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公開番号2024119661
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-03
出願番号2023026720
出願日2023-02-22
発明の名称フィルム加熱延伸装置、フィルムの加熱延伸方法、および延伸フィルムの製造方法
出願人株式会社カネカ
代理人個人
主分類B29C 55/06 20060101AFI20240827BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】簡便かつ効率的に、フィルム中に含まれる残溶媒を低減し得る、フィルム加熱延伸装置、フィルムの加熱延伸方法、および延伸フィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】第1搬送ローラ(R1)、第2搬送ローラ(R2)、第1加熱部(10)、および延伸部(20)を備え、搬送方向の上流側に、フィルム(F)中に含まれる溶媒の量を調整するための赤外線ヒータを含む第2加熱部(10A)を備える、フィルム加熱延伸装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
搬送方向に搬送されるフィルムをガイドする第1搬送ローラ、
前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の下流側において前記フィルムをガイドする第2搬送ローラ、
前記フィルムの、前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間に位置する第1加熱領域を加熱するように配置された少なくとも1つの赤外線ヒータを含む第1加熱部、
前記第1加熱領域において、加熱された前記フィルムに対して、前記搬送方向に延伸させる張力を付与する延伸部、
前記延伸部に備えられ、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の上流側に配された第1ニップローラ、および
前記第1ニップローラよりも、さらに前記搬送方向の上流側に配された、前記フィルム中に含まれる溶媒の量を調整するための赤外線ヒータを含む第2加熱部、を備える、フィルム加熱延伸装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記第2加熱部による加熱により、前記フィルムから揮発した前記溶媒を回収する回収部を備える、請求項1に記載のフィルム加熱延伸装置。
【請求項3】
前記フィルム中に含まれる前記溶媒は、難燃性溶媒である、請求項1に記載のフィルム加熱延伸装置。
【請求項4】
さらに、前記第2加熱部の前記搬送方向の上流側に、第3ニップローラを備える、請求項1~3のいずれか1項に記載のフィルム加熱延伸装置。
【請求項5】
搬送方向に搬送されるフィルムを第1搬送ローラでガイドする工程(I)、
前記工程(I)において搬送された前記フィルムを、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラでガイドする工程(II)、
前記フィルムを、前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間に位置する第1加熱領域に配置された少なくとも1つの赤外線ヒータを含む第1加熱部にて加熱する工程(III)、および
前記工程(III)において加熱された前記フィルムに対して、前記搬送方向に延伸させる張力を付与する延伸工程(IV)、を有するフィルムの加熱延伸方法であって、
前記加熱する工程(III)および前記延伸工程(IV)の前に、
赤外線ヒータを含む第2加熱部により、前記フィルムを加熱して、前記フィルム中に含まれる溶媒の量を調整する残揮低減工程(V)、および
前記残揮低減工程(V)後に、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の上流側に配置された第1ニップローラによって、前記フィルムを、前記第1搬送ローラに向けて搬送する搬送工程(VI)、を有するフィルムの加熱延伸方法。
【請求項6】
搬送方向に搬送されるフィルムを第1搬送ローラでガイドする工程(I)、
前記工程(I)において搬送された前記フィルムを、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラでガイドする工程(II)、
前記フィルムを、前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間に位置する第1加熱領域に配置された少なくとも1つの赤外線ヒータを含む第1加熱部にて加熱する工程(III)、および
前記工程(III)において加熱された前記フィルムに対して、前記搬送方向に延伸させる張力を付与する延伸工程(IV)、を有するフィルムの加熱延伸方法であって、
前記加熱する工程(III)および前記延伸工程(IV)の前に、
赤外線ヒータを含む第2加熱部により、前記フィルムを加熱して、前記フィルム中に含まれる溶媒の量を調整する残揮低減工程(V)、および
前記残揮低減工程(V)後に、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の上流側に配置された第1ニップローラによって、前記フィルムを、前記第1搬送ローラに向けて搬送する搬送工程(VI)、を有する延伸フィルムの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フィルム加熱延伸装置、フィルムの加熱延伸方法、および延伸フィルムの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、フィルムを加熱延伸する技術が知られており、近年では、例えば特許文献1に示されているように、短時間でフィルムを加熱(昇温)させることができる手段として、赤外線ヒータを用いてフィルムを加熱延伸する技術が開発されている。
【0003】
ここで、フィルムを加熱延伸する技術において、フィルムの表面に、機能性材料を含む溶液(塗工液)を塗工し、機能性塗工膜を形成する製膜塗工技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-83796号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方で、製膜塗工したフィルム中には残溶媒が数%含まれている。例えば、CPI-アクリルアロイ(すなわち、cis-ポリイソプレンとアクリルポリマーとのポリマーアロイ)の場合は、フィルム中にジクロロメタンが10%程度含まれている。
【0006】
それ故、従来技術では、当該残溶媒を除くために、フィルムを延伸する前に、炉内でフィルムを長時間にわたり乾燥させる工程が必要であった。しかしながら、当該技術は、生産効率および設備費の観点から改善の余地があった。
【0007】
本発明の一実施形態は、前記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、簡便かつ効率的に、フィルム中に含まれる残溶媒を低減し得る、フィルム加熱延伸装置、フィルムの加熱延伸方法、および延伸フィルムの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明の一実施形態は、以下の構成を含むものである。
〔1〕搬送方向に搬送されるフィルムをガイドする第1搬送ローラ、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の下流側において前記フィルムをガイドする第2搬送ローラ、前記フィルムの、前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間に位置する第1加熱領域を加熱するように配置された少なくとも1つの赤外線ヒータを含む第1加熱部、前記第1加熱領域において、加熱された前記フィルムに対して、前記搬送方向に延伸させる張力を付与する延伸部、前記延伸部に備えられ、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の上流側に配された第1ニップローラ、および前記第1ニップローラよりも、さらに前記搬送方向の上流側に配された、前記フィルム中に含まれる溶媒の量を調整するための赤外線ヒータを含む第2加熱部、を備える、フィルム加熱延伸装置。
〔2〕前記第2加熱部による加熱により、前記フィルムから揮発した前記溶媒を回収する回収部を備える、〔1〕に記載のフィルム加熱延伸装置。
〔3〕前記フィルム中に含まれる前記溶媒は、難燃性溶媒である、〔1〕または〔2〕に記載のフィルム加熱延伸装置。
〔4〕さらに、前記第2加熱部の前記搬送方向の上流側に、第3ニップローラを備える、〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載のフィルム加熱延伸装置。
〔5〕搬送方向に搬送されるフィルムを第1搬送ローラでガイドする工程(I)、前記工程(I)において搬送された前記フィルムを、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラでガイドする工程(II)、前記フィルムを、前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間に位置する第1加熱領域に配置された少なくとも1つの赤外線ヒータを含む第1加熱部にて加熱する工程(III)、および前記工程(III)において加熱された前記フィルムに対して、前記搬送方向に延伸させる張力を付与する延伸工程(IV)、を有するフィルムの加熱延伸方法であって、前記加熱する工程(III)および前記延伸工程(IV)の前に、赤外線ヒータを含む第2加熱部により、前記フィルムを加熱して、前記フィルム中に含まれる溶媒の量を調整する残揮低減工程(V)、および前記残揮低減工程(V)後に、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の上流側に配置された第1ニップローラによって、前記フィルムを、前記第1搬送ローラに向けて搬送する搬送工程(VI)、を有するフィルムの加熱延伸方法。
〔6〕搬送方向に搬送されるフィルムを第1搬送ローラでガイドする工程(I)、前記工程(I)において搬送された前記フィルムを、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の下流側に配置された第2搬送ローラでガイドする工程(II)、前記フィルムを、前記第1搬送ローラと前記第2搬送ローラとの間に位置する第1加熱領域に配置された少なくとも1つの赤外線ヒータを含む第1加熱部にて加熱する工程(III)、および前記工程(III)において加熱された前記フィルムに対して、前記搬送方向に延伸させる張力を付与する延伸工程(IV)、を有するフィルムの加熱延伸方法であって、前記加熱する工程(III)および前記延伸工程(IV)の前に、赤外線ヒータを含む第2加熱部により、前記フィルムを加熱して、前記フィルム中に含まれる溶媒の量を調整する残揮低減工程(V)、および前記残揮低減工程(V)後に、前記第1搬送ローラよりも前記搬送方向の上流側に配置された第1ニップローラによって、前記フィルムを、前記第1搬送ローラに向けて搬送する搬送工程(VI)、を有する延伸フィルムの製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一実施形態によれば、簡便かつ効率的に、フィルム中に含まれる残溶媒を低減し得る、フィルム加熱延伸装置、フィルムの加熱延伸方法、および延伸フィルムの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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