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公開番号2024159104
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-08
出願番号2023074872
出願日2023-04-28
発明の名称水洗大便器
出願人TOTO株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類E03D 11/02 20060101AFI20241031BHJP(上水;下水)
要約【課題】オーバーフロー性能を高めること。
【解決手段】実施形態に係る水洗大便器は、洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、貯水タンクと、便器本体と、洗浄水供給流路と、オーバーフロー流路とを備える。貯水タンクは、洗浄水を貯留する。便器本体は、汚物を受けるボウル部と、ボウル部の内部へ洗浄水を吐出する吐水口と、ボウル部の下部に入口部が接続されてボウル部の内部の汚物を排出する排水流路の一部を形成する排水トラップ部とを有する。洗浄水供給流路は、貯水タンクから便器本体まで延びている。オーバーフロー流路は、貯水タンクの内部の洗浄水が規定以上の水位を上回った場合に洗浄水をオーバーフローさせる。オーバーフロー流路は、上流端部が貯水タンクと貯水タンクへ洗浄水を供給する給水口との間へ延びており、オーバーフロー発生時において給水口からの洗浄水の少なくとも一部が上流端部へ直接流入する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、
洗浄水を貯留する貯水タンクと、
汚物を受けるボウル部と、前記ボウル部の内部へ洗浄水を吐出する吐水口と、前記ボウル部の下部に入口部が接続されて該ボウル部の内部の汚物を排出する排水流路の一部を形成する排水トラップ部とを有する便器本体と、
前記貯水タンクから前記便器本体まで延びている洗浄水供給流路と、
前記貯水タンクの内部の洗浄水が規定以上の水位を上回った場合に洗浄水をオーバーフローさせるオーバーフロー流路と
を備え、
前記オーバーフロー流路は、上流端部が前記貯水タンクと該貯水タンクへ洗浄水を供給する給水口との間へ延びており、オーバーフロー発生時において前記給水口からの洗浄水の少なくとも一部が前記上流端部へ直接流入する
ことを特徴とする水洗大便器。
続きを表示(約 530 文字)【請求項2】
前記オーバーフロー流路の前記上流端部は、上面視において前記給水口と重なっている
ことを特徴とする請求項1に記載の水洗大便器。
【請求項3】
前記オーバーフロー流路は、オーバーフロー発生時には通常時と比べて前記給水口からの洗浄水をより上方で受けるように当該オーバーフロー流路を形成する切替機構部を有する
ことを特徴とする請求項2に記載の水洗大便器。
【請求項4】
前記切替機構部は、前記貯水タンクの内部の水位に応じて前記オーバーフロー流路を形成するためのフロートを有する
ことを特徴とする請求項3に記載の水洗大便器。
【請求項5】
前記切替機構部は、前記貯水タンクの内部の水位に応じて回転するように構成される
ことを特徴とする請求項4に記載の水洗大便器。
【請求項6】
前記切替機構部は、前記貯水タンクの内部の水位に応じて回転可能な可動部を有し、
前記可動部は、オーバーフロー発生時において、上流端側が前記オーバーフロー流路の内部に位置し、下流端側が前記オーバーフロー流路の外部に位置する
ことを特徴とする請求項5に記載の水洗大便器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
開示の実施形態は、水洗大便器に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器において、洗浄水を貯留する貯水タンクと、貯水タンクから便器本体まで延びる洗浄水供給流路と、貯水タンクの内部の洗浄水が規定以上の水位を上回った場合に洗浄水をオーバーフローさせるオーバーフロー流路とを備えるものが知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。
【0003】
特許文献1に記載の水洗大便器では、洗浄水がリム導水路を流れて、便器本体において汚物を受けるボウル部の内部へ排出されることで、貯水タンクの内部の洗浄水をオーバーフローさせる。
【0004】
特許文献2に記載の水洗大便器では、貯水タンクの上部から延びるオーバーフローバイパス流路が、排水トラップ管路の内部において封水が形成される部分よりも下流側の排水流路に接続されることで、貯水タンクの内部の洗浄水をオーバーフローさせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-48675号公報
特開2020-117927号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような従来の水洗大便器はいずれも、オーバーフロー性能を高める点においてさらなる改善の余地があった。
【0007】
特許文献1に記載の水洗大便器では、たとえば、貯水タンクを低い位置に設定すると、排水流路から臭気または汚物逆流の可能性がある。また、特許文献2に記載の水洗大便器では、排水流路へ延びるオーバーフローバイパス流路のような専用流路があるため、陶器が重量化するとともにデザイン性が低下するおそれがある。
【0008】
実施形態の一態様は、オーバーフロー性能を高めることができる水洗大便器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の一態様に水洗大便器は、洗浄水によって洗浄されて汚物を排出する水洗大便器であって、洗浄水を貯留する貯水タンクと、汚物を受けるボウル部と、前記ボウル部の内部へ洗浄水を吐出する吐水口と、前記ボウル部の下部に入口部が接続されて該ボウル部の内部の汚物を排出する排水流路の一部を形成する排水トラップ部とを有する便器本体と、前記貯水タンクから前記便器本体まで延びている洗浄水供給流路と、前記貯水タンクの内部の洗浄水が規定以上の水位を上回った場合に洗浄水をオーバーフローさせるオーバーフロー流路とを備え、前記オーバーフロー流路は、上流端部が前記貯水タンクと該貯水タンクへ洗浄水を供給する給水口との間へ延びており、オーバーフロー発生時において前記給水口からの洗浄水の少なくとも一部が前記上流端部へ直接流入する。
【0010】
このような構成によれば、オーバーフロー発生時において洗浄水がオーバーフロー流路を流れる場合には、給水口から貯水タンクへ供給される洗浄水の勢いを利用することができるため、洗浄水がオーバーフロー流路を確実に流れるようになる。これにより、オーバーフロー性能を高めることができる。具体的には、通常のオーバーフロー発生時の洗浄水の溢流の位置エネルギーに貯水タンクへの給水の運動エネルギーが加わることで、洗浄水がオーバーフロー流路を所望の水勢で流れる。これにより、洗浄水がオーバーフロー流路を確実に流れるようになり、オーバーフロー性能を高めることができる。また、このような構成によれば、貯水タンクの位置を低く設定してもオーバーフロー性能を確保することができるため、オーバーフロー性能を維持しつつローシルエット化を図ることができ、デザイン性の向上に寄与することができる。この場合、貯水タンクを低く設定しても、排水流路からの臭気および汚物の逆流の発生を抑えることができる。また、排水流路へと延びる排水のための専用流路が不要でもあるため、軽量化が可能となるとともにデザイン性の向上も可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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