TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024159249
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023075112
出願日
2023-04-28
発明の名称
窒素製造方法及び装置
出願人
大陽日酸株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
F25J
3/04 20060101AFI20241031BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】窒素ガスと同時に酸素とアルゴンを生成することができ、酸素やアルゴンの製造設備を停止しても、窒素ガスを停止前同様に生成可能な窒素製造装置を提供する。
【解決手段】窒素製造装置1は、原料空気を高圧窒素ガス/高圧液化空気に分離する第1精留塔6と、分離した原料から高圧液化窒素・中圧空気を生成する第1凝縮器7と、中圧空気を中圧窒素ガス/中圧液化空気に分離する第2精留塔8と、分離した原料から中圧液化窒素・低圧空気を生成する第2凝縮器9と、中圧液化空気を低圧空気/液化酸素/アルゴン富化酸素ガスに分離する酸素塔11と、液化酸素から酸素ガスを生成する酸素蒸発器12と、アルゴン富化酸素ガスをアルゴンガス/アルゴン富化液化酸素に分離するアルゴン塔14と、アルゴンガスから液化アルゴンを生成するアルゴン凝縮器15と、窒素ガス・酸素・アルゴンを製品として導出するラインL6,L20,L21,L29と、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
酸素、窒素、及びアルゴンを含む空気を、圧縮、予冷、及び精製することで得られる原料空気を冷却して得られた低温原料空気を低温蒸留して、高圧窒素ガスと高圧液化空気とに分離する第1分離工程と、
前記高圧窒素ガスと前記高圧液化空気を減圧して得られた中圧液化空気とを間接熱交換させて、前記高圧窒素ガスを液化させて高圧液化窒素を生成すると共に、前記中圧液化空気を気化させて中圧空気を生成する第1凝縮工程と、
前記中圧空気を低温蒸留して、中圧窒素ガスと中圧液化空気とに分離する第2分離工程と、
前記中圧窒素ガスと前記中圧液化空気を減圧して得られた低圧液化空気とを間接熱交換させて、前記中圧窒素ガスを液化させて中圧液化窒素を生成すると共に、前記低圧液化空気を気化させて低圧空気を生成する第2凝縮工程と、
前記第2分離工程で生成された中圧液化空気の一部を低温蒸留して、低圧空気と液化酸素とアルゴン富化酸素ガスとに分離する酸素分離工程と、
前記液化酸素を気化させて、酸素ガスを生成する酸素蒸発工程と、
前記酸素分離工程で生成されたアルゴン富化酸素ガスを低温蒸留して、アルゴンガスとアルゴン富化液化酸素とに分離するアルゴン分離工程と、
前記アルゴンガスを液化させて、液化アルゴンを生成するアルゴン凝縮工程と、
前記高圧窒素ガスの一部を製品として導出する製品窒素導出工程と、
少なくとも前記酸素ガスの一部又は前記液化酸素の一部のいずれかを製品として導出する製品酸素導出工程と、
少なくとも前記アルゴンガスの一部又は前記液化アルゴンの一部のいずれかを製品として導出する製品アルゴン導出工程と、を含むことを特徴とする窒素製造方法。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記酸素蒸発工程において、前記高圧窒素ガスの一部と前記液化酸素との間接熱交換により、前記高圧窒素ガスを液化させて高圧液化窒素を生成すると共に、前記液化酸素を気化させて酸素ガスを生成し、
前記高圧液化窒素を昇圧後に第1分離工程の原料の一部とする昇圧液化窒素供給工程を含むこと特徴とする請求項1記載の窒素製造方法。
【請求項3】
前記酸素蒸発工程において、前記中圧窒素ガスの一部と前記液化酸素との間接熱交換により、前記中圧窒素ガスを液化させて中圧液化窒素を生成すると共に、前記液化酸素を気化させて酸素ガスを生成し、
前記中圧液化窒素を昇圧後に少なくとも第1分離工程又は第2分離工程のいずれかの原料とする昇圧液化窒素供給工程を含むこと特徴とする請求項1記載の窒素製造方法。
【請求項4】
前記アルゴン凝縮工程において、前記アルゴンガスと前記第2分離工程で生成された中圧液化空気の一部を減圧して得られた低圧液化空気との間接熱交換により、前記アルゴンガスを液化させて液化アルゴンを生成すると共に、前記低圧液化空気を気化させて低圧空気を生成することを特徴とする請求項1記載の窒素製造方法。
【請求項5】
前記第2分離工程において、精留塔内を下降する途中の中圧液化空気の一部を抜き出し、前記酸素分離工程の原料とする中圧液化空気サイドカット工程を含むことを特徴とする請求項1記載の窒素製造方法。
【請求項6】
前記第1分離工程において、精留塔内を下降する途中の高圧液化空気の一部を抜き出し、前記第2分離工程の原料とする高圧液化空気サイドカット工程を含むことを特徴とする請求項5記載の窒素製造方法。
【請求項7】
前記製品酸素導出工程は、少なくとも酸素塔の底部から前記酸素ガスの一部又は前記液化酸素の一部のいずれかを抜き出すと同時に、少なくとも酸素塔内を下降する途中の液化酸素又は酸素塔内を上昇する途中の酸素ガスのいずれかを抜き出すことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の窒素製造方法。
【請求項8】
酸素、窒素、及びアルゴンを含む空気を、圧縮、予冷、及び精製することで得られる原料空気を冷却して得られた低温原料空気を低温蒸留して、高圧窒素ガスと高圧液化空気とに分離する第1精留塔と、
前記高圧窒素ガスと前記高圧液化空気を減圧して得られた中圧液化空気とを間接熱交換させて、前記高圧窒素ガスを液化させて高圧液化窒素を生成すると共に、前記中圧液化空気を気化させて中圧空気を生成する第1凝縮器と、
前記中圧空気を低温蒸留して、中圧窒素ガスと中圧液化空気とに分離する第2精留塔と、
前記中圧窒素ガスと、前記中圧液化空気を減圧して得られた低圧液化空気とを間接熱交換させて、前記中圧窒素ガスを液化させて中圧液化窒素を生成すると共に、前記低圧液化空気を気化させて低圧空気を生成する第2凝縮器と、
前記第2精留塔で生成された中圧液化空気の一部を低温蒸留して、低圧空気と液化酸素とアルゴン富化酸素ガスとに分離する酸素塔と、
前記液化酸素を気化させて、酸素ガスを生成する酸素蒸発器と、
前記酸素塔で生成されたアルゴン富化酸素ガスを低温蒸留して、アルゴンガスとアルゴン富化液化酸素とに分離するアルゴン塔と、
前記アルゴンガスを液化させて、液化アルゴンを生成するアルゴン凝縮器と、
前記高圧窒素ガスの一部を製品として導出する製品窒素導出ラインと、
少なくとも前記酸素ガスの一部又は前記液化酸素の一部のいずれかを製品として導出する製品酸素導出ラインと、
少なくとも前記アルゴンガスの一部又は前記液化アルゴンの一部のいずれかを製品として導出する製品アルゴン導出ラインと、を含むことを特徴とする窒素製造装置。
【請求項9】
前記酸素蒸発器において、前記高圧窒素ガスの一部と前記液化酸素との間接熱交換により、前記高圧窒素ガスを液化させて高圧液化窒素を生成すると共に、前記液化酸素を気化させて酸素ガスを生成し、
前記高圧液化窒素を昇圧後に第1精留塔に供給する昇圧液化窒素供給ラインを含むこと特徴とする請求項8記載の窒素製造装置。
【請求項10】
前記酸素蒸発器において、前記中圧窒素ガスの一部と前記液化酸素との間接熱交換により、前記中圧窒素ガスを液化させて中圧液化窒素を生成すると共に、前記液化酸素を気化させて酸素ガスを生成し、
前記中圧液化窒素を昇圧後に少なくとも第1精留塔又は第2精留塔のいずれかに供給する昇圧液化窒素供給ラインを含むこと特徴とする請求項8記載の窒素製造装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、窒素製造方法及び窒素製造装置に関し、特に酸素及びアルゴンを併産可能な窒素製造方法及び窒素製造装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、半導体工場の現場では、窒素ガスを製造するための装置を用いて、原料空気から、多量かつ比較的高圧力(例えば9barA以上)の窒素ガスに加え、窒素以外の製品を生成したいという要求がある。要求される窒素以外の製品としては、例えば、高純度酸素及びアルゴンがある。このような要求に答えるべく、窒素ガスに加え、空気から窒素以外の製品を生成可能な装置が開示されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
【0003】
特許文献1で開示されている空気分離装置によれば、原料空気を第1精留塔で第1窒素富化流体と第1酸素富化流体に分離し、第1酸素富化流体を第2精留塔で第2窒素富化流体と第2酸素富化流体に分離し、第1精留塔又は第2精留塔の中間部から酸素含有液を抜き出して第3精留塔の上部へ導入して分離することにより、製品窒素に加えて高純度酸素を生成することができる。
【0004】
また、特許文献2で開示されている空気分離装置によれば、第1~第4精留塔を用いて、9-12barAの窒素ガスに加えて、アルゴンを生成することができる。第1精留塔により9-12barAの窒素ガスを生成し、第1精留塔の凝縮器で気化した流体を複式精留システム(第2~第4精留塔)に供給して高純度酸素とアルゴンを生成することが可能である。更に複式精留システムに組み込まれた第2精留塔で生成される液化窒素をポンプで昇圧して第1精留塔に戻すことで、第1精留塔で生成される窒素ガスの量を増やす(窒素回収率を改善する)ことが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第6460373号明細書
国際公開第2020/169257号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1で開示されている空気分離装置は、比較的圧力の高い(例えば7barA以上の)窒素ガスに加えて高純度酸素を生成することが可能であるが、アルゴンを生成することはできない。
【0007】
また、特許文献2で開示されている空気分離装置は、比較的圧力の高い(例えば9barA以上の)窒素ガスを生成しつつ、同時に高純度酸素とアルゴンを生成することが可能であるが、高純度酸素とアルゴンとを生成する複式精留システムは各精留塔の高さが高いため、これらを収納するコールドボックスの高さが高くなり装置コストの大幅な上昇を招いてしまう。さらに、高純度酸素やアルゴンが一時的に不要で窒素ガスのみが必要な場合には、複式精留システムを停止させておくのが好ましいが、停止させると第2精留塔からの液化窒素の供給が無くなり、第1精留塔で生成される窒素ガス量が大幅に低下する、という問題がある。即ち、第1精留塔で窒素ガスを効率的に生成し続けるためには、高純度酸素やアルゴンが不要であっても後段の複式精留システムを停止することができない、という問題がある。
【0008】
また、特許文献2で開示されている空気分離装置は、複式精留システムにトラブルがあった場合、第1精留塔のみで運転を継続して窒素ガスのみを生成することは可能であるが、上記の理由で大幅に窒素ガス回収率が低下する、といった問題もある。
【0009】
そこで、本発明は、シンプルな機器構成で比較的圧力の高い(例えば8barA以上の)窒素ガスを生成しつつ、同時に高純度酸素とアルゴンを生成することができ、且つ、高純度酸素やアルゴンが不要となる場合や機器トラブルによりこれらの製造に係る設備(酸素塔やアルゴン塔)を停止した状態でも、窒素回収率の低下や消費動力の増加を伴うことなく窒素ガスを生成することが可能な窒素製造方法及び装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の窒素製造方法は、酸素、窒素、及びアルゴンを含む空気を、圧縮、予冷、及び精製することで得られる原料空気を冷却して得られた低温原料空気を低温蒸留して、高圧窒素ガスと高圧液化空気とに分離する第1分離工程と、前記高圧窒素ガスと前記高圧液化空気を減圧して得られた中圧液化空気とを間接熱交換させて、前記高圧窒素ガスを液化させて高圧液化窒素を生成すると共に、前記中圧液化空気を気化させて中圧空気を生成する第1凝縮工程と、前記中圧空気を低温蒸留して、中圧窒素ガスと中圧液化空気とに分離する第2分離工程と、前記中圧窒素ガスと、前記中圧液化空気を減圧して得られた低圧液化空気とを間接熱交換させて、前記中圧窒素ガスを液化させて中圧液化窒素を生成すると共に、前記低圧液化空気を気化させて低圧空気を生成する第2凝縮工程と、前記第2分離工程で生成された中圧液化空気の一部を低温蒸留して、低圧空気と液化酸素とアルゴン富化酸素ガスとに分離する酸素分離工程と、前記液化酸素を気化させて、酸素ガスを生成する酸素蒸発工程と、前記酸素分離工程で生成されたアルゴン富化酸素ガスを低温蒸留して、アルゴンガスとアルゴン富化液化酸素とに分離するアルゴン分離工程と、前記アルゴンガスを液化させて、液化アルゴンを生成するアルゴン凝縮工程と、前記高圧窒素ガスの一部を製品として導出する製品窒素導出工程と、少なくとも前記酸素ガスの一部又は前記液化酸素の一部のいずれかを製品として導出する製品酸素導出工程と、少なくとも前記アルゴンガスの一部又は前記液化アルゴンの一部のいずれかを製品として導出する製品アルゴン導出工程と、を含むことを特徴としている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
大陽日酸株式会社
カバー
22日前
大陽日酸株式会社
ボンベ保管管理庫
21日前
大陽日酸株式会社
窒素製造方法及び装置
20日前
大陽日酸株式会社
前駆体用バブリング容器
20日前
大陽日酸株式会社
粉末床溶融結合造形用粉末、その製造方法及び造形物
1か月前
大陽日酸株式会社
低温液化ガス爆発試験用耐圧容器、及び低温液化ガス爆発試験装置
6日前
国立大学法人北海道大学
重水素化された芳香環又は複素環を有する化合物の製造方法
1か月前
個人
排熱利用システム
29日前
個人
冷却ユニット
5か月前
シャープ株式会社
冷却装置
5か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
3か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
7か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
6か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
エスペック株式会社
冷凍装置
6か月前
ワコン株式会社
真空保冷容器
6か月前
大和冷機工業株式会社
冷蔵庫
3か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
4か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
4か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
2か月前
アクア株式会社
冷蔵庫
1か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
5か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
8か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
7か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
7か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
1か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
7か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
7か月前
シャープ株式会社
冷却庫
1か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
5か月前
シャープ株式会社
冷蔵庫
5か月前
シャープ株式会社
冷却庫
1か月前
ホシザキ株式会社
製氷機
3か月前
続きを見る
他の特許を見る