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公開番号2024113929
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019212
出願日2023-02-10
発明の名称凍結保存用ボックス
出願人大陽日酸株式会社,エイブル株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類B65D 81/18 20060101AFI20240816BHJP(運搬;包装;貯蔵;薄板状または線条材料の取扱い)
要約【課題】収納される複数の試料を予備凍結させる際に、冷却中に試料毎に生じる温度差を低減し、試料の品質維持及び品質均一化を図ることが可能な凍結保存用ボックスを提供する。
【解決手段】上部が開口した有底筒状の箱体からなり、その内側に収納される試料ごとに区画された複数の保存空間kを有するボックス本体2と、保存空間kの周囲全体を覆う防壁部材4と、を備え、ボックス本体2の底板2Aの少なくとも一部が、網目状の底板と、多孔状の底板と、複数の開口部2aが設けられた底板とのいずれかで形成されている、凍結保存用ボックス1を選択する。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
凍結保存対象である試料を収納する凍結保存用ボックスであって、
上部が開口した有底筒状の箱体からなり、その内側に収納される試料ごとに区画された複数の保存空間を有するボックス本体と、
前記保存空間の周囲全体を覆う防壁部材と、を備え、
前記ボックス本体の底板の少なくとも一部が、網目状の底板と、多孔状の底板と、複数の開口部が設けられた底板とのいずれかで形成されている、凍結保存用ボックス。
続きを表示(約 570 文字)【請求項2】
複数の前記保存空間が前記底板上に配置される、請求項1に記載の凍結保存用ボックス。
【請求項3】
前記ボックス本体の内側の空間を複数の前記保存空間に区画する、複数の仕切り部材をさらに備え、
前記仕切り部材の少なくとも一部が、網目状の板状部材と、多孔状の板状部材と、複数の開口部が設けられた板状部材とのいずれかで形成されている、請求項1に記載の凍結保存用ボックス。
【請求項4】
前記ボックス本体の上部の開口を閉塞する蓋部材をさらに備え、
前記蓋部材の天板の少なくとも一部が、網目状の天板と、多孔状の天板と、複数の開口部が設けられた天板とのいずれかで形成されている、請求項1に記載の凍結保存用ボックス。
【請求項5】
前記防壁部材が、前記ボックス本体の内側に位置し、前記保存空間の周囲全体を覆う筒状である、請求項1記載の凍結保存用ボックス。
【請求項6】
前記防壁部材が前記保存空間への冷熱の流入を防ぐことができる部材で形成されている請求項1記載の凍結保存用ボックス。
【請求項7】
前記保存空間への冷熱の流入を防ぐことができる部材は、前記ボックス本体の側壁よりも熱伝導率が低い材料である請求項6記載の凍結保存用ボックス。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、凍結保存用ボックス、及び予備凍結装置に関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、新薬の開発や医療の基礎研究では、血液、実験動物の精子、受精卵、細胞などの生物学的試料(以下、単に「試料」という。)が用いられている。試料は、常温では生物学的作用により劣化する。このため、凍結保存装置などにより試料を凍結保存するのが一般的である。凍結保存装置としては、液体窒素を用いた凍結保存装置が、長期間安定して保存できるため、広く用いられている。
【0003】
上述した試料を例えば-150℃以下の低温下で凍結保存する場合、常温の試料を-150℃まで急冷させると、細胞の生存率が低下することが知られている。このため、試料を凍結保存する前に、例えばプログラムフリーザや機械式冷凍機などの予備凍結装置を用いて、常温から所定の温度(例えば-80℃)まで冷却速度を制御しながら、試料を予備凍結させることが行われている。
【0004】
また、試料を予備凍結させる際は、先ず、試料を培地と共にバイアル等の凍結保存用容器に充填した後、その内側が升目状に区画された凍結保存用ボックスの保存空間に凍結保存用容器を収納する。
【0005】
さらに、凍結保存用ボックスは、凍結保存用ラックに収納される(例えば、下記特許文献1を参照。)。凍結保存用ラックは、ラック部が上下方向に複数段に亘って設けられたラック本体を備え、ラック部毎に凍結保存用ボックスを収納する。
【0006】
そして、試料を予備凍結させる際は、複数の凍結保存用ラックが収容可能なプログラムフリーザ等の予備凍結装置を用いて、凍結保存用ラックのラック部毎に収納された凍結保存用ボックスを冷却する。
【0007】
プログラムフリーザは、温度調節計により設定された温度制御プログラムに従い、液体窒素等からなる冷媒の噴出量又は冷凍機の出力等を調節することによって、凍結保存用ラックを収容する収容空間の温度を適切に冷却制御するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018-061460号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、上述した予備凍結装置では、試料の冷却速度により細胞内外での氷晶形成状態が変化するため、冷却中に試料毎に生じる温度差を低減し、試料の品質維持及び品質均一化を図ることが重要である。
【0010】
特に、近年では細胞製品等の実用化に伴って、一度に処理する試料の数が増大してきている。このため、ロット間やロット内において、凍結保存用ラック毎の冷却温度の均一化だけでなく、凍結保存用ボックス毎の冷却温度の均一化、更には凍結保存用容器毎の冷却温度の均一化が求められている。
(【0011】以降は省略されています)

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