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公開番号2024118902
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-02
出願番号2023025475
出願日2023-02-21
発明の名称部品実装システム
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人個人,個人
主分類H05K 13/04 20060101AFI20240826BHJP(他に分類されない電気技術)
要約【課題】実装機における部品搭載基板の生産において処理状態の異常が発生した場合に、処理状態の異常によって生じる部品の損失金額を指標として、当該処理状態の異常を改善するための対処を講じることが可能な部品実装システムを提供する。
【解決手段】管理装置15の算出部1542は、管理記憶部153に蓄積された管理データDMに基づいて、処理状態が正常である場合の確率を示す正常処理率データD8と、処理状態が異常である場合に生じる部品の損失金額に関する損失額データD9と、を算出する。そして、管理装置15の判断部1543は、正常処理率データD8及び損失額データD9に基づいて、処理状態の異常を改善するための対処として、搭載ヘッド251のメンテナンス作業、吸着状態認識部46の認識状況の確認作業、及び、データ作成装置14による実装制御データD5を修正する修正処理、の各対処が必要であるか否かを判断する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
部品を供給する複数のフィーダが配列された部品供給部と、前記複数のフィーダの各々により供給された部品を吸着するとともに当該吸着した部品を基板に搭載する部品吸着搭載動作を行うことで部品搭載基板を得る複数の搭載ヘッドと、前記複数の搭載ヘッドによる部品の吸着状態を認識し、当該認識の結果を示す吸着状態データを出力する吸着状態認識部と、を有する実装機と、
前記実装機の制御に関する実装制御データを作成するデータ作成装置と、
前記実装機及び前記データ作成装置を管理する管理装置と、を備え、
前記管理装置は、
前記吸着状態データと、前記部品搭載基板における部品の搭載状態のデータを示す搭載状態データと、部品の種類を示す部品種データと、を関連付けた管理データを、前記複数の搭載ヘッドの前記部品吸着搭載動作ごとに蓄積して記憶する記憶部と、
前記記憶部に蓄積された前記管理データのデータ群に基づいて、前記吸着状態及び前記搭載状態の少なくとも何れかで示される処理状態が正常である場合の確率を示す正常処理率データと、前記処理状態が異常である場合に生じる部品の損失金額に関する損失額データと、を前記部品種データと関連付けて算出する算出部と、
前記正常処理率データ及び前記損失額データに基づいて、前記処理状態の異常を改善するための対処として、前記搭載ヘッドのメンテナンス作業、前記吸着状態認識部の認識状況の確認作業、及び、前記データ作成装置による前記実装制御データを修正する修正処理、の各対処のうちの少なくとも一つが必要であるか否かを判断する判断部と、を含む、部品実装システム。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
前記管理装置は、前記判断部により前記メンテナンス作業及び前記確認作業の各作業が必要であると判断された場合、当該各作業の実施を指示する作業指示情報を出力する作業指示部を、更に含む、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項3】
前記管理データは、前記複数の搭載ヘッドによる部品の吸着レベルを示す吸着レベルデータを含み、
前記作業指示部は、前記処理状態の異常の改善に対する前記メンテナンス作業及び前記確認作業の有効性について、前記吸着レベルデータに基づいて前記メンテナンス作業の有効性を判定するとともに、前記吸着状態データに基づいて前記確認作業の有効性を判定し、前記メンテナンス作業及び前記確認作業の各作業が有効である場合に前記作業指示情報を出力する、請求項2に記載の部品実装システム。
【請求項4】
前記管理装置は、前記判断部により前記データ作成装置の前記修正処理が必要であると判断された場合、前記データ作成装置による前記修正処理の実行を指示するデータ修正指示情報を出力するデータ修正指示部を、更に含み、
前記データ作成装置は、前記データ修正指示情報に応じて、前記修正処理を実行する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項5】
前記データ作成装置は、前記実装制御データを作成するデータ作成部を有し、
前記データ作成部は、
前記複数の搭載ヘッドの前記部品吸着搭載動作に関する動作データを含む前記実装制御データを作成し、
前記修正処理において、前記動作データを基準値に対して所定の修正率の値に自動で修正する、請求項4に記載の部品実装システム。
【請求項6】
前記データ作成部は、前記修正処理において、前記正常処理率データ及び前記損失額データに応じた前記修正率に基づいて、予め設定された閾値範囲内で前記動作データを修正する、請求項5に記載の部品実装システム。
【請求項7】
前記データ作成装置は、データの入力操作を受け付ける入力操作部を、更に有し、
前記データ作成部は、
前記動作データと、前記部品吸着搭載動作の際の前記複数の搭載ヘッドの位置に関する位置データと、を含む前記実装制御データを作成し、
前記修正処理において、前記入力操作部を介して入力されるデータに応じて前記位置データを修正する、請求項5に記載の部品実装システム。
【請求項8】
前記管理装置は、前記複数のフィーダにより供給される各部品について前記複数の搭載ヘッドによる前記部品吸着搭載動作が同一シーケンスの部品のグループを示す吸着グループを作成するとともに、前記複数のフィーダの前記部品供給部における配列を作成する実装管理部を、更に含み、
前記実装管理部は、
前記データ作成部により修正された前記動作データに基づき前記複数の搭載ヘッドの前記部品吸着搭載動作が制御されたときに前記部品搭載基板の生産効率に関する指標値が所定の許容値を下回る場合、前記吸着グループを変更するグループ変更処理を行い、
前記グループ変更処理の処理後において前記指標値が前記許容値を下回ったままの場合には、前記複数のフィーダの前記部品供給部における配列を変更する配列変更処理を行う、請求項5に記載の部品実装システム。
【請求項9】
前記算出部は、前記実装機における所定の目標数の前記部品搭載基板の生産を想定した場合の部品の損失金額、前記部品搭載基板の単位生産数あたりの部品の損失金額、及び、前記部品搭載基板の単位生産時間あたりの部品の損失金額の何れかを、前記損失額データとして算出する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項10】
前記判断部は、前記実装機における前記部品搭載基板の生産中において、前記メンテナンス作業、前記確認作業、及び、前記データ作成装置による前記修正処理の各対処が必要であるか否かを判断する、請求項1~9のいずれか1項に記載の部品実装システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、実装機を備えた部品実装システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、プリント基板等の基板上に電子部品(以下、単に「部品」という)を搭載して部品搭載基板を得る実装機を備えた部品実装システムが知られている。この種の部品実装システムにおいて実装機は、部品を供給するフィーダと、フィーダにより供給された部品を吸着するとともに当該吸着した部品を基板に搭載する搭載ヘッドと、を備える。
【0003】
実装機では、搭載ヘッドによる部品の吸着状態が異常な状態となり、吸着エラーが発生する場合がある。このような部品の吸着エラーが発生すると、基板に対する部品の的確な搭載が不能になる虞がある。基板に対する部品の的確な搭載が不能になると、実装機によって生産される部品搭載基板の品質に影響を与える。このため、吸着エラーが発生した場合には、当該吸着エラーに対応した部品を廃棄する処置を取る場合がある。この場合、廃棄される部品の金額分が、部品搭載基板の生産における損失金額となる。
【0004】
特許文献1には、吸着エラーの発生によって生じる部品の損失金額に基づいて、実装機における部品搭載基板の生産を管理する技術が開示されている。特許文献1に開示される技術では、吸着エラーの発生数に関する吸着エラー数データと、吸着エラーの発生によって生じる部品の損失金額に関する吸着エラー損失額データとが、表示装置に表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-77644号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される技術では、吸着エラー数データと吸着エラー損失額データとが表示されるに過ぎない。このため、表示装置の表示内容を確認しても、オペレータは、搭載ヘッドによる部品の吸着状態、及び、部品搭載基板における部品の搭載状態の少なくとも何れかで示される処理状態の異常を改善するための対処を講じることが困難である。
【0007】
本発明の目的は、実装機における部品搭載基板の生産において処理状態の異常が発生した場合に、処理状態の異常によって生じる部品の損失金額を指標として、当該処理状態の異常を改善するための対処を講じることが可能な部品実装システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一の局面に係る部品実装システムは、部品を供給する複数のフィーダが配列された部品供給部と、前記複数のフィーダの各々により供給された部品を吸着するとともに当該吸着した部品を基板に搭載する部品吸着搭載動作を行うことで部品搭載基板を得る複数の搭載ヘッドと、前記複数の搭載ヘッドによる部品の吸着状態を認識し、当該認識の結果を示す吸着状態データを出力する吸着状態認識部と、を有する実装機と、前記実装機の制御に関する実装制御データを作成するデータ作成装置と、前記実装機及び前記データ作成装置を管理する管理装置と、を備える。前記管理装置は、前記吸着状態データと、前記部品搭載基板における部品の搭載状態のデータを示す搭載状態データと、部品の種類を示す部品種データと、を関連付けた管理データを、前記複数の搭載ヘッドの前記部品吸着搭載動作ごとに蓄積して記憶する記憶部と、前記記憶部に蓄積された前記管理データのデータ群に基づいて、前記吸着状態及び前記搭載状態の少なくとも何れかで示される処理状態が正常である場合の確率を示す正常処理率データと、前記処理状態が異常である場合に生じる部品の損失金額に関する損失額データと、を前記部品種データと関連付けて算出する算出部と、前記正常処理率データ及び前記損失額データに基づいて、前記処理状態の異常を改善するための対処として、前記搭載ヘッドのメンテナンス作業、前記吸着状態認識部の認識状況の確認作業、及び、前記データ作成装置による前記実装制御データを修正する修正処理、の各対処のうちの少なくとも一つが必要であるか否かを判断する判断部と、を含む。
【0009】
この部品実装システムによれば、実装機、及び、実装機の制御に関する実装制御データを作成するデータ作成装置が、管理装置によって管理される。管理装置では、吸着状態データ、搭載状態データ及び部品種データを含む管理データが、記憶部に、搭載ヘッドの部品吸着搭載動作ごとに蓄積される。この記憶部に蓄積された管理データのデータ群に基づいて、算出部は、搭載ヘッドによる部品の吸着状態及び部品搭載基板における部品の搭載状態の少なくとも何れかで示される処理状態が正常である場合の確率を示す正常処理率データと、処理状態が異常である場合に生じる部品の損失金額に関する損失額データと、を算出する。そして、判断部は、正常処理率データ及び損失額データに基づいて、処理状態の異常を改善するための対処として、搭載ヘッドのメンテナンス作業、吸着状態認識部の認識状況の確認作業、及び、データ作成装置による実装制御データを修正する修正処理、の各対処のうちの少なくとも一つが必要であるか否かを判断する。この判断部の判断結果に基づいて、実装機における部品搭載基板の生産において処理状態の異常が発生した場合に、処理状態の異常によって生じる部品の損失金額を指標として、オペレータは、当該処理状態の異常を改善するための各対処として、搭載ヘッドのメンテナンス作業、吸着状態認識部の認識状況の確認作業、及び、データ作成装置による実装制御データを修正する修正処理の各対処を講じることが可能となる。
【0010】
上記の部品実装システムにおいて、前記管理装置は、前記判断部により前記メンテナンス作業及び前記確認作業の各作業が必要であると判断された場合、当該各作業の実施を指示する作業指示情報を出力する作業指示部を、更に含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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