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公開番号2024092455
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-08
出願番号2022208385
出願日2022-12-26
発明の名称抗老化用又は細胞若返り用の剤
出願人国立大学法人東北大学
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類A61K 31/405 20060101AFI20240701BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】比較的簡便かつ安価に製造することができる低分子化合物を有効成分とする、抗老化用又は細胞若返り用の剤や老化に関連する症状若しくは疾患の予防又は改善剤。
【解決手段】式(I-1)で表される化合物に代表されるインドール化合物を含む、抗老化用又は細胞若返り用の剤である。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の一般式(I

);
TIFF
2024092455000029.tif
46
81
[式中、R

は、水素原子;ベンゼン環が非置換若しくは炭素数1~7のアルキル基、炭素数1~7のアルコキシル基、フッ素及び/又は塩素で置換されたベンゾイルメチル基;非置換若しくはフッ素で置換された鎖状又は分枝状の炭素数4~6のアルキル基;又は、フェニル基、シクロペンチル基、若しくはピペリジニル基で置換されたメチレン又はエチレン;を表し、前記フェニル基はさらに1以上のフェニル基で置換されていてもよく、前記ピペリジニル基はさらにNがアシル基で置換されていてもよく、Z

、Z

、Z

、Z

は、同一でも異なっていてもよく、水素原子、ハロゲン原子、C1~C6のアルキル基、C2~C6のアルケニル基、C2~C6のアルキニル基、OR

で表される有機オキシ基を表し、R

は、C1~C7のアルキル基、C2~C6のアルケニル基、C2~C6のアルキニル基、又はベンジル基を表し、Z

は、水素原子又はC1~C6のアルキル基を表し、R

はOH、OR

、NHR

及びNR



のいずれか一つから選ばれる基であり、R

及びR

は同一又は異なって、置換若しくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。]
、一般式(II);
TIFF
2024092455000030.tif
49
70
[式中、R

は水素又はメチル基であり、Xは炭素数4~6のアルキレン基、若しくは炭素数4のエーテル基であり、R

はOH、OR

、NHR

及びNR



のいずれか一つから選ばれる基であり、R

及びR

は同一又は異なって、置換若しくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。]
、及び、一般式(III);
TIFF
2024092455000031.tif
23
70
[式中、Aはインドール若しくはナフタレンを表し、Aがインドールのとき、インドールの3位及び5位に、それぞれ酢酸基及びR

Oが置換されており、Aがナフタレンのとき、ナフタレンの1位及び7位に、それぞれ酢酸基及びR

Oが置換されており、R

は炭素数1~5のアルキル基又はベンジル基を表し、該ベンジル基のベンゼン環は1又は2以上の炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のアルコキシ基で置換されていてもよく、R

はOH、OR

、NHR

及びNR



のいずれか一つから選ばれる基であり、R

及びR

は同一又は異なって、置換若しくは非置換の炭素数1~4のアルキル基である。]
で表される化合物、並びに、R

がOHのときそれらの医薬的に許容される塩からなる群から選択される1種又は2種以上の化合物を含む、抗老化用又は細胞若返り用の剤。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
SIRTタンパク質が、SIRT1タンパク質、SIRT2タンパク質、SIRT3タンパク質、SIRT4タンパク質、SIRT5タンパク質、SIRT6タンパク質、及び、SIRT7タンパク質から選択される1種又は2種以上のタンパク質である、請求項1に記載の抗老化用又は細胞若返り用の剤。
【請求項3】
化合物が、以下の式(I-1)、式(II-1)、式(I-2)、式(I-3)、式(I-4)、式(I-5)又は式(III-1)で表される化合物若しくはその医薬的に許容される塩である、請求項1に記載の抗老化用又は細胞若返り用の剤。
式(I-1);
TIFF
2024092455000032.tif
68
71
式(II-1);
TIFF
2024092455000033.tif
28
96
式(I-2);
TIFF
2024092455000034.tif
34
81
式(I-3);
TIFF
2024092455000035.tif
33
68
式(I-4);
TIFF
2024092455000036.tif
57
71
式(I-5);
TIFF
2024092455000037.tif
55
70
式(III-1);
TIFF
2024092455000038.tif
36
94
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の抗老化用又は細胞若返り用の剤を含む、老化に関連する症状若しくは疾患の予防又は改善剤。
【請求項5】
老化に関連する症状若しくは疾患が、肥満症、肝疾患、肝機能の低下、腎線維化、腎機能障害、及び、運動機能の低下からなる群から選択される1種又は2種以上である、請求項4に記載の予防又は改善剤。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、後述する一般式(I

)、一般式(II)、及び一般式(III)で表される化合物、並びに、R

がOHのときそれらの医薬的に許容される塩からなる群(以下、これらを総称して「本件化合物群」ということがある)から選択される1種又は2種以上の化合物を含む、抗老化用又は細胞若返り用の剤や、かかる抗老化用又は細胞若返り用の剤を含む、老化に関連する症状若しくは疾患の予防又は改善剤に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
老化制御に関する研究において、古細菌、酵母、線虫、ヒトに至るまで、低栄養にならない程度のカロリー制限が抗老化、寿命延長効果を示すことがわかっている。これらの効果に関与する分子の一つとしてSir2が同定されている。その哺乳類ホモログとして7種類のサーチュイン(Sirtuin)ファミリーが存在している。中でも最もSir2と構造や機能が類似しているサーチュイン1が注目されている。
【0003】
サーチュイン1は、NAD依存性脱アセチル化酵素活性やADPリボシル転移酵素活性をもち、生体内で重要な役割を果たしている。例えばサーチュイン1高発現マウスにおいて身体能力の改善及び生殖期間の延長とともに、糖代謝、コレステロール代謝、脂肪代謝の改善が認められている。また、高脂肪食下での耐糖能改善、脂肪肝抑制も観察されている。つまりサーチュイン1の活性化が代謝系疾患の予防、治療又は改善に有用であると考えられている(非特許文献1)。
【0004】
またサーチュイン1の活性化により、転写因子NF-κB(nuclear factor-kappa B)のp65サブユニットが脱アセチル化され、NF-κB活性が減弱する結果、炎症を抑制することが明らかとなっており、この炎症抑制作用が炎症性疾患の予防、治療又は改善すると考えられている(非特許文献1)。さらにマウスではNF-κBの遺伝子の遮断により、皮膚の増殖能が高まることが分かっており、サーチュイン1の活性化は皮膚の増殖能の亢進に有用であると考えられる(非特許文献2)。
【0005】
サーチュイン1はFOXO、p53、p73、Ku70、Smad7等を脱アセチル化し、その結果として、酸化ストレス耐性の誘導、細胞死抑制を誘導する。これらの表現型の誘導が、抗老化、長寿命化の実現に寄与していると考えられている(非特許文献1)。
【0006】
細胞老化は紫外線等の外因的ストレスに曝されることにより引き起こされる。ここで細胞老化とは永久に細胞周期が停止する現象である。サーチュイン1はTERT(Telomere Reverse Transcriptase)の発現を調節し、ヒストンを脱アセチル化することによりテロメアの安定性を維持し、WRNタンパク質(Werner syndrome protein)等の修復タンパク質を脱アセチル化することでDNA修復を促進してゲノムの安定性を維持しており、これらの機能を通して細胞老化を抑制していることが明らかになっている(非特許文献3)。
【0007】
このように、サーチュイン1は代謝系疾患改善作用、炎症性疾患改善作用、細胞老化抑制作用に加え、糖尿病改善作用、心血管保護作用、腎疾患改善作用、神経保護作用等、様々な機能を有することが明らかになっている。そのため、サーチュイン1の活性化により、代謝系疾患、炎症性疾患、細胞老化、糖尿病、心血管疾患、腎疾患、神経疾患等の各種疾患の予防、治療、又は改善に有用であると考えられている。
【0008】
サーチュイン1を活性化させる物質として赤ブドウの皮に多く含まれているレスベラトロールが知られている。近年では、ボタンボウフウの植物体またはその溶媒抽出物からなることを特徴とするSirtuin-1活性化剤(特許文献1)や、黒ウコンの抽出物由来のサーチュイン活性化剤(特許文献2)や、トンカットアリの抽出物を含有するサーチュイン1の発現増強用組成物(特許文献3)も報告されている。また、特許文献4には、サーチュイン1に対する天然アンチセンス転写物に対するアンチセンスオリゴヌクレオチドを用いて、サーチュイン1を上方制御する方法が開示されている。
【0009】
一方、本発明者らは、4-(2,4-ジフルオロフェニル)-2-(1H-インドール-3-イル)-4-オキソ-ブタン酸(すなわち、MA5)が、エリスロポエチン発現増強効果及びミトコンドリア病の治療効果(特許文献5)、臓器線維化抑制効果(特許文献6)、難聴の予防又は改善効果(特許文献7)を有することを報告している。しかしながら、本件化合物群が、SIRTタンパク質の産生促進効果、抗老化効果、細胞若返り効果などを有することについては、これまで知られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
特許第5666053号公報
特開2018-199680号公報
特開2021-075501号公報
特開2017-221221号公報
国際公開第2014/080640号パンフレット
特開2015-189670号公報
特開2019-116453号公報
【非特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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