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公開番号2024099263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-25
出願番号2023003078
出願日2023-01-12
発明の名称骨接合用プレート
出願人帝人メディカルテクノロジー株式会社,国立大学法人大阪大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61B 17/80 20060101AFI20240718BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】骨折部位における骨組織の配向性と強度の回復を促進させる。
【解決手段】骨接合用のプレートであって、その表面の少なくとも一部に、互いに接触しない複数の帯状凹部を有し、当該帯状凹部の各々の幅が50μm以上500μm以下で深さが30μm以上300μm以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
骨接合用のプレートであって、その表面の少なくとも一部に、互いに接触しない複数の帯状凹部を有し、当該帯状凹部の各々の幅が50μm以上500μm以下で深さが30μm以上300μm以下である、骨接合用プレート。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
当該帯状凹部が同じ方向に延びている、請求項1に記載の骨接合用プレート。
【請求項3】
当該帯状凹部の幅が80μm以上450μm以下である、請求項1に記載の骨接合用プレート。
【請求項4】
当該帯状凹部の深さが80μm以上120μm以下である、請求項1に記載の骨接合用プレート。
【請求項5】
生体材料及び/又は生体吸収性材料からなる、請求項1に記載の骨接合用プレート。
【請求項6】
生体材料及び/又は生体吸収性材料がポリ乳酸とハイドロキシアパタイトの複合材料である、請求項5に記載の骨接合用プレート。
【請求項7】
当該プレートを骨に固定するための穴部を有する、請求項1に記載の骨接合用プレート。
【請求項8】
当該プレートの当該帯状凹部を有する面を骨表面と接触させて使用される、請求項1に記載の骨接合用プレート。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、骨折等の治療のために骨に取り付けて用いる骨接合用プレートに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
骨折等の後の骨治癒の過程では、骨密度とともに骨の微細構造の回復が鍵を握る。そして、骨の微細構造の回復に関連して、骨基質を構成するアパタイト及びコラーゲン繊維が示す配向性が、骨の力学的機能の発揮に重要で、正常骨ではアパタイト結晶c軸はコラーゲン繊維に沿った配向性を示す。しかしながら、骨治癒の早期に於いてこういった配向性の自発的な再構築は困難であり、骨の配向性は骨密度に大幅に遅れて回復することが知られている(非特許文献1)。そのため、骨治癒の早期に於いて配向性を有する骨微細構造の再生を人為的に誘導する医療器具が求められる。
【0003】
斯かる医療器具の一態様として、骨折等の治療のために骨に取り付けて用いる器具が広く使用されている。そのような器具の具体例としては、ネジ、ピン及びプレートを挙げることができる。骨接合用プレートは、平らな表面をしたものが一般的であるが、その表面に溝を形成した溝付きプレートも考案されている。
【0004】
特許文献1には、幅及び深さが各々ナノスケール(1nm~1000nm)の帯状の溝を複数、互いに接触しないよう平行に形成した骨接合用プレートが記載されている。本文献の骨接合用プレートは、骨芽細胞等の細胞の増殖や分化が溝に沿うように制御できるため、治癒の方向性を制御することが可能となるとされている。
【0005】
特許文献2には、幅及び深さが各々30μm以上300μm以下の格子状の溝を表面に形成した骨接合用プレートが記載されている。本文献の骨接合用プレートは、サイズが100μm程度である骨芽細胞を効果的に浸潤させることができるとされている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
まてりあ第59巻第11号(2020)594-599
【特許文献】
【0007】
特開2021-078904号公報
国際公開第2012/102205号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
骨折は通常、ギプスで固定することで元に戻る。その際まず骨密度の回復に数週間、その後骨組織の配向性の回復にさらに数週間を要し、短期間に骨密度と配向性の回復が誘導される器具が求められている。
【0009】
上記背景技術に記載した従来の溝付きの骨接合用プレートは、骨芽細胞の溝に沿った増殖や浸潤効果が謳われているが、溝に接しない骨芽細胞の増殖や浸潤の方向、アパタイトやコラーゲン繊維の配向性の有無は不明である。骨組織の配向性や骨の力学的強度の短期間での回復を可能とする骨接合用プレートは、知られていない。
【0010】
本発明の目的は、骨組織の配向性及び骨の強度の回復を促進させることが可能な骨接合用プレートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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