた混練劣化試験の結果を示す。
図2は、実施例及び比較例における混練劣化試験で使用された混練機のバレル内部およびスクリューを撮影した写真を示す。当該写真は、中央の縦軸部を中心に混練機のバレルを左右に開き、横から撮影したものである。ポリマー(組成物)を混練する際は、左右に開いた混練機のバレルを閉じ、内温を200℃に昇温した後、inlet部分からポリマー(組成物)を装填して、スクリュー部分によってポリマー(組成物)を混練し、同時に、ポリマー(組成物)のトルク値を測定する。図2中の数値の単位は、mmである。
図3は、実施例X1、X5~X6及び比較例C6で得られた混練劣化試験の結果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
酸化防止剤混合液の保管方法
本発明の酸化防止剤混合液の保管方法は、下記のものである。
酸化防止剤とアルミニウム化合物とを含む酸化防止剤混合物を、ゲージ圧が0.21MPa以上の条件で保管する、酸化防止剤混合物の保管方法。
【0010】
好ましくは、前記ゲージ圧が0.30MPa以上の条件で保管することができ、より好ましくは、前記ゲージ圧が0.40MPa以上の条件で保管することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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