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公開番号
2024119103
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-03
出願番号
2023025748
出願日
2023-02-22
発明の名称
検出装置及び検出システム
出願人
株式会社不二越
代理人
個人
,
個人
主分類
F27D
1/00 20060101AFI20240827BHJP(炉,キルン,窯;レトルト)
要約
【課題】炉の消費電力を抑制し環境負荷を低減できる検出装置を提供する。
【解決手段】検出装置80は、炉20の外壁21の温度である外壁温度を取得する外壁温度取得部810と、外壁温度と炉20の劣化の程度を示す劣化度との対応関係を記憶する記憶部830と、外壁温度取得部810が取得した外壁温度、及び記憶部830が記憶している対応関係に基づいて、劣化度を検出する検出部820とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
金属製部材に対して浸炭処理を行う炉の劣化を検出する検出装置であって、
前記炉の外壁の温度である外壁温度を取得する外壁温度取得部と、
前記外壁温度と前記炉の劣化の程度を示す劣化度との対応関係を記憶する記憶部と、
前記外壁温度取得部が取得した前記外壁温度、及び前記記憶部が記憶している前記対応関係に基づいて、前記劣化度を検出する検出部と、
を備えることを特徴とする検出装置。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記炉の内部の温度である炉内温度を取得する炉内温度取得部をさらに備え、
前記検出部は、前記炉内温度が所定時間において所定範囲内の温度である場合に前記劣化度を検出することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項3】
前記記憶部は、さらに予め定められている前記炉内温度毎に前記対応関係を記憶するとともに前記所定範囲を記憶しており、
前記所定範囲は、前記予め定められている前記炉内温度毎に定められていることを特徴とする請求項2に記載の検出装置。
【請求項4】
前記劣化度は、前記外壁の内側に設けられている断熱材の重量の増加の程度を示す重量増加率であることを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項5】
前記外壁温度取得部は、前記外壁のうち前記炉の底面側の前記外壁の温度を前記外壁温度として取得することを特徴とする請求項1に記載の検出装置。
【請求項6】
前記検出部が検出した前記劣化度が所定の値以上である場合、前記炉の劣化を示す通知をする通知部をさらに備えることを特徴とする請求項1~5の何れか一項に記載の検出装置。
【請求項7】
金属製部材に対して浸炭処理を行う炉と、
前記炉の外壁に接続され、前記外壁の温度である外壁温度を測定する外壁温度測定部と、
前記炉から前記炉の内部の温度である炉内温度を取得する炉内温度取得部と、前記外壁温度測定部から前記外壁温度を取得する外壁温度取得部と、前記炉内温度が所定時間において所定範囲内の温度である場合、前記炉の劣化の程度を示す劣化度及び前記外壁温度の前記炉内温度毎に予め定められている対応関係、前記炉内温度取得部が取得した前記炉内温度、及び前記外壁温度取得部が取得した前記外壁温度に基づいて前記劣化度を算出し検出する検出部とを有する検出装置と、
を備えることを特徴とする検出システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属製部材に対して熱処理を行う炉の劣化を検出する検出装置及び検出装置を備える検出システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、金属製部材に対して炉を用いて浸炭処理とよばれる熱処理を行うことによって、金属製部材の表面から炭素を浸入させて金属製部材の機械的強度を向上させる技術が知られている。浸炭処理は、炭素を含む材料を原料として使用するため、炭素が断熱材に吸収されることによって炉の断熱性能が悪化する。よって、炉の性能の劣化を検出するために炉の断熱性能を測定することは、重要である。
【0003】
これに関し、特許文献1に、断熱容器(例えば炉)が、内部容器と、温度測定センサが密接するための測定部位が一箇所に形成されている外装材と、内部容器と外装材との間に封入され断熱材が真空封入された構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2010-143602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、改造しないままでは既存の断熱容器の断熱性能の劣化を検出できず、劣化した炉の使用による消費電力の増大をもたらしてしまう。したがって、特許文献1に記載の技術では、環境負荷を増大させてしまう可能性があるという問題があった。
【0006】
また、金属製部材に対して浸炭処理を行うための炉は、断熱性能のために複数の断熱材が重なることによって形成されていたり、内部が全て真空になるように形成されていたりする場合が多い。特許文献1に記載の技術では、複数の断熱材が重なっている場合において、最も外側の断熱材の断熱性能しか劣化を検出できないため、断熱性能の劣化を高精度で検出できなかった。また、特許文献1に記載の技術では、断熱容器の内部が全て真空になるように形成されている場合において、断熱性能の劣化を高精度で検出できなかった。したがって、特許文献1に記載の技術では、環境負荷を増大させてしまう可能性があるという問題があった。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、炉の消費電力を抑制し環境負荷を低減できる検出装置及び検出システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明の検出装置は、金属製部材に対して浸炭処理を行う炉の劣化を検出する検出装置であって、前記炉の外壁の温度である外壁温度を取得する外壁温度取得部と、前記外壁温度と前記炉の劣化の程度を示す劣化度との対応関係を記憶する記憶部と、前記外壁温度取得部が取得した前記外壁温度、及び前記記憶部が記憶している前記対応関係に基づいて、前記劣化度を検出する検出部と、を備える。
【0009】
また、本発明の検出装置は、前記炉内の温度である炉内温度を取得する炉内温度取得部をさらに備え、前記検出部は、前記炉内温度が所定時間において所定範囲内の温度である場合に前記劣化度を検出する。
【0010】
また、前記記憶部は、さらに予め定められている前記炉内温度毎に前記対応関係を記憶するとともに前記所定範囲を記憶しており、前記所定範囲は、前記予め定められている前記炉内温度毎に定められている。
(【0011】以降は省略されています)
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