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公開番号2024103474
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-01
出願番号2024006644
出願日2024-01-19
発明の名称モデルの組み合わせを使用するメンテナンス間隔の決定
出願人ザ・ボーイング・カンパニー,The Boeing Company
代理人園田・小林弁理士法人
主分類B64F 5/40 20170101AFI20240725BHJP(航空機;飛行;宇宙工学)
要約【課題】航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するためのコンピューティングシステム及びコンピューティングシステムによって実行される方法を提供する。
【解決手段】方法は、対象の航空機構成の構成要素(221)に関わる不具合モードのセット(210)を特定する、不具合モード定義を取得する。方法は、第1予測モデルを実装し、センサデータに基づいて、構成要素(221)に関わる不具合モード(211、212、213)の第1寿命確率分布(261)を決定する。方法は、第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに基づいて、構成要素(221)に関わる不具合モード(211、212、213)の第2寿命確率分布(262)を決定する。方法は、第1寿命確率分布(261)及び第2寿命確率分布(262)に基づいて、構成要素(221)のメンテナンス間隔(102)を決定する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
対象の航空機構成(104)についてメンテナンス間隔(102)を決定するための、コンピューティングシステム(100)によって実行される方法(300)であって、
前記対象の航空機構成(104)の集合(140)の電子システム(144)によって報告されたセンサデータ(150)を取得することと、
前記対象の航空機構成(104)の構成要素(221)に関わる不具合モードのセット(210)を特定する、不具合モード定義(172)を取得することと、
前記コンピューティングシステム(100)において第1予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第1寿命確率分布(261)を決定することと、
前記コンピューティングシステム(100)において前記第1予測モデル(120、122、124)とは異なる第2予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第2寿命確率分布(262)を決定することと、
前記第1寿命確率分布(261)及び前記第2寿命確率分布(262)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)のメンテナンス間隔(102)を決定することと、
前記メンテナンス間隔(102)を出力することと、
を含む、方法(300)。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
前記第1予測モデル(120、122、124)によって前記第1寿命確率分布(261)が決定される不具合モード(211、212、213)が、第1不具合モード(211)であり、
前記第2予測モデル(120、122、124)によって前記第2寿命確率分布(262)が決定される不具合モード(211、212、213)が、前記第1不具合モード(211)とは異なる第2不具合モード(212)である、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項3】
前記コンピューティングシステムにおいて第1予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちの第3不具合モード(213)の第3寿命確率分布(263)を決定することを更に含み、
前記第3不具合モード(213)は前記第1不具合モード(211)とは異なり、
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)を決定することが、少なくとも部分的に、前記第3寿命確率分布(263)に更に基づく、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項4】
前記コンピューティングシステムにおいて第3予測モデル(120、122、124)を実装し、前記センサデータ(150)に少なくとも部分的に基づいて、前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)のうちのある不具合モード(211、212、213)の第3寿命確率分布(263)を決定することを更に含み、
前記第3予測モデル(120、122、124)が、前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)とは異なる、請求項2に記載の方法(300)。
【請求項5】
前記第1予測モデル(120、122、124)によって前記第1寿命確率分布(261)が決定される不具合モード(211、212、213)が、第1不具合モード(211)であり、
前記第2予測モデル(120、122、124)によって前記第2寿命確率分布(262)が決定される不具合モード(211、212、213)も、前記第1不具合モード(211)である、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項6】
前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)が各々、
前記構成要素(221)の不具合の規模を考察する、マイナーエビデントモデル(120)、
前記航空機(142)から取得されたセンサデータ(150)に基づいて航空機毎に条件(j)が満たされているかどうかを考察する、条件ベースモデル(122)、
稼働時のリスク(710)を考察するリスク等価モデル(124)、のうちの2つ以上を含む予測モデルのセット(120、122、124)から選択される、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項7】
前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)の各不具合モード(211、212、213)について、予測モデルのセット(120、122、124)の中から、対象の不具合モード(211、212、213)に対して前記コンピューティングシステム(100)によって実装されるべき一又は複数の予測モデル(120、122、124)を特定する、モデル定義(174)を取得することと、
前記モデル定義(174)に基づいて、前記第1予測モデル(120、122、124)及び前記第2予測モデル(120、122、124)を選択することと、を更に含む、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項8】
前記対象の航空機構成(104)の前記構成要素(221)に関わる前記不具合モードのセット(210)は、前記対象の航空機構成(104)の前記構成要素(221)及び一又は複数の他の構成要素(222)に関わる複数構成要素不具合モード(213)を含み、
出力される前記メンテナンス間隔(102)は、複数構成要素不具合モード(213)の前記構成要素(221)及び前記一又は複数の他の構成要素(222)に対するメンテナンスサブタスク(232)のためのものである、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項9】
複数のメンテナンスサブタスク(231、232)を有する前記対象の航空機構成(104)のためのメンテナンスタスク(240)、及び各メンテナンスサブタスク(231、232)に関する前記対象の航空機構成(104)の一又は複数の構成要素(221、222)を特定する、メンテナンスタスク定義(170)を取得することと、
出力される前記メンテナンス間隔(102)を、前記メンテナンスタスク定義(170)によって特定された前記構成要素(221)に関わる前記複数のメンテナンスサブタスク(231、232)のうちのあるメンテナンスサブタスク(231)に関連付けることと、を更に含む、請求項1に記載の方法(300)。
【請求項10】
前記構成要素(221)の前記メンテナンス間隔(102)が、前記第1寿命確率分布(261)と前記第2寿命確率分布(262)との組み合わせに少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の方法(300)。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[0001]本開示の発明は概して、コンピューティングシステムによって実装される予測モデルを使用して航空機のためのメンテナンス間隔を決定することに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
[0002]航空機のメンテナンスは、航空機及びその構成要素の適切な機能を確保するために、メンテナンス間隔に従ってメンテナンスタスクを実行することを伴う。かかるメンテナンスの実行により、典型的には、航空機が一定期間にわたって非稼働になることが必要になる。したがって、航空機群の運航者は、メンテナンス間隔の頻度を最小化するか、又は低減することを求めることがある。
【発明の概要】
【0003】
[0003]対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するための、コンピューティングシステム及びコンピューティングシステムによって実行される方法が開示される。
【0004】
[0004]コンピューティングシステムによって実行される例示的な方法は、対象の航空機構成の集合(population)の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することを含む。この方法は、対象の航空機構成の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することを更に含む。方法は、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第1寿命確率分布を決定することを更に含む。方法は、コンピューティングシステムにおいて第1予測モデルとは異なる第2予測モデルを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、構成要素に関わる不具合モードのセットのうちのある不具合モードの第2寿命確率分布を決定することを更に含む。方法は、第1寿命確率分布及び第2寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、構成要素のメンテナンス間隔を決定することを更に含む。方法は、このメンテナンス間隔を出力することを更に含む。
【0005】
[0005]コンピューティングシステムによって実行される別の例示的な方法は、対象の航空機構成の集合の電子システムによって報告されたセンサデータを取得することを含む。この方法は、複数のメンテナンスサブタスクを有する対象の航空機構成のための初期のメンテナンスタスク、メンテナンスタスクのメンテナンス間隔、及び各メンテナンスサブタスクに関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素を特定する、メンテナンスタスク定義を取得することを更に含む。方法は、複数のメンテナンスサブタスクの各々に関する対象の航空機構成の一又は複数の構成要素に関わる不具合モードのセットを特定する、不具合モード定義を取得することを更に含む。方法は、メンテナンスサブタスクの不具合モードのセットに関し、(1)不具合モードのセットの各不具合モードについて、コンピューティングシステムにおいて複数の予測モデルのうちの1つを実装し、センサデータに少なくとも部分的に基づいて、不具合モードの寿命確率分布を決定することと、(2)不具合モードのセットの各不具合モードについて決定された寿命確率分布に少なくとも部分的に基づいて、メンテナンスサブタスクの一又は複数の構成要素のメンテナンス間隔を決定することと、によって、不具合モードのセット全体について、メンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔を決定することを更に含む。方法は、メンテナンスサブタスクのメンテナンス間隔を出力することを更に含む。
【図面の簡単な説明】
【0006】
対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するために使用されうる、一又は複数のコンピューティングデバイスの例示的なコンピューティングシステムを概略的に示す。
不具合モードと、構成要素と、メンテナンスタスクと、予測モデルとの間の例示的な関係性を概略的に示す。
対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するために図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、例示的な方法を示すフロー図である。
図3の方法の例示的な使用シナリオを示すフロー図である。
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、マイナーエビデントモデルを実装する例示的な方法を示すフロー図である。
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、条件ベースモデルを実装する例示的な方法を示すフロー図である。
図1のコンピューティングシステムによって実行されうる、リスク等価モデルを実装する例示的な方法を示すフロー図である。
図1のコンピューティングシステムの例示的なインターフェースを示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
[0014]航空機のメンテナンスは、航空機及びその構成要素の適切な機能を確保するために、メンテナンススケジュールに従ってメンテナンスタスクを実行することを伴う。本開示では、対象の航空機構成のためのメンテナンス間隔を決定するための、コンピューティングシステム及びコンピューティングシステムによって実行される方法が開示される。開示されているコンピューティングシステム及び方法では、メンテナンス間隔を決定するために、複数の予測モデルの組み合わせが使用されうる。種々のメンテナンスタスクの目的に合わせて複数のモデルの組み合わせを使用することにより、航空機の健全性メンテナンスの精度を向上させることが可能になりうる。具体的には、複数のモデルの組み合わせを使用することによって、予定された別個のタスクを実行して不具合モードに個別に対処するよりも、不具合モードのリスクがより正確に反映されうる。例えば、センサが注油(lubrication)/整備タスクが必要かどうかを検出した場合、センサによって検知された動作条件による条件ベースモデルと、リスクベースモデルとの組み合わせにより、かかる注油/整備タスクを実施しないことに関連付けられた不具合モードのリスクの、より正確な評価が提供されうる。
【0008】
[0015]本書で開示しているメンテナンス間隔を決定するためのマルチモデルアプローチは、既存のメンテナンスタスクを、種々のメンテナンス間隔を有するいくつかのサブタスクに分割するために使用されうる。追加的又は代替的には、このマルチモデルアプローチは、メンテナンスの遅延に関連付けられた不具合モードをより正確に特徴付けることによって、既存のメンテナンスタスク又はサブタスクのメンテナンス間隔を長くするために使用されうる。
【0009】
[0016]図1は、対象の航空機構成104のためのメンテナンス間隔102を決定するために使用されうる、一又は複数のコンピューティングデバイスの例示的なコンピューティングシステム100を概略的に示している。コンピューティングシステム100は、本書に記載されている、追加的な構成要素及び特徴を含む動作環境106という文脈において、図1に示されている。
【0010】
[0017]コンピューティングシステム100は論理機械110、記憶機械112、及び入出力サブシステム114を含む。記憶機械112には命令116が記憶されており、命令116は、本書に記載の方法、工程、及びその他の機能を実行するよう、論理機械110によって実行可能である。命令116の例示的な構成要素は、メンテナンス間隔モジュール118、マイナーエビデントモデル120、条件ベースモデル122、リスク等価モデル124、及びセンサデータモジュール126を含む。命令116のかかる構成要素は、コンピューティングシステム100によって実行されうる例示的な方法、工程、及びその他の機能に関連して、本書で以下に詳述される。
(【0011】以降は省略されています)

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