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公開番号2024135593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-04
出願番号2023046367
出願日2023-03-23
発明の名称細胞培養用基材
出願人株式会社リコー
代理人弁理士法人平木国際特許事務所
主分類C12M 3/00 20060101AFI20240927BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】神経細胞の接着培養において、長期培養によって培養面で生じる神経細胞の凝集を抑制可能な細胞培養用基材を開発し、提供する。
【解決手段】接着力の異なる2以上の接着領域を含む複数の小区画を基材の培養面に均一に分散配置させた細胞培養用基材を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
細胞培養用基材であって、
基材表面上の培養面の一部又は全部に、神経細胞及び/又はグリア細胞に対して接着力の異なる2以上の接着領域が均一に分散していることを特徴とする、前記細胞培養用基材。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記培養面上の任意の小区画における前記接着力の異なる2以上の接着領域の面積比は、接着力の強い接着領域が接着力の弱い接着領域よりも小さい、請求項1に記載の細胞培養用基材。
【請求項3】
前記接着力の強い接着領域の面積比が、前記小区画の面積に対して3~20%である、請求項2に記載の細胞培養用基材。
【請求項4】
前記小区画は0.1mm

~1mm

の区画からなる、請求項2又は3に記載の細胞培養用基材。
【請求項5】
前記異なる2以上の接着領域が培養面上の異なる層に形成されている、請求項1に記載の細胞培養用基材。
【請求項6】
前記接着領域は細胞接着分子を前記培養面に配置してなる、請求項1に記載の細胞培養用基材。
【請求項7】
前記接着力の異なる2以上の接着領域は接着力の異なる2種以上の細胞接着分子を前記培養面に配置する、請求項6に記載の細胞培養用基材。
【請求項8】
請求項1に記載の細胞培養用基材を含む培養容器。
【請求項9】
細胞培養用基材の作製方法であって、
基材表面上の培養面の一部又は全部に神経細胞及び/又はグリア細胞に対して接着力の異なる2種以上の細胞接着分子が均一に分散するように配置する配置工程
を含む前記作製方法。
【請求項10】
前記2種以上の細胞接着分子の配置をパターニング形成方法で行う、請求項9に記載の作製方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、神経細胞及び/又はグリア細胞を培養するための細胞培養用基材、並びにその作製方法及びそれを用いた神経細胞等の培養方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、脳や脊髄等の中枢神経は再生しないと考えられており、そのため損傷等で失われた場合には治癒後も重篤な後遺症が残るとされていた。しかし、近年では再生医療技術の発達による神経再生への期待に伴い、神経再生医療の研究が活発に行われている。神経再生の研究を進める上で、神経細胞を含む細胞集合体をインビトロで培養し、その機能評価や薬理効果を調べる研究は急務となっている。
【0003】
ところが、神経細胞を含む細胞集合体をインビトロで接着培養した場合、従来の培養方法では、長期培養で細胞が凝集し、その後、基板から剥離するという問題があった。これが原因となり、インビトロ培養下での神経細胞における機能評価や薬理効果の結果が安定せず、再現性の高い正確なデータを得ることができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、神経細胞の接着培養において、培養面で長期培養によって生じる神経細胞の凝集を抑制可能な細胞培養用基材を開発し、提供することを目的とする。
【0005】
また、本発明は前記効果を有する細胞培養用基材を含む細胞培養用容器を用いて、神経細胞を凝集させることなく機能評価が可能な状態で培養する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明者らが研究を重ねた結果、接着力の異なる2種の接着領域を培養面に均一に分散させた培養容器を用いて神経細胞を培養したときに、長期培養後も凝集することなく神経突起を伸長し、周辺の細胞とシナプスを形成することを見出した。これは、培養面に細胞接着力の強弱が分散形成されることによる効果と考えられる。神経細胞やグリア細胞は、接着力の強い領域では培地交換や振盪による物理的作用等によっても剥離しないが、接着力の弱い領域では同じ物理的作用等でその多くが剥離してしまう。それにより、培養面に接着した細胞の濃淡(細胞量の多寡)が形成される結果、神経細胞は凝集することなく平面的に神経突起を伸長できると推定されている。
【0007】
特許文献1には、シート状細胞培養物を製造する方法が開示されている。細胞接着力の違いで領域を分けてパターン形状を形成させる点では本発明に似るが、この文献は、簡便かつ迅速にシート状細胞培養物を製造することを目的とした発明であって、長期培養における神経細胞の凝集を抑制させるという本発明の課題とは本質的に異なる。本発明は、当該新たな知見に基づくものであり、以下を提供する。
【0008】
(1)基材表面上の培養面の一部又は全部に神経細胞及び/又はグリア細胞に対して接着力の異なる2以上の接着領域が均一に分散していることを特徴とする、細胞培養用基材。
【0009】
(2)神経細胞を含む細胞を、培地を含んだ、前記(1)に記載の細胞培養用基材を培養面に含む培養容器に播種する播種工程、及び神経細胞を培養する培養工程を含む、神経細胞の凝集を抑制して培養する神経細胞培養方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の細胞培養基材によれば、神経細胞を含む細胞の培養面における細胞凝集を抑制可能な基材を提供することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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