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公開番号2024100297
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023004179
出願日2023-01-14
発明の名称真空管回路
出願人個人
代理人個人
主分類H01J 21/20 20060101AFI20240719BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】放射線レベルが高い環境においても、安定的に且つ高い耐久性で使用できる電子回路を提供する。
【解決手段】本開示の真空管回路1は、一対のカソード110及びプレート120を含んで構成される真空管100を複数有する真空管群10と、熱電子を放出するヒーターであって、更にカソード110から熱電子を放出させるために該カソードを加熱するヒーター20と、を備える。そして、ヒーター20は、真空管群10に含まれる複数のカソード110に対して熱電子を入射可能な程度の大きさに形成される。このヒーター20は、一つのヒーターハウジング21に包含されてもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
一対のカソード及びプレートを含んで構成される真空管を複数有する真空管群と、
熱電子を放出するヒーターであって、更に前記カソードから熱電子を放出させるために該カソードを加熱するヒーターと、
を備え、
前記ヒーターは、前記真空管群に含まれる複数の前記カソードに対して熱電子を入射可能な程度の大きさに形成される、
真空管回路。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記ヒーターは、一つのヒーターハウジングに包含される、
請求項1に記載の真空管回路。
【請求項3】
前記真空管群は、平面状に形成された前記真空管が絶縁基板上に並列して配置されることで集積回路を構成し、
前記一つのヒーターハウジングは、前記真空管群の上方に配置され、集積化された前記真空管の前記カソード夫々に対して、前記ヒーターを介して熱電子を入射させる、
請求項2に記載の真空管回路。
【請求項4】
前記真空管において、前記カソードの前記プレート側の端部には突起部が設けられる、
請求項1に記載の真空管回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路用の真空管回路に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
トランジスタの開発によって電子回路の小型化が進み、現在では、集積回路のナノ単位での集積化が可能になっている。一方で、宇宙分野や原子力分野での技術発展をささえるべく、このような分野で使用可能な電子機器の重要性が近年益々高まっている。
【0003】
ここで、電子機器の放射線下での使用限界は、能動素子の耐放射線性により決まり、例えば、耐放射線性が比較的高いとされる接合型FETを用いたとしても、原子炉内部での電子機器の使用は数時間から数日に限定される。そこで、電子回路におけるトランジスタを真空管に置き換えることが考えられる。
【0004】
例えば、特許文献1には、フィラメント、グリッド、アノードを有する直熱型の真空管を用いた回路が開示されている。この技術では、直熱型の真空管を用いた回路において、フィラメントの電位を利用した信号処理回路が作成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2021-136483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
宇宙分野や原子力分野において放射線下で電子機器を使用する際、その環境における安定性や劣化による使用限界が問題となり得る。そのため、電子機器の耐放射線性を向上させるための能動素子の改良が重要になるが、一般的な電子機器で用いられている半導体素子の劣化は酸化物領域などの絶縁破壊によるもので、構造的にその改良が容易ではない。そこで、このような半導体素子よりも耐放射線性が高い真空管を能動素子に用いることが考えられる。
【0007】
ここで、カソードから熱電子を放出させる真空管においては、ヒーターに電流を流すことでカソードを高温にして熱電子を放出させることから、カソードとヒーターとが対になって真空管が構成される。そうすると、このような真空管を複数用いて電子回路を構成しようとした場合、カソードと対になる各ヒーターの寿命が、電子回路の耐久性の懸念となり得る。また、複数の真空管夫々がヒーターを備えることで、電子回路を小型化することが困難となる。一方、ヒーターを用いない冷陰極型の真空管では、放射線による影響(雑音等)が問題となり得る。
【0008】
本開示の目的は、放射線レベルが高い環境においても、安定的に且つ高い耐久性で使用できる電子回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の真空管回路は、一対のカソード及びプレートを含んで構成される真空管を複数有する真空管群と、熱電子を放出するヒーターであって、更に前記カソードから熱電子を放出させるために該カソードを加熱するヒーターと、を備える。そして、前記ヒーターは、前記真空管群に含まれる複数の前記カソードに対して熱電子を入射可能な程度の大きさに形成される。
【0010】
上記の真空管回路では、真空管群が有する複数のカソードに対して熱電子を入射させるとともに、真空管群が有する複数のカソードから熱電子を放出させるために該複数のカソードを加熱するヒーターによって、カソードが加熱されることで放出される熱電子だけでなく、ヒーターとカソードの間に加えた電圧により加速されて入射された熱電子に起因する反射電子や二次電子も、真空管を機能させる電子線の発生に用いることができる。これにより、カソードとヒーターとが対になった従来までの構造によらず真空管を構成することができ、真空管を複数用いて電子回路を構成し易くなる。つまり、従来までの構造に対してヒーターの数を減ずることで、電子回路を小型化することでき、また、ヒーターの寿命が電子回路の耐久性の懸念となる事態を抑制することができる。そして、このような真空管群を用いた電子回路は、一般的な半導体素子を用いた場合と比べて放射線下で劣化し難いため、以て、放射線レベルが高い環境においても、安定的に且つ高い耐久性で使用することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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