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公開番号2025037277
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-18
出願番号2023144083
出願日2023-09-06
発明の名称取付具
出願人株式会社アイシン,株式会社不二越
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類E04D 13/18 20180101AFI20250311BHJP(建築物)
要約【課題】取付力を大きくできる一方で、容易に取り外すことができる取付具を提供する。
【解決手段】取付具10は、第一磁石11と、強磁性体により形成され第一磁石11の一方の極が現れる面に接触している磁石接触面122と被取付面に面接触可能に構成される取付面121とが設けられる第一ヨーク12と、強磁性体により形成され第一磁石11の他方の極が現れる面に接触している磁石接触面132と取付面121が被取付面903に面接触する状態で被取付面からあらかじめ決められた距離をおいて離間して被取付面に略平行に対向するように構成される対向面131とが設けられる第二ヨーク13とを備える。
【選択図】図1B
特許請求の範囲【請求項1】
対象物を磁力によって被取付物の被取付面に着脱可能に取付けるための取付具であって、
磁石と、
強磁性体により形成され、前記被取付面に面接触可能に構成される取付面および取外し工具の一部に面接触可能に構成される工具接触面を備え、前記磁石の一方の極が現れる面に接触している接触磁性部材と、
強磁性体により形成され、前記接触磁性部材の前記取付面が前記被取付面に面接触している状態で前記被取付面から所定の隙間をおいて離間するように構成される対向面および前記取外し工具の他の一部を面接触可能に構成される工具接触面を備え、前記磁石の他方の極が現れる面に接触している非接触磁性部材と、
を備え、
前記取付面が前記被取付面に面接触すると、前記磁石から前記接触磁性部材、前記被取付物、および前記非接触磁性部材を経て前記磁石に至る磁路が形成され、
前記接触磁性部材の前記工具接触面と前記非接触磁性部材の前記工具接触面とに接触するように前記取外し工具が取り付けられると、前記磁石から前記接触磁性部材、前記取外し工具、前記非接触磁性部材を経て前記磁石に至る他の磁路が形成されるように構成される、
取付具。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
請求項1に記載の取付具であって、
前記接触磁性部材の前記取付面と前記非接触磁性部材の前記対向面とは互いに略平行で同じ側を向く略平面であり、かつ、前記取付面が前記対向面よりも突出するように互いに法線方向にずれた位置に設けられる、
取付具。
【請求項3】
請求項1に記載の取付具であって、
所定の方向に互いに離間して配置される2つの前記接触磁性部材と、
2つの前記接触磁性部材どうしの間に、前記所定の方向に交互に並ぶように配置される複数の前記磁石および複数の前記非接触磁性部材と、
を備え、
2つの前記接触磁性部材の前記取付面は、互いに略面一でかつ前記所定の方向に略平行な平面であり、
複数の前記非接触磁性部材の前記対向面は、前記所定の方向に略平行で、かつ、2つの前記接触磁性部材の前記取付面に略平行な平面である、
取付具。
【請求項4】
請求項3に記載の取付具であって、
2つの前記接触磁性部材の一方には、前記対象物を装着可能に構成される対象物装着部が設けられる、
取付具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、取付具に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、太陽光発電パネルなどといった対象物を壁面などの被取付面に取付ける方法として、接着剤を用いる方法や、リベットを用いる方法が知られている。しかしながら、これらの方法では、取付けの施工に手間を要するほか、対象物を被取付面から取外した場合に、被取付面に汚れや孔などが残ることがある。
【0003】
被取付面を汚損することなく対象物を着脱する方法として、例えば磁石を用いる方法が知られている。例えば、特許文献1には、背面に金属が取り付けられた対象物と、正面に磁石が取り付けられた取り付けユニットが開示されている。そして、特許文献1に開示される対象物と取り付けユニットは、取り付けユニットが壁面に取り付けられた状態で、取り付けユニットの磁石を対象物の金属に磁力により吸着させることにより、対象物を壁面に取り付けることができるように構成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開20121-94052号公報
【発明の概要】
【0005】
(発明が解決しようとする課題)
ところで、前記のように太陽光発電パネルを壁面に取り付ける場合、太陽光発電パネルが風などによって壁面から剥がれないよう、強固な磁力で取り付けることが求められる。一方、磁力を大きくすると、メンテナンス時などにおいて対象物を被取付物から容易に取り外すことができなくなる。また、特許文献1に記載の構成では、対象物に取付けられる金属と、対象物とは別体の取り付けユニットが必要になる。このため、構成部品が多くなる。
【0006】
上記実情に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、対象物の被取付物に対する取付力を大きくできる一方で、対象物を被取付物から容易に取外すことができ、かつ、部品点数(または部品の種類)の増加を防止または抑制できる取付具を提供することである。
【0007】
(課題を解決するための手段)
前記課題を解決するため、本発明に係る取付具は、
対象物を磁力によって被取付物の被取付面に着脱可能に取付けるための取付具であって、
磁石と、
強磁性体により形成され、前記被取付面に面接触可能に構成される取付面および取外し工具の一部に面接触可能に構成される工具接触面を備え、前記磁石の一方の極が現れる面に接触している接触磁性部材と、
強磁性体により形成され、前記接触磁性部材の前記取付面が前記被取付面に面接触している状態で前記被取付面から所定の隙間をおいて離間するように構成される対向面および前記取外し工具の他の一部を面接触可能に構成される工具接触面を備え、前記磁石の他方の極が現れる面に接触している非接触磁性部材と、
を備え、
前記取付面が前記被取付面に面接触すると、前記磁石から前記接触磁性部材、前記被取付物、および前記非接触磁性部材を経て前記磁石に至る磁路が形成され、
前記接触磁性部材の前記工具接触面と前記非接触磁性部材の前記工具接触面と接触するように前記取外し工具が取り付けられると、前記磁石から前記接触磁性部材、前記取外し工具、前記非接触磁性部材を経て前記磁石に至る他の磁路が形成されるように構成される。
【0008】
取付具が被取付物の被取付面に取付けられると、磁石から接触磁性部材、被取付物、および非接触磁性部材を経て磁石に至る磁路が形成される。このため、取付具が磁力によって被取付物に強固に取り付けられる。一方、取外し工具が接触磁性部材の工具接触面と非接触磁性部材の工具接触面との両方に接触するように取り付けられると、磁石から接触磁性部材、取外し工具、非接触磁性部材を経て磁石に至る他の磁路が形成される。このような他の磁路が形成されることにより、前記磁路を通過する磁束が少なくなる(磁束密度が低下する)。このため、取付具と被取付物との間の磁力(取付力)が小さくなるから、取付具の被取付物からの取り外しが容易になる。また、前記特許文献1に記載のような取り付けユニットは不要であるから、部品点数の増加を防止または抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1Aは、第一実施形態に係る取付具および取外し工具の構成例を示す斜視図である。
図1Bは、第一実施形態に係る取付具および取外し工具の構成例を示す斜視図である。
図2Aは、第一実施形態に係る取付具の構成を示す分解斜視図である。
図2Bは、第一実施形態に係る取付具の構成を示す分解斜視図である。
図3は、第一実施形態に係る取付具の使用状態を示す断面図である。
図4は、第一実施形態に係る取外し工具の使用状態を示す断面図である。
図5Aは、第二実施形態に係る取付具および取外し工具の構成例を示す斜視図である。
図5Bは、第二実施形態に係る取付具および取外し工具の構成例を示す斜視図である。
図6Aは、第二実施形態に係る取付具の構成を示す分解斜視図である。
図6Bは、第二実施形態に係る取付具の構成を示す分解斜視図である。
図7は、第二実施形態に係る取付具の使用状態を示す断面図である。
図8は、第二実施形態に係る取外し工具の使用状態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の各実施形態に係る取付具は、対象物(取付具による取付の対象となる物)を、強磁性を有する被取付物(対象物が取り付けられる物)の表面に着脱可能に取り付けられるように構成される。なお、この表面を、以下、「被取付面」と記すことがある。被取付面は平面である。また、説明の便宜上、取付具が被取付面に取り付けられた状態で、被取付面に直角な方向を「取付方向」と記し、取付方向の一側であって被取付面に近い側を「近接側」と記し、取付方向の前記一側とは反対側の一側であって被取付面から遠い側を「遠隔側」と記すことがある。各図においては、取付方向の近接側を矢印Nで示し、取付方向の遠隔側を矢印Fで示す。
(【0011】以降は省略されています)

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