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公開番号2024106127
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-07
出願番号2023010254
出願日2023-01-26
発明の名称通気性電鋳殻の製造方法
出願人KTX株式会社
代理人個人
主分類B29C 33/10 20060101AFI20240731BHJP(プラスチックの加工;可塑状態の物質の加工一般)
要約【課題】通気性電鋳殻の製造過程において起点孔又は通気孔真直部をドリル加工する場合に、ドリルを加工面に面直から多少傾けて当てても作業を続行できるようにして、作業効率を高める。
【解決手段】母型1の導電性表面に、刃径が0.08~0.30mm、刃長が刃径の5~10倍、シャンク径が1mm以上であるルーマドリル4を使用して複数の起点孔3をドリル加工するステップと、前記母型1の導電性表面に電鋳を行うことにより電鋳殻を形成すると同時に、該電鋳の初期に前記起点孔3の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに該非電着部を成長させることにより通気孔を形成するステップとを含む通気性電鋳殻の製造方法である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
母型(1)の導電性表面に、刃径が0.08~0.30mm、刃長が刃径の5~10倍、シャンク径が1mm以上であるルーマドリル(4)を使用して複数の起点孔(3)をドリル加工するステップと、
前記母型(1)の導電性表面に電鋳を行うことにより電鋳殻(6)を形成すると同時に、該電鋳の初期に前記起点孔(3)の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに該非電着部を成長させることにより通気孔(7)を形成するステップと
を含む通気性電鋳殻の製造方法。
続きを表示(約 380 文字)【請求項2】
母型(1)の導電性表面に電鋳を行うことにより孔の無い電鋳殻表面層(11)を形成するステップと、
前記母型(1)の電鋳殻表面層(11)に、刃径が0.08~0.30mm、刃長が刃径の5~10倍、シャンク径が1mm以上であるルーマドリル(4)を使用して複数の通気孔真直部(13)をドリル加工するステップと、
前記母型(1)の電鋳殻表面層(11)に電鋳を行うことにより電鋳殻裏面層(12)を形成すると同時に、該電鋳の初期に前記通気孔真直部(13)の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに該非電着部を成長させることにより通気孔拡径部(14)を形成するステップと
を含む通気性電鋳殻の製造方法。
【請求項3】
前記ルーマドリル(4)が高速度工具鋼製である請求項1又は2記載の通気性電鋳殻の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、通気性の成形用金型に使用できる通気性電鋳殻の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
本願出願人は、特許文献1において、母型の導電性表面に直径30~1000μmの起点孔をドリル加工、針による突刺し加工等により形成するステップと、この母型の導電性表面に電鋳を行うことにより電鋳殻を形成すると同時に、該電鋳の初期に起点孔の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに非電着部を成長させることにより通気孔を形成する電鋳ステップとを含む、通気性電鋳殻の製造方法を開示した。
【0003】
同製造方法によれば、通気抵抗が小さく目詰りもしにくい通気孔を、電鋳と同時に容易かつ安価に形成することができるとともに、電鋳殻の孔要求箇所に要求数及び要求径の通気孔を、それらの要求通りに形成することができるようになった。この通気性電鋳殻を用いて製作された本願出願人の成形用金型(商標「ポーラス電鋳」)は、国内外で広く採用されている。
【0004】
また、本願出願人は、特許文献2において、母型の導電性表面に電鋳を行うことにより孔の無い電鋳殻表面層を形成する第一電鋳ステップと、電鋳殻表面層に内径が孔長方向で略一定である微小真直孔(通気孔真直部)をレーザー加工、ドリル加工等により形成するステップと、電鋳殻表面層の裏面に電鋳を行うことにより電鋳殻裏面層を形成すると同時に、該電鋳の初期に通気孔真直部の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに該非電着部を成長させることにより通気孔拡径部を形成する第二電鋳ステップとを含む、通気性電鋳殻の製造方法を開示した。
【0005】
同製造方法によれば、特許文献1と同様の効果に加え、通気孔が真直部と拡径部とからなり、多孔質電鋳殻の表面が型磨きや長時間使用によって摩耗しても、通気孔のうちの真直部の範囲内での摩耗なので、通気孔の開口径が大きくならないよう維持できるようになった。この通気性電鋳殻を用いて製作された本願出願人の成形用金型(商標「スーパーポーラス電鋳」)も、国内外で広く採用されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平5-156486号公報
特開平9-249987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1で起点孔をドリル加工する場合や、特許文献2で通気孔真直部をドリル加工する場合には、刃径とシャンク径とが等しい又はほぼ等しい一般的なドリルを用いて行っているが、ドリルを加工面に面直に当てないと折れて作業が中断し、ドリルを加工面に面直に当てるには母型がなす三次元形状に応じてドリル姿勢を注意深く調整しながらドリル加工しければならないため、いずれにしても作業効率が悪いという問題があった。
【0008】
そこで、本発明の目的は、通気性電鋳殻の製造過程において起点孔又は通気孔真直部をドリル加工する場合に、ドリルを加工面に面直から多少傾けて当てても作業を続行できるようにして、作業効率を高めることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]母型の導電性表面に、刃径が0.08~0.30mm、刃長が刃径の5~10倍、シャンク径が1mm以上であるルーマドリルを使用して複数の起点孔(通気孔の起点となる微小孔)をドリル加工(ドリルによる孔あけ加工)するステップと、
前記母型の導電性表面に電鋳を行うことにより電鋳殻を形成すると同時に、該電鋳の初期に前記起点孔の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに該非電着部を成長させることにより通気孔を形成するステップと
を含む通気性電鋳殻の製造方法。
【0010】
[2]母型の導電性表面に電鋳を行うことにより孔の無い電鋳殻表面層を形成するステップと、
前記母型の電鋳殻表面層に、刃径が0.08~0.30mm、刃長が刃径の5~10倍、シャンク径が1mm以上であるルーマドリルを使用して複数の通気孔真直部をドリル加工するステップと、
前記母型の電鋳殻表面層に電鋳を行うことにより電鋳殻裏面層を形成すると同時に、該電鋳の初期に前記通気孔真直部の開口に非電着部を発生させ、該電鋳の進行とともに該非電着部を成長させることにより通気孔拡径部を形成するステップと
を含む通気性電鋳殻の製造方法。
(【0011】以降は省略されています)

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