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公開番号2024095563
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-10
出願番号2023210266
出願日2023-12-13
発明の名称耐水化セルロース布紙の製造方法
出願人マクセル株式会社
代理人個人,個人
主分類D21H 21/20 20060101AFI20240703BHJP(製紙;セルロースの製造)
要約【課題】セルロース布紙に優れた耐水性をより短時間で付与することができる耐水化セルロース布紙の製造方法を提供する。
【解決手段】耐水化セルロース布紙の製造方法は、ポリフェノール類を含むセルロース布紙用含浸剤と、セルロース布紙とを準備する工程(S1)と、セルロース布紙用含浸剤をセルロース布紙に含浸させる工程(S2)と、セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙に紫外線を照射する工程(S3)と、紫外線を照射したのち、セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙を乾燥させる工程(S4)とを含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
ポリフェノール類を含むセルロース布紙用含浸剤と、セルロース布紙とを準備する工程と、
前記セルロース布紙用含浸剤を前記セルロース布紙に含浸させる工程と、
前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙に紫外線を照射する工程と、
前記紫外線を照射したのち、前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙を乾燥させる工程と、を含む、耐水化セルロース布紙の製造方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
ポリフェノール類を含むセルロース布紙用含浸剤と、セルロース布紙とを準備する工程と、
前記セルロース布紙用含浸剤を前記セルロース布紙に含浸させる工程と、
前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙を乾燥させる工程と、
前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙を乾燥させたのち、前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙に紫外線を照射する工程とを含む、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項3】
請求項2に記載の耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
前記セルロース布紙用含浸剤は、大豆レシチンを含む、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
前記セルロース布紙用含浸剤を前記セルロース布紙に含浸させたのち紫外線を照射する前に、前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙に動物性油脂及び植物性油脂のいずれか一方を塗布する工程を含む、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項5】
請求項4に記載の耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
前記紫外線の照射における積算光量は、600mJ/cm

以下である、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙を乾燥させる工程において、前記セルロース布紙用含浸剤を含浸させたセルロース布紙は、80℃以上200℃以下の温度下で10秒以上10分以下乾燥される、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項7】
請求項1又は2に記載の耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
前記ポリフェノール類は、タンニンである、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の耐水化セルロース布紙の製造方法であって、
前記セルロース布紙用含浸剤は、動物性油脂及び植物性油脂のいずれか一方と、卵黄と、酢酸及びアルコール類のいずれか一方とを含む、耐水化セルロース布紙の製造方法。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の製造方法を用いて製造された耐水化セルロース布紙。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、耐水化セルロース布紙の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、紙等からなる耐水化セルロース布紙は、石油由来のプラスチック材料に代わる生分解性材料として様々な用途で使用されている。従来の耐水化セルロース布紙は、ポリマー材料による基材の強化や表面のコーティング処理によって耐水化を図っている。プラスチック等のポリマー材料は、一般的に環境中では分解されにくく、環境中に滞留する場合がある。そのため、環境保護の観点から天然材料で構成される耐水化セルロース布紙の開発が求められている。
【0003】
特表2022-503988号公報(特許文献1)は、セルロース系繊維を加工する方法を開示している。セルロース系繊維を加工する方法は、セルロース系材料とアルダル酸を第1の溶剤中で組み合わせて、0.1~10質量パーセントのアルダル酸を含む第1の混合物を製造するステップと、第1の混合物をかき混ぜ、それによりセルロース系材料を溶解し、第1の溶液を製造するステップと、第1の溶液を紡糸してセルロース系繊維溶液を製造するステップと、セルロース系繊維溶液を第2の溶剤を含む第1の浴中に押し出して紡糸したままの繊維をもたらすステップと、紡糸したままの繊維を、油を含む第2の浴中で熱延伸して、再生繊維を製造するステップとを含んでいる。セルロース系繊維を加工する方法は、中和セルロース溶液を押し出すステップの前に、中和セルロース溶液に撥水剤等の添加剤を添加するステップを含めることができる。
【0004】
「和紙の伝統的撥水・防水加工の再現-伝統的和紙文化の復興に向けて」(非特許文献1)は、和紙に柿渋又は食用荏油を塗り重ねることにより、和紙の防水性が向上することを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2022-503988号公報
【非特許文献】
【0006】
坂手勇次 小島菜穂子、“和紙の伝統的撥水・防水加工の再現-伝統的和紙文化の復興に向けて”、日本デザイン学会、デザイン学研究 BULLTEIN OF JSSD、Vol62、No.6、2016年、43-50頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、本発明者らの検討によれば、特許文献1のセルロース系繊維を加工する方法では、耐水性が付与されるまでに1時間~1週間程度の乾燥時間を要すると推察される。すなわち、特許文献1のセルロース系布紙繊維を加工する方法では、耐水性を有するセルロース系繊維をより短時間で得ることまでは考慮されていない。
【0008】
非特許文献1は、防水性を得るために和紙に柿渋又は食用荏油を塗り重ねることは開示されているが、より短時間に防水性に優れた和紙を得ることまでは考慮されていない。
【0009】
近年、セルロース布紙の活用はSDGsやカーボンニュートラルの観点から非常に重要視されている。セルロース布紙は、耐水性に劣る。セルロース布紙の耐水性を向上させることにより、ポリ袋の代替としての紙袋や、紙皿、紙コップ及びストロー等の紙成形品といった身近な消耗品へも展開が期待できる。特に石油由来原料を使用しない天然物由来の耐水化セルロース布紙であれば、環境への影響を最小限に抑えることができる。
【0010】
本開示は、上記事情に鑑みてなされたものであって、セルロース布紙に優れた耐水性をより短時間で付与できる耐水化セルロース布紙の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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