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公開番号2024116303
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2024094560,2022158669
出願日2024-06-11,2017-12-27
発明の名称点眼剤
出願人参天製薬株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/55 20060101AFI20240820BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】服薬アドヒアランスの向上、例えば、点眼回数の低減をもたらすことに加えて、ソフトコンタクトレンズを装用したままでの点眼を可能とする、アレルギー性結膜炎治療用の点眼剤を提供する。
【解決手段】有効成分として0.1%(w/v)の濃度のエピナスチン又はその塩、およびリン酸又はその塩を含有するアレルギー性結膜炎治療用の点眼剤であって、塩化ベンザルコニウムを含有しないことを特徴とする、点眼剤である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
明細書に記載の発明。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、0.1%(w/v)の濃度のエピナスチン又はその塩およびリン酸又はその塩を含有するアレルギー性結膜炎治療用の点眼剤であって、塩化ベンザルコニウムを含有しないことを特徴とする、点眼剤(以下、「本発明の点眼剤」ともいう)に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
アレルギー性結膜炎は、眼の表面に外部からのアレルゲン(アレルギー反応を引き起こす物質)が付着して、結膜に炎症を起こす症状であり、主に一年中症状がみられる通年性アレルギー性結膜炎と、特定の季節のみ症状があらわれる季節性アレルギー性結膜炎とがある。季節性アレルギー性結膜炎の場合、その主要な原因の一つは花粉に因るものであり、特に春先に飛ぶスギ花粉によるアレルギー性結膜炎は毎年非常に多くの人が発症すると言われている。
【0003】
非特許文献1および非特許文献2によると、スギ花粉によるアレルギー性結膜炎は、飛散した花粉粒子が結膜嚢内に侵入した後、涙液によって花粉外壁が破裂し、溶出したアレルゲンが結膜組織に移行して肥満細胞上の抗体へ結合することにより発症すると考えられる。涙液中では花粉外壁の破裂は起こりやすく、花粉外壁の破裂に影響を及ぼす因子には、pHや温度といった物理化学的な影響に加えて、涙液中の成分(リゾチームやタンパク質、様々な分解酵素など)による影響があることが示唆されている。また種々の抗アレルギー点眼液においても、その種類によっては、従来の薬理作用の他にも花粉外壁の破裂やアレルゲンの溶出に影響を及ぼす可能性があることが示唆されている。
【0004】
非特許文献3によると、点眼液に含まれる添加剤についても、花粉外壁の破裂やアレルゲンの溶出に影響を及ぼす可能性がある。例えば、PBS(リン酸緩衝生理食塩水)は花粉外壁の破裂を促進する可能性が示唆されていることから、アレルギー性結膜炎治療用の点眼剤でのリン酸又はその塩などの添加には一定の懸念があった。
【0005】
非特許文献4には、現在、アレルギー性結膜炎治療剤として日本で上市されている、エピナスチン塩酸塩を有効成分とするアレジオン
(登録商標)
点眼液0.05%について記載されており、その用法・用量は通常1回1滴、1日4回点眼であることが記載されている。
【0006】
服薬アドヒアランスの観点から、点眼剤として1日4回の点眼は、日常生活において数時間点眼できない状況もあり得るため、これより少ない点眼回数が望ましく、点眼回数を1日4回未満、具体的には、1日1回又は2回に低減した点眼剤が特に望ましい。さらに、ソフトコンタクトレンズ(SCL)を装用したまま点眼できる点眼剤であれば、更に望ましい。
【0007】
非特許文献5には、日本においては、エピナスチン塩酸塩と同じくヒスタミンH

拮抗薬として知られるケトチフェンフマル酸塩、レボカバスチン塩酸塩、オロバタジン塩酸塩を含有する点眼液が抗アレルギー点眼薬として認可されているが、いずれも1日4回点眼が必要であることが記載されている。ヒスタミンH

拮抗薬を有効成分とする抗アレルギー点眼薬については、1日1回又は2回点眼で、1日4回点眼と同程度の治療効果が得られるものは知られていない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
アレルギー・免疫 2010,Vol.17,No.2,124-129
アレルギー・免疫 2011,Vol.18,No.2,82-87
アレルギー・免疫 2016,Vol.23,No.2,124-130
アレジオン(登録商標)点眼液0.05%添付文書
アレルギー 2014,Vol.6,No.8,1103-1109
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、服薬アドヒアランスの向上、例えば、点眼回数の低減をもたらすことに加えて、ソフトコンタクトレンズを装用したままでの点眼を可能とする、有効成分としてエピナスチン又はその塩を含有するアレルギー性結膜炎治療用の点眼剤を提供することは興味深い課題である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、服薬アドヒアランスの向上、例えば、点眼回数の低減をもたらす、有効成分としてエピナスチン又はその塩を含有するアレルギー性結膜炎治療用の点眼剤を見出すために鋭意研究を行ったところ、0.1%(w/v)のエピナスチン又はその塩、およびリン酸又はその塩を含有させることにより、点眼回数を減らしてもアレルギー性結膜炎に対し十分な治療効果を発揮すること、リン酸又はその塩を用いても花粉外壁の破裂やアレルゲンの溶出への影響が最小限であること、また、SCLの変形を引き起こさないことを見出し、本発明に至った。具体的に、本発明は以下を提供する。
(1)有効成分として0.1%(w/v)の濃度のエピナスチン又はその塩、およびリン酸又はその塩を含有するアレルギー性結膜炎治療用の点眼剤であって、塩化ベンザルコニウムを含有しないことを特徴とする、点眼剤。
(2)点眼剤中のリン酸又はその塩の濃度が、0.075体積モル濃度以下である、(1)記載の点眼剤。
(3)リン酸又はその塩が、リン酸二水素ナトリウムおよびリン酸水素ナトリウムである、(1)または(2)に記載の点眼剤。
(4)エピナスチン又はその塩が、エピナスチン塩酸塩である、(1)~(3)のいずれかに記載の点眼剤。
(5)さらに等張化剤として塩化ナトリウムを含有する、(1)~(4)のいずれかに記載の点眼剤。
(6)ソフトコンタクトレンズ装用眼に点眼されるように用いられることを特徴とする、(1)~(5)のいずれかに記載の点眼剤。
(7)1日1回又は2回点眼されるように用いられることを特徴とする、(1)~(6)のいずれかに記載の点眼剤。
(8)1眼あたり1滴又は2滴を1回として1日2回点眼されるように用いられることを特徴とする、(1)~(7)のいずれかに記載の点眼剤。
(9)1眼あたり1滴を1回として1日2回点眼されるように用いられることを特徴とする、(1)~(7)のいずれかに記載の点眼剤。
(10)有効成分として0.1%(w/v)の濃度のエピナスチン塩酸塩、緩衝剤としてリン酸二水素ナトリウムおよびリン酸水素ナトリウム、等張化剤として塩化ナトリウムを含有するアレルギー性結膜炎治療用の点眼剤であって、点眼剤中のリン酸又はその塩の濃度が0.075体積モル濃度以下であり、塩化ベンザルコニウムを含有せず、1眼あたり1滴を1回として1日2回点眼されるように用いられることを特徴とする、点眼剤。
(【0011】以降は省略されています)

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