特許ウォッチ

公開番号2024100290
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-26
出願番号2023004171
出願日2023-01-13
発明の名称設備制御システム
出願人大成建設株式会社
代理人個人
主分類F24F 11/64 20180101AFI20240719BHJP(加熱;レンジ;換気)
要約【課題】建物内の人に快適な照明環境や空調環境を提供できる設備制御システムを提供すること。
【解決手段】設備制御システム15は、撮影画像を生成するカメラ12と、什器の位置に基づいて、人が活動する活動ゾーンを決定する活動ゾーン決定手段段20と、照明装置の形態に基づいて、照明制御ゾーンを決定する照明制御ゾーン決定手段21と、空調装置の形態に基づいて、空調制御ゾーンを決定する空調制御ゾーン決定手段22と、照明制御ゾーン、空調制御ゾーン、および活動ゾーンに基づいて、照明制御対象ゾーンおよび空調制御対象ゾーンを決定する制御対象ゾーン決定手段24と、撮影画像に基づいて、照明制御対象ゾーンおよび空調制御対象ゾーン内に人が居るか否かを検知して人の存否情報とし、人の存否情報に基づいて、照明装置および空調装置を制御する設備制御手段25と、を備える。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項１】
建物内の建築設備を制御する設備制御システムであって、
前記建物内を撮影して撮影画像を生成するまたは前記建物内の無線信号を検知して通信電波環境を生成する位置情報検知手段と、
前記撮影画像または前記通信電波環境に基づいて什器の位置を検出し、前記什器の位置に基づいて、人が活動する活動ゾーンを決定する活動ゾーン決定手段と、
前記建物内の照明装置の形態に基づいて、照明の最小の制御単位である照明制御ゾーンを決定する照明制御ゾーン決定手段と、
前記建物内の空調装置の形態に基づいて、空調の最小の制御単位である空調制御ゾーンを決定する空調制御ゾーン決定手段と、
前記活動ゾーンおよび前記照明制御ゾーンに基づいて、照明の制御単位である照明制御対象ゾーンを決定するとともに、前記活動ゾーンおよび前記空調制御ゾーンに基づいて、空調の制御単位である空調制御対象ゾーンを決定する制御対象ゾーン決定手段と、
前記撮影画像または前記通信電波環境に基づいて、前記照明制御対象ゾーンおよび前記空調制御対象ゾーン内に人が居るか否かを検知して人の存否情報とし、前記人の存否情報に基づいて、前記照明制御対象ゾーン内の照明装置および前記空調制御対象ゾーン内の空調装置のうち少なくとも一方を制御する設備制御手段と、を備えることを特徴とする設備制御システム。
続きを表示（約 410 文字）【請求項２】
前記設備制御手段は、さらに、前記撮影画像または前記通信電波環境に基づいて、前記照明制御対象ゾーンおよび前記空調制御対象ゾーン内に居る人の密集度合いを検知して人の密集度合い情報とし、前記人の密集度合い情報に基づいて、前記照明制御対象ゾーン内の照明装置および前記空調制御対象ゾーン内の空調装置のうち少なくとも一方を制御することを特徴とする請求項１に記載の設備制御システム。
【請求項３】
前記設備制御手段は、前記空調制御対象ゾーン内に配置された温度センサおよび湿度センサで検出した温度および湿度、または、前記空調制御対象ゾーンを前記位置情報検知手段で撮影して生成した赤外線画像から推定した温度に基づいて、前記空調制御対象ゾーン内の温度および湿度が所定範囲内に収まるように、前記吹出口から吹き出す空気の温度、湿度、および風量を調整することを特徴とする請求項１または２に記載の設備制御システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、建物内の空調および照明を制御する設備制御システムに関する。
続きを表示（約 2,900 文字）【背景技術】
【０００２】
従来より、建物内の空間を複数の区画に分割し、各区画の照明や空調について異なる制御を行う設備制御システムが提案されている（特許文献１参照）。
特許文献１には、各区画を照明する照明器具と、各区画を空調する空調機と、各区画における人を検知する人検知センサと、無線タグと、照明器具及び空調機を制御するとともに、無線タグとの間で無線通信可能な制御ユニットと、制御ユニットに対して照明器具及び空調機に関する制御指令を通知するエリアコントローラと、を備える制御システムが示されている。無線タグは、その所有者を識別する識別情報及び当該所有者が予め設定した照明及び空調についての設定である設定情報を発信する。エリアコントローラは、人検知センサによる検知情報と、無線タグから取得した識別情報及び設定情報とに基づく制御指令を、制御ユニットに対して通知する。
【０００３】
特許文献２には、制御対象の空間の室温を、空間を区分する空調ゾーン毎に制御する空調機器と、空間の室温の分布に勾配を設けるように初期設定された設定温度に基づいて空調機器を制御し、空間に居る申告者からの空調に関する申告に応じて設定温度を変更する空調制御装置と、空間の空調ゾーン毎の空調環境情報を空間の利用者に提供する情報提供装置と、を備える空調制御システムが示されている。
特許文献３には、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と、そのユーザが所定の場所に位置しているか否かを示す在否情報と、その場所内でそのユーザが配置されている領域を表す配置情報とを対応付けて複数組記憶する位置情報記憶部に記憶されている所定の情報を読み込む情報読込部と、情報読込部が読み込んだ情報に基づき、所定の場所に位置していることを示す状態の在否情報が１つも対応付けられていない配置情報が表す領域、にのみ対応付けられている設備の動作を停止させる制御を行う制御部と、を備える設備制御システムが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特許第６５５２８６５号公報
特開２０１８－１４６２１２号公報
特開２０１６－７２７２０号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
建物内の人に快適な照明環境や空調環境を提供できる設備制御システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
第１の発明の設備制御システム（例えば、後述の設備制御システム１５）は、建物内の建築設備を制御する設備制御システムであって、前記建物内を撮影して撮影画像を生成するまたは前記建物内の無線信号を検知して通信電波環境を生成する位置情報検知手段（例えば、後述のカメラ１２、無線信号の受信器）と、前記撮影画像または前記通信電波環境に基づいて什器（例えば、後述のデスク４１Ａ～４１Ｈ、パーテーション４２Ａ、４２Ｂ）の位置を検出し、前記什器の位置に基づいて、人が活動する活動ゾーン（例えば、後述の活動ゾーン３２Ａ、３２Ｂ）を決定する活動ゾーン決定手段（例えば、後述の活動ゾーン決定手段２０）と、前記建物内の照明装置（例えば、後述の照明装置１０）の形態に基づいて、照明の最小の制御単位である照明制御ゾーン（例えば、後述の照明制御ゾーン３０）を決定する照明制御ゾーン決定手段（例えば、後述の照明制御ゾーン決定手段２１）と、前記建物内の空調装置（例えば、後述の空調装置１１）の形態に基づいて、空調の最小の制御単位である空調制御ゾーン（例えば、後述の空調制御ゾーン３１）を決定する空調制御ゾーン決定手段（例えば、後述の空調制御ゾーン決定手段２２）と、前記照明制御ゾーンおよび前記活動ゾーンに基づいて、照明の制御単位である照明制御対象ゾーン（例えば、後述の照明制御対象ゾーン３３Ａ、３３Ｂ）を決定するとともに、前記空調制御ゾーンおよび前記活動ゾーンに基づいて、空調の制御単位である空調制御対象ゾーン（例えば、後述の空調制御対象ゾーン３４Ａ、３４Ｂ）を決定する制御対象ゾーン決定手段（例えば、後述の制御対象ゾーン決定手段２４）と、前記撮影画像または前記通信電波環境に基づいて、前記照明制御対象ゾーンおよび前記空調制御対象ゾーン内に人（例えば、後述の人Ｐ）が居るか否かを検知して人の存否情報とし、前記人の存否情報に基づいて、前記照明制御対象ゾーン内の照明装置および前記空調制御対象ゾーン内の空調装置のうち少なくとも一方を制御する設備制御手段（例えば、後述の設備制御手段２５）と、を備えることを特徴とする。
【０００７】
ここで、照明装置の形態とは、例えば、照明装置の位置や、照明装置の向きや照度などの特性を意味する。また、空調装置の形態とは、例えば、空調装置の位置や、吹出口の向き、形状、大きさなどの特性を意味する。
この発明によれば、照明制御対象ゾーンおよび空調制御対象ゾーン内の人を検知して人の存否情報とし、この人の存否情報に基づいて、照明制御対象ゾーン内の照明装置や空調制御対象ゾーン内の空調装置を制御する。
このように照明装置を制御することで、照明制御対象ゾーン内の人に最適な照明環境を提供できる。また、空調装置を制御することで、空調制御対象ゾーン内の人に快適な空調環境を提供できる。
【０００８】
第２の発明の設備制御システムは、前記設備制御手段は、さらに、前記撮影画像または前記通信電波環境に基づいて、前記照明制御対象ゾーンおよび前記空調制御対象ゾーン内に居る人の密集度合いを検知して人の密集度合い情報とし、前記人の密集度合い情報に基づいて、前記照明制御対象ゾーン内の照明装置および前記空調制御対象ゾーン内の空調装置のうち少なくとも一方を制御することを特徴とする。
【０００９】
この発明によれば、照明制御対象ゾーンおよび空調制御対象ゾーン内に居る人の密集度合いを検知して人の密集度合い情報とし、人の存否情報に加えて人の密集度合い情報に基づいて、照明制御対象ゾーン内の照明装置や空調制御対象ゾーン内の空調装置を制御する。このように照明装置を制御することで、照明制御対象ゾーン内の人により最適な照明環境を提供できる。また、空調装置を制御することで、空調制御対象ゾーン内の人により快適な空調環境を提供できる。
【００１０】
第３の発明の設備制御システムは、前記設備制御手段は、前記空調制御対象ゾーン内に配置された温度センサ（例えば、後述の温度センサ１３）および湿度センサ（例えば、後述の湿度センサ１４）で検出した温度および湿度、または、前記空調制御対象ゾーンを前記位置情報検知手段で撮影して生成した赤外線画像から推定した温度に基づいて、前記空調制御対象ゾーン内の温度および湿度が所定範囲内に収まるように、前記吹出口から吹き出す空気の温度、湿度、および風量を調整することを特徴とする。
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許