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公開番号2024116085
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-27
出願番号2024015556
出願日2024-02-05
発明の名称有機電子素子用材料、有機電子素子、及び化合物
出願人東ソー株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C07D 277/34 20060101AFI20240820BHJP(有機化学)
要約【課題】正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子用材料などの提供。
【解決手段】下記式(1)で示される化合物を含む、有機電子素子用材料。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2024116085000054.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">38</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">80</com:WidthMeasure> </com:Image>
(式(1)中、X1およびX2は、各々独立に、N-R3、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し;Y1およびY2は、各々独立に、N-R4、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し;Z1およびZ2は、各々独立に、C-R5、または窒素原子を表す。)
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で示される化合物を含む、有機電子素子用材料。
JPEG
2024116085000052.jpg
38
80
(式(1)中、


およびX

は、各々独立に、N-R

、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し;


およびY

は、各々独立に、N-R

、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し;


およびZ

は、各々独立に、C-R

、または窒素原子を表す;


、R

、R

、R

およびR

は、各々独立に、
水素原子;
シアノ基;
ニトロ基;
アミノ基;
ヒドロキシル基;
チオ―ル基;
ホルミル基;
カルボキシル基;
メチルカルボニル基;
トリフルオロメチルカルボニル基;
フェニルカルボニル基;
パーフルオロフェニルカルボニル基;
クロロ基;
ブロモ基;
フルオロ基;
トリフルオロメチル基;
トリフルオロメトキシ基;
炭素数2~8のパーフルオロアルキル基;
炭素数2~8のパーフルオロアルコキシ基;
炭素数2~8のアルコキシカルボニル基;
置換されていてもよい炭素数1~18のアルキル基;
置換されていてもよい炭素6~24の芳香族炭化水素基;または
置換されていてもよい炭素数3~17の複素芳香族基を表す;
前記アルキル基、前記芳香族炭化水素基、または前記複素芳香族基に置換されていてもよい置換基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、エチルヘキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシル基、チオ―ル基、クロロ基、ブロモ基、フルオロ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジル基、フリル基、チエニル基、ホルミル基、エステル基、アセチル基、およびアミド基の群から選択される基、またはこれらの基を2つ以上組み合わせた基である。)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記X

および前記X

が、各々独立に、酸素原子、または硫黄原子である、請求項1に記載の有機電子素子用材料。
【請求項3】
前記X

および前記X

が、酸素原子である、請求項2に記載の有機電子素子用材料。
【請求項4】
前記Y

および前記Y

が、各々独立に、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子である、請求項2または3に記載の有機電子素子用材料。
【請求項5】
前記Y

および前記Y

が、各々独立に、酸素原子、または硫黄原子である、請求項4に記載の有機電子素子用材料。
【請求項6】
前記Y

および前記Y

が、硫黄原子である、請求項5に記載の有機電子素子用材料。
【請求項7】
前記Z

および前記Z

が、窒素原子である、請求項6に記載の有機電子素子用材料。
【請求項8】
前記R

および前記R

が、各々独立に、
シアノ基;
フルオロ基;
トリフルオロメチル基;
トリフルオロメトキシ基;
炭素数2~8のパーフルオロアルキル基;
炭素数2~8のパーフルオロアルコキシ基;
炭素数2~8のアルコキシカルボニル基;
置換されていてもよい炭素数1~18のアルキル基;
置換されていてもよい炭素6~24のアリール基;または
置換されていてもよい炭素数3~17の複素芳香族基である;請求項7に記載の有機電子素子用材料。
【請求項9】
前記R

および前記R

が、各々独立に、
シアノ基;
フルオロ基;
トリフルオロメチル基;または
エチル基、ブチル基、ヘキシル基、エチルヘキシル基、シアノ基、フルオロ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジル基、およびアミド基の群から選択される基、またはこれらの基を2つ以上組み合わせた基で置換されていてもよい、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、チエニル基、ピリジル基、またはピリミジル基;である請求項8に記載の有機電子素子用材料。
【請求項10】
光電変換素子用正孔輸送促進材である、請求項1~9のいずれかに記載の有機電子素子用材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ビチアゾリリデンジオン骨格またはそれに類する特定の骨格構造を有するヘテロ環状化合物、該化合物を含む有機電子素子用材料、及び該有機電子素子用材料を用いた有機電子素子に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
現在、有機物を用いた新しい高機能デバイスの創製が積極的に試みられており、特に光電変換素子、有機EL素子等の有機電子素子に関する研究開発が活発に行われ、デバイスの高性能化を目指した材料・デバイス設計が進められている。例えば、動画撮影用途に用いられる光電変換素子においては、受光層で生成したキャリア(電子および正孔)を電極に運ぶ速度が遅いと残像の原因になるという問題があった。有機EL素子においては、電極から発光層へキャリアを輸送する速度が遅いと、駆動電圧を上昇させるという問題があった。したがって、デバイスの高性能化のためには、素子内でのキャリアの高効率な移動が必要とされている。
【0003】
ところで、アミノ基で置換されたビチアゾリリデンジオン骨格を有する化合物が、知られている(非特許文献1及び2参照)。また、フェニル基で置換されたビチアゾリリデンジオン骨格を有する化合物が、知られている(非特許文献3参照)。しかし、これら化合物を有機電子素子へ用いることについては記載されていない。
他方で、有機電子素子の分野においては一層の性能向上が求められており、そのためにさらなる改良を必要としている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
H.-Z.Yang, H.-Z.Liu, Y.Wu, Gaodeng Xuexiao Huaxue Xuebao, 1995, 16, 1405-1409.
M.K.Srivastava, R.K.Khare, H.Singh, Bull. Pol. Acad. Sci. Biol. Sci., 1996, 43, 113-120.
Okawara,Tadashi; Kashihara,Hiroshi; Furukawa,Mitsuru, Chemical&Pharmaceutical Bulletin, 1985, 33, 3479-3483.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子用材料、該有機電子素子用材料を用いた有機電子素子、及び、該有機電子素子用材料に好適に用いることができる特定の骨格構造を有する化合物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、ビチアゾリリデンジオン骨格またはそれに類する特定の骨格構造を有するヘテロ環状化合物が、光電変換素子や有機EL素子の有機電子素子において正孔輸送能力を向上させ得ること、特に受光層を有する光電変換素子である有機電子素子において正孔輸送能力を向上させ得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は以下の態様を包含するものである。
[1] 下記式(1)で示される化合物を含む、有機電子素子用材料。
JPEG
2024116085000002.jpg
38
80
(式(1)中、


およびX

は、各々独立に、N-R

、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し;


およびY

は、各々独立に、N-R

、酸素原子、硫黄原子、またはセレン原子を表し;


およびZ

は、各々独立に、C-R

、または窒素原子を表す;


、R

、R

、R

およびR

は、各々独立に、
水素原子;
シアノ基;
ニトロ基;
アミノ基;
ヒドロキシル基;
チオ―ル基;
ホルミル基;
カルボキシル基;
メチルカルボニル基;
トリフルオロメチルカルボニル基;
フェニルカルボニル基;
パーフルオロフェニルカルボニル基;
クロロ基;
ブロモ基;
フルオロ基;
トリフルオロメチル基;
トリフルオロメトキシ基;
炭素数2~8のパーフルオロアルキル基;
炭素数2~8のパーフルオロアルコキシ基;
炭素数2~8のアルコキシカルボニル基;
置換されていてもよい炭素数1~18のアルキル基;
置換されていてもよい炭素6~24の芳香族炭化水素基;または
置換されていてもよい炭素数3~17の複素芳香族基を表す;
前記アルキル基、前記芳香族炭化水素基、または前記複素芳香族基に置換されていてもよい置換基とは、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、エチルヘキシル基、シアノ基、ニトロ基、アミノ基、ヒドロキシル基、チオ―ル基、クロロ基、ブロモ基、フルオロ基、トリフルオロメチル基、フェニル基、ナフチル基、ピリジル基、ピリミジル基、トリアジル基、フリル基、チエニル基、ホルミル基、エステル基、アセチル基、およびアミド基の群から選択される基、またはこれらの基を2つ以上組み合わせた基である。)
[2] 前記X

および前記X

が、各々独立に、酸素原子、または硫黄原子である、[1]に記載の有機電子素子用材料。
[3] 前記X

および前記X
【発明の効果】
【0008】
本発明により、正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子用材料、該有機電子素子用材料を用いた有機電子素子、及び、該有機電子素子用材料に好適に用いることができる特定の骨格構造を有する化合物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明に係る光電変換素子の積層構成の一例を示す概略断面図である。
本発明に係る有機EL素子の積層構成の一例を示す概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(有機電子素子)
本発明の一実施形態は、光電変換素子や有機電界発光素子(有機EL素子)からなる有機電子素子を対象とし、該有機電子素子にビチアゾリリデンジオン骨格またはそれに類する特定の骨格構造を有するヘテロ環状化合物を含有させることにより、正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子を提供するものである。
また、本発明の一実施形態は、特に、受光層を有する光電変換素子である有機電子素子を対象とし、該有機電子素子にビチアゾリリデンジオン骨格またはそれに類する特定の骨格構造を有するヘテロ環状化合物を含有させることにより、正孔の輸送能力を向上させることができる有機電子素子(光電変換素子)を提供するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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