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公開番号
2024159174
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023075005
出願日
2023-04-28
発明の名称
スラグ生成反応の評価方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
,
国立大学法人東北大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C22B
15/00 20060101AFI20241031BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】Fe酸化物含有粉末と二酸化ケイ素含有粒子との反応挙動を把握し、自熔炉内で生じる銅精鉱と珪砂とのスラグ生成反応の反応速度の評価に用いることができるスラグ生成反応の評価方法を提供する。
【解決手段】本発明に係るスラグ生成反応の評価方法は、珪砂を含む二酸化ケイ素含有粒子の表面にFe酸化物を含むFe酸化物含有粉末を設置したサンプルを作製する工程と、前記サンプルを載せた容器を、加熱炉内に設置する工程と、前記加熱炉内にプロセスガスを供給して、前記加熱炉内の酸素分圧を調整する工程と、前記サンプルを加熱しながら、前記二酸化ケイ素含有粒子と前記Fe酸化物含有粉末との界面における反応挙動を観察し、記録する工程と、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
珪砂を含む二酸化ケイ素含有粒子の表面にFe酸化物を含むFe酸化物含有粉末を設置したサンプルを作製する工程と、
前記サンプルを載せた容器を、加熱炉内に設置する工程と、
前記加熱炉内にプロセスガスを供給して、前記加熱炉内の酸素分圧を調整する工程と、
前記サンプルを加熱しながら、前記二酸化ケイ素含有粒子と前記Fe酸化物含有粉末との界面における反応挙動を観察し、記録する工程と、
を含むスラグ生成反応の評価方法。
続きを表示(約 430 文字)
【請求項2】
前記二酸化ケイ素含有粒子の平均粒子径は、前記Fe酸化物含有粉末の平均粒子径よりも大きい請求項1に記載のスラグ生成反応の評価方法。
【請求項3】
前記二酸化ケイ素含有粒子の平均粒子径が、200μm~10mmである請求項1に記載のスラグ生成反応の評価方法。
【請求項4】
前記加熱炉は、観察窓を有し、
前記反応挙動を前記観察窓から観察する請求項1に記載のスラグ生成反応の評価方法。
【請求項5】
前記加熱炉の外側に顕微鏡を設置して、
前記反応挙動を前記観察窓から前記顕微鏡で観察する請求項4に記載のスラグ生成反応の評価方法。
【請求項6】
前記Fe酸化物含有粉末及び前記二酸化ケイ素含有粒子は、反応塔内に供給される反応用気体と反応してマット及びスラグを生成する際に、前記反応塔の頂部から供給される製錬原料である請求項1に記載のスラグ生成反応の評価方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、スラグ生成反応の評価方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
硫化銅精鉱(銅精鉱)は、粉状の固体硫化物等であり、製錬炉の一つである自熔製錬炉(以下、自熔炉)に製錬原料として供給されることで、主にマット及びスラグの2種類の溶体を生成して分離される。
【0003】
自熔炉では、銅精鉱と、二酸化ケイ素を含む珪砂と、重油等の補助燃料が、反応塔(反応シャフト)の頂部に設けられた精鉱バーナーより別途配送される酸素富化空気等の反応用気体と共に反応シャフト内に吹き込まれる。反応シャフト内では、銅精鉱が反応用気体と反応して2種類の溶体(マット及びスラグ)を生成し、マット及びスラグは液滴の状態で反応シャフト内を落下してセトラーで回収される。セトラー内では、マット及びスラグがこれらの比重差によって層状に分離してマット層及びスラグ層がセトラーの底部側からこの順に形成される。
【0004】
セトラーでマットとスラグを良好に分離するためには、スラグの流動性を高くし、マットの沈降を促進することが必要であるが、銅精鉱のみで最適なスラグ組成を得ることは困難である。
【0005】
そこで、例えば、自熔炉において、銅精鉱からマットを加工する際に、銅精鉱と共に、珪石、石灰石、鉄鉱石等のフラックスを溶材として添加し、共晶組成を利用することで、酸化物融点よりも低い温度でスラグを得る方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6387865号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、自熔炉においては、銅精鉱と珪砂を反応シャフト内で衝突させ、銅精鉱と珪砂との反応で生じるスラグ生成反応をセトラー到達前に完了させることが望ましいため、銅精鉱とフラックスの反応挙動を詳細に把握し、早期にスラグ生成反応が完了する条件を見出す方法が求められる。銅精鉱とフラックスの反応挙動を詳細に把握する方法として、操業中の自熔炉内から落下中の銅精鉱、珪砂又は融体をサンプリングする方法がある。
【0008】
しかしながら、自熔炉は大型で高温の炉であり、点検口も限られた位置にしか取り付けられていないため、反応シャフトから落下するサンプルを取り出す作業は容易でない。また、サンプリング箇所での酸素分圧や温度を把握して制御することは難しいため、目的とする条件での結果を得るためには、上記の作業を繰り返し実施する必要があるが、現実的には困難である。
【0009】
本発明の一態様は、Fe酸化物含有粉末と二酸化ケイ素含有粒子との反応挙動を把握し、自熔炉内で生じる銅精鉱と珪砂とのスラグ生成反応の反応速度の評価に用いることができるスラグ生成反応の評価方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様は、
二酸化ケイ素を含む二酸化ケイ素含有粒子の表面にFe酸化物を含むFe酸化物含有粉末を設置したサンプルを作製する工程と、
前記サンプルを載せた容器を、加熱炉内に設置する工程と、
前記加熱炉内にプロセスガスを供給して、前記加熱炉内の酸素分圧を調整する工程と、
前記サンプルを加熱しながら、前記二酸化ケイ素含有粒子と前記Fe酸化物含有粉末との界面における反応挙動を観察し、記録する工程と、
を含むスラグ生成反応の評価方法である。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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