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公開番号2024092737
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208872
出願日2022-12-26
発明の名称免疫応答の細胞間伝播の観察方法、および、その利用
出願人株式会社マンダム,国立大学法人大阪大学
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類C12Q 1/66 20060101AFI20240701BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】一細胞単位における免疫応答の細胞間の伝播(免疫応答の拡大)について観察可能な技術を提供する。
【解決手段】免疫応答制御エレメントおよび免疫応答制御エレメントの制御下に発現可能に連結されたレポーター遺伝子を含むプラスミドが導入された真核細胞と、免疫応答制御エレメントを作動させる免疫応答誘導剤とを接触させた後、レポーター遺伝子に由来するマーカーの発現を経時的に観察することにより、免疫応答の細胞間伝播を観察する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
免疫応答制御エレメント、および当該免疫応答制御エレメントの制御下に発現可能に連結されたレポーター遺伝子を含むプラスミドが導入された真核細胞と、前記免疫応答制御エレメントを作動させる免疫応答誘導剤と、を接触させる接触工程、および、
前記レポーター遺伝子に由来するマーカーの発現を経時的に観察する観察工程、を含む、免疫応答の細胞間伝播の観察方法。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記レポーター遺伝子は、蛍光レポーター遺伝子である、請求項1に記載の観察方法。
【請求項3】
前記観察工程では、前記マーカーの発現データに対して、キモグラフによる解析を行う、請求項1または2に記載の観察方法。
【請求項4】
免疫応答制御エレメント、および当該免疫応答制御エレメントの制御下に発現可能に連結されたレポーター遺伝子を含むプラスミドが導入された真核細胞と、前記免疫応答制御エレメントを作動させる免疫応答誘導剤と、を接触させて、炎症状態を準備する炎症誘導工程、
前記炎症誘導工程において得られた炎症状態の前記真核細胞と、候補物質と、を接触させる接触工程、および、
前記接触工程後の、前記レポーター遺伝子に由来するマーカーの発現を経時的に観察する観察工程、を含む、抗炎症物質のスクリーニング方法。
【請求項5】
免疫応答制御エレメント、および当該免疫応答制御エレメントの制御下に発現可能に連結されたレポーター遺伝子を含むプラスミドが導入された真核細胞と、前記免疫応答制御エレメントを作動させる免疫応答誘導剤と、候補物質と、を接触させる接触工程、および、
前記接触工程後の、前記レポーター遺伝子に由来するマーカーの発現を経時的に観察する観察工程、を含む、抗炎症物質のスクリーニング方法。
【請求項6】
免疫応答制御エレメント、および当該免疫応答制御エレメントの制御下に発現可能に連結されたレポーター遺伝子を含むプラスミドが導入された真核細胞と、候補物質と、を接触させる候補物質接触工程、
前記候補物質接触工程にて前記候補物質と接触した前記真核細胞と、前記免疫応答制御エレメントを作動させる免疫応答誘導剤と、を接触させて、炎症状態を準備する炎症誘導工程、および、
前記炎症誘導工程後の、前記レポーター遺伝子に由来するマーカーの発現を経時的に観察する観察工程、を含む、抗炎症物質のスクリーニング方法。
【請求項7】
前記レポーター遺伝子は、蛍光レポーター遺伝子である、請求項4~6のいずれか1項に記載の抗炎症物質のスクリーニング方法。
【請求項8】
前記観察工程では、前記マーカーの発現データに対して、キモグラフによる解析を行う、請求項4~6のいずれか1項に記載の抗炎症物質のスクリーニング方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、免疫応答の細胞間伝播の観察方法、および、その利用に関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
皮膚は、外部刺激に応答して免疫制御を行う。皮膚の表皮角化細胞における、免疫機構の破綻、および/または、過剰な免疫反応は、免疫性皮膚疾患の一因となり、皮膚表面に皮疹を生じさせる。
【0003】
皮疹は、同心円状、らせん状、木目状、など様々な様式にて拡大し、拡大の速度も異なる。このような皮疹の拡大の違いがどのように生じるのかは、不明な点が多い。
【0004】
これまでに、本発明者等により、皮膚における免疫応答のメカニズム、および、皮膚における免疫応答の伝播を表す数理モデルが構築されている。この数理モデルの計算機シミュレーションによって、円形の炎症領域が時間とともに拡大する様子が再現されている(非特許文献1)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Sudo M., Fujimoto K., "Traveling wave of inflammatory response to regulate the expansion or shrinkage of skin erythema" PLoS ONE 17(2): e0263049, 2022
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術のインビトロ(in vitro)の免疫解析研究においては、細胞集団において平均化されたデータを採取して、免疫応答の細胞間の伝播(免疫応答の拡大)について評価を行うことが一般的であって、一細胞単位における免疫応答の細胞間の伝播(免疫応答の拡大)については評価されていない。
【0007】
本発明は、上述の問題に鑑みなされたものであって、一細胞単位における免疫応答の細胞間の伝播(免疫応答の拡大)について観察可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、以下の発明を包含する。
【0009】
〔1〕免疫応答制御エレメント、および当該免疫応答制御エレメントの制御下に発現可能に連結されたレポーター遺伝子を含むプラスミドが導入された真核細胞と、前記免疫応答制御エレメントを作動させる免疫応答誘導剤と、を接触させる接触工程、および、
前記レポーター遺伝子に由来するマーカーの発現を経時的に観察する観察工程、を含む、免疫応答の細胞間伝播の観察方法。
【0010】
〔2〕前記レポーター遺伝子は、蛍光レポーター遺伝子である、〔1〕に記載の観察方法。
(【0011】以降は省略されています)

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