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公開番号2024105165
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-06
出願番号2023069075
出願日2023-04-20
発明の名称グリース阻集器
出願人ホーコス株式会社
代理人
主分類E03F 5/16 20060101AFI20240730BHJP(上水;下水)
要約【課題】施工性・リニューアル性に優れた利点を生かしつつ、さらに大きな許容流入流量を有し、さらに清掃性に優れた浅型グリース阻集器を提供する。
【解決手段】バスケットは、上下流側側面部、左右側側面部および底面部とを有する収容箱内に収容されて、この収容箱内のスペースを排水流入室とし、収容箱の上流側側面部の一面または左右側側面部の二面の少なくともいずれか一面または二面の底部には、排水が流通するための流通口が設けられ、さらにこの収容箱は、排水流入室と分離室とを区画する第一隔壁であり、分離室には底壁から鉛直方向に延在させかつ標準水位の半分以下の高さを有する堰板を、少なくとも貯留槽本体の左右側側壁と収容箱の左右側側面部の間に、排水の流れに直行するようにそれぞれ設けるとともに、貯留槽本体の中央部に存在しないようしている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
貯留槽本体と、前記貯留槽本体の上流側に流入口と、前記流入口直下流には、前記流入口から油脂類・厨芥を含む排水が流れ込むバスケットが設置される排水流入室と、前記バスケットを経由して排水に含まれる油脂類を水と油の比重差を利用して浮上分離させるための分離室と、油脂類が取り除かれた排水を前記貯留槽本体外の下流へと流出させる流出口と、前記流出口に設けられ、前記流出口下流から臭気や虫が侵入することを防ぐトラップを有する排水流出室と、を少なくとも一つずつ有し、前記排水流入室と前記分離室、前記分離室と前記排水流出室、とはそれぞれ第一隔壁・第二隔壁で区画されている浅型グリース阻集器において、
前記バスケットは、上下流側側面部、左右側側面部および底面部とを有する収容箱内に収容されて、前記収容箱内のスペースを前記排水流入室となし、
前記収容箱は、上流側側面部の一面または左右側側面部の二面の少なくともいずれか一面または二面の底部に、排水が流通するための流通口が設けられており、さらに前記収容箱は、前記排水流入室と前記分離室とを区画する前記第一隔壁であり、
前記分離室には、前記底壁から鉛直方向に延在させかつ標準水位の半分以下の高さを有する堰板を、少なくとも前記貯留槽本体の前記左右側側壁と前記収容箱の前記左右側側面部の間に、排水の流れに直行するようにそれぞれ設け、前記堰板は、前記貯留槽本体の中央部には存在しないように設けられていることを特徴とする浅型グリース阻集器。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記貯留槽本体は、上部に1つ以上の蓋体が載置される開口部と、前記開口部の左右幅よりも大きい左右幅を有する底壁と、前記底壁の上下流側端部からは前記開口部まで鉛直方向に延在させた上下流側側壁と、前記底壁の左右側端部から前記開口部に向かって傾斜する傾斜状左右側側壁とを有し、
前記収容箱は、前記開口部の左右幅に収まる左右幅を有し、前記貯留槽本体の前記底壁上に載置され、
前記中央部は、前記収容箱が前記貯留槽本体の左右方向の中心部に載置される左右幅と前記貯留槽本体の前記上流側側壁から前記下流側側壁に至るまでの長さとを有する範囲であり、
前記堰板は、前記貯留槽本体の前記中央部以外の左右側部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の浅型グリース阻集器。
【請求項3】
前記貯留槽本体は、上部に1つ以上の蓋体が載置される開口部と、前記開口部の左右幅よりも大きい左右幅を有する底壁と、前記底壁の上下流側端部からは前記開口部まで鉛直方向に延在させた上下流側側壁と、前記底壁の左右側端部から鉛直方向に延在させた鉛直状左右側側壁とその上端から前記開口部に向かって傾斜する傾斜状左右側側壁とを有し、
前記収容箱は、前記開口部の左右幅に収まる左右幅を有し、前記貯留槽本体の前記底壁上に載置され、
前記中央部は、前記収容箱が前記貯留槽本体の左右方向の中心部に載置される左右幅と前記貯留槽本体の前記上流側側壁から前記下流側側壁に至るまでの長さとを有する範囲であり、
前記堰板は、前記貯留槽本体の前記中央部以外の左右側部に設けられることを特徴とする請求項1に記載の浅型グリース阻集器。
【請求項4】
前記堰板は、前記貯留槽本体の上流側側壁から下流に向かって長手方向の三分の一から三分の二までの距離の間に設けられることを特徴とする請求項2または3に記載の浅型グリース阻集器。
【請求項5】
前記流通口の下方には、越流部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の浅型グリース阻集器。
【請求項6】
請求項1に記載の浅型グリース阻集器に使用される貯留槽本体は、
上部に開口部を有し、前記開口部よりも大きな左右幅を有する底壁と、前記底壁の上下流側端部から鉛直方向に延在して、上流側には流入口、下流側には排出口とを有する上下流側側壁と、前記底壁の左右側端部から前記開口部に向かう方向に傾斜状に延在する傾斜状左右側側壁で囲まれ、側面視で末広がりの台形形状を有していることを特徴とする浅型グリース阻集器に使用される貯留槽本体。
【請求項7】
請求項1に記載の浅型グリース阻集器に使用される貯留槽本体は、
上部に開口部を有し、前記開口部よりも大きな左右幅を有する底壁と、前記底壁の上下流側端部から鉛直方向に延在して、上流側には流入口、下流側には排出口とを有する上下流側側壁と、前記底壁の左右側端部から鉛直方向に延在させた鉛直状左右側側壁と、その上端から折り曲げられて前記開口部に向かって傾斜状に延在する傾斜状左右側側壁で囲まれた、側面視で末広がりの台形形状を有していることを特徴とする浅型グリース阻集器に使用される貯留槽本体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、排水に含まれる厨芥や油脂類などを下水に流出する前に排水から分離し収集するグリース阻集器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、図5に示すようなシンダーコンクリート100内に収まり、床の防火区画101を貫通することなく、施工時にスラブコンクリート102を開口する手間を省く施工性・リニューアル性にすぐれた浅型グリース阻集器103の需要が増加している。
【0003】
この種の浅型グリース阻集器103は、四角い形状の貯留槽本体104の一方側に流入口105を、他方に流出口106が形成されており、貯留槽本体104内は、第一隔板107、第二隔壁108によって、流入口105側を排水に含まれる厨芥を除去するバスケット109を設けた排水流入室110、中央部を水と油の比重差を利用して油脂類を浮上分離させる分離室111、油脂類が分離された排水を下水管へと流出させる流出口106に下水管から臭気や虫が侵入してくるのを防ぐ排水トラップ112が設けられた排水流出室113とに区画される。各室は、第一・第二隔板107、108の下方で連通させた構成を有している。
【0004】
また、分離室111内には、貯留槽本体104の底板から鉛直方向に設けた堰板114を貯留槽本体104の左右幅一杯に設け、バスケットをすり抜けた細かい堆積残さが、流出口106から下水管115へと流出しないように堰き止めている。
【0005】
浅型グリース阻集器において、同じ表面積(平面視)を有する深型グリース阻集器と比べ、貯留槽本体に貯留しうる最大水量である実容量が小さくなることから、阻集効率を一定水準以上に保つために許される許容流入流量も、小さくなってしまう。しかしながら、施工性・リニューアル性に優れた利点を生かしつつ、さらに大きな許容流入流量をも有する浅型グリース阻集器への需要は少なからず存在する。
【0006】
特許文献1は、このような要請に応えたものであり、貯留槽本体の上部に開口部を有する阻集部と、この阻集部の側部に設けられた上部が閉鎖された流水部とを有し、阻集部には、処理水の流れ方向と交差する方向に、複数の着脱可能な無孔仕切板と、下部に処理水の流通孔を有する有孔仕切板とが交互に配置されて複数の阻集室が形成され、流水部には、有孔仕切板の側縁に設けられた固定仕切板と、無孔仕切板の側縁に設けられた高さの低いバッフル板が交互に配置されている。
【0007】
ところで、厨房には通常、シンクや冷蔵庫、調理台等がところせましと設置されており、人が動ける通路幅は700mm程度しかない場合が多い。グリース阻集器は、浅型・深型に関わらず、槽内を清掃できるように、上部に開口を有し、その開口部には蓋体が設けられるが、厨房の床下に埋設された場合でも、この蓋体を自由に開閉できるように、蓋体の幅は、厨房の通路幅に収まるサイズとなっている。
【0008】
特許文献1の浅型グリース阻集器は、この厨房の通路幅を想定し、阻集部の上部にのみ開口部を設け蓋体を設置し、流水部の上部は閉鎖されているため、床下に埋設された際、その上に、冷蔵庫や調理台を設置することができるようになっている。つまり、特許文献1の浅型グリース阻集器は、図5に示す浅型グリース阻集器(平面視で同じ表面積を有する場合)に比して、上部に開口のない流水部の分だけ、貯留槽本体の左右幅が広がっており、その分、実容量を大きくできる。
【0009】
ところでグリース阻集器は、バスケット内で阻集された厨芥は1日1回、分離槽で浮上した油脂類は最低でも一週間に一度の定期的な清掃が必要とされている。清掃を怠った場合、分離槽に浮上した油脂類の量が累積的に増え、流入してくる排水の流れに乗って下水管へと流出してしまい、グリース阻集器が本来持つ性能を発揮できなくなるからである。
【0010】
特許文献1の浅型グリース阻集器は、貯留槽本体内の流路全体の長さを長くして油脂類の阻集効率を上げることができるのであるが、流路全体を長くするために設けられた阻集部の無孔・有孔仕切板、流水部の仕切板やバッフルが幾重にも存在し、清掃には非常に手間がかかるものとなっている。特に上部に開口のない流水部の清掃は非常に難しく、グリース阻集器の本来持つ性能を発揮させる障害ともなる。
(【0011】以降は省略されています)

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