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公開番号
2025034381
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-13
出願番号
2023140720
出願日
2023-08-31
発明の名称
酸化亜鉛鉱の製造方法
出願人
住友金属鉱山株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C22B
19/34 20060101AFI20250306BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】フッ素を含有する原料鉱から酸化亜鉛鉱を製造するプロセスにおいて、高温操業による乾燥加熱炉への熱負荷を抑制しながら、フッ素濃度が十分に低減された高品位の酸化亜鉛鉱を製造すること。
【解決手段】フッ素含有量比が所定比に調整されている、還元焙焼工程用原料鉱を得る、原料鉱準備工程S10と、還元焙焼工程S20と、湿式工程S30と、乾燥加熱工程S40と、を含んでなり、原料鉱準備工程S10においては、還元焙焼工程用原料鉱のうちの30質量%以上を炭素質還元剤と混合してペレット化し、乾燥加熱工程S40においては、乾燥加熱処理を800℃以上1000℃以下の加熱温度で行い、且つ、還元焙焼工程用原料鉱の前記フッ素含有量比に応じて、乾燥加熱処理時間を調整することによって、酸化亜鉛鉱のフッ素品位を、0.050質量%以下に維持する、酸化亜鉛鉱の製造方法とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
フッ素を含有する原料鉱から酸化亜鉛鉱を製造する、酸化亜鉛鉱の製造方法であって、
フッ素品位の亜鉛品位に対する比であるフッ素含有量比が異なる複数種の原料鉱を混合するか、或いは、前記フッ素含有量比が所定比に調整されている一種の原料鉱を選択することにより、前記フッ素含有量比が所定比に調整されている、還元焙焼工程用原料鉱を得る、原料鉱準備工程と、
前記還元焙焼工程用原料鉱に還元焙焼処理を施すことによって、粗酸化亜鉛ダストを得る、還元焙焼工程と、
前記粗酸化亜鉛ダストに、水溶性不純物を除去する湿式処理を施すことによって、粗酸化亜鉛ケーキを得る、湿式工程と、
前記粗酸化亜鉛ケーキに、乾燥加熱処理を施すことによって、前記酸化亜鉛鉱を得る、乾燥加熱工程と、
を含んでなり、
前記原料鉱準備工程においては、前記還元焙焼工程用原料鉱のうちの30質量%以上を炭素質還元剤と混合してペレット化し、
前記乾燥加熱工程においては、前記乾燥加熱処理を800℃以上1000℃以下の加熱温度で行い、且つ、前記還元焙焼工程用原料鉱の前記フッ素含有量比に応じて、乾燥加熱処理時間を調整することによって、
前記酸化亜鉛鉱のフッ素品位を、0.050質量%以下に維持する、酸化亜鉛鉱の製造方法。
続きを表示(約 390 文字)
【請求項2】
前記原料鉱準備工程においては、前記フッ素含有量比が異なる複数種の原料鉱を混合して、前記フッ素含有量比を前記所定比に調整する、前記還元焙焼工程用原料鉱を得る、
請求項1に記載の酸化亜鉛鉱の製造方法。
【請求項3】
前記原料鉱が鉄鋼ダストである、
請求項1又は2に記載の酸化亜鉛鉱の製造方法。
【請求項4】
前記原料鉱準備工程において前記還元焙焼工程用原料鉱の前記フッ素含有量比を0.015以下とすることによって、前記乾燥加熱工程における前記乾燥加熱処理時間を100分以上130分以下とする、
請求項1又は2に記載の酸化亜鉛鉱の製造方法。
【請求項5】
前記湿式工程で得られる前記粗酸化亜鉛ケーキは、水分率が30%以下である、
請求項1又は2に記載の酸化亜鉛鉱の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、酸化亜鉛鉱の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、亜鉛製錬所における亜鉛地金の原料として、粗酸化亜鉛等の亜鉛含有鉱から不純物を分離除去して得た酸化亜鉛鉱が広く用いられている。
【0003】
粗酸化亜鉛は、例えば、鉄鋼業における高炉や電気炉等の製鋼炉から発生する鉄鋼ダストから還元焙焼処理を経て得ることができる。資源リサイクルの促進の観点からは、鉄鋼ダストの亜鉛原料としての再利用は望ましいものであるが、一方で、鉄鋼ダストには、鉄と亜鉛の他にフッ素等のハロゲンが不純物として含有されている。
【0004】
最終製品である酸化亜鉛鉱を亜鉛製錬の原料として用いる製錬法にはISP製錬や電解製錬があるが、このうち、特に、電解製錬法の原料として用いる電解製錬用の酸化亜鉛鉱については、電解採取工程で使用されるアルミニウム製パーマネントカソードの腐食進行を抑制するために、酸化亜鉛鉱のフッ素濃度を0.050質量%以下という極めて低い濃度にまで低減する必要がある(特許文献1参照)。
【0005】
鉄鋼ダストから酸化亜鉛鉱を製造するプロセスにおいて、鉄鋼ダスト中の亜鉛は還元焙焼処理を行うロータリーキルンの炉内で金属亜鉛として揮発し、更に、酸化亜鉛として固形化された後、ハロゲン、ロータリーキルンからキャリーオーバーした未反応の鉄鋼ダスト、及び、亜鉛と同様な挙動の有価金属等と混合した粒子状の粗酸化亜鉛(粗酸化亜鉛ダスト)として電気集塵機等の集塵機で捕集される。
【0006】
還元焙焼処理によって鉄鋼ダストから分離回収された粗酸化亜鉛ダストからハロゲンを分離除去する処理としては、アルカリ洗浄する方法(湿式処理)、或いは、ロータリーキルン等の乾燥加熱炉で分解させる方法(乾燥加熱処理)があるが、塩素とフッ素の精製原理が本質的に異なること、及び、粗酸化亜鉛ダスト中には未反応の鉄鋼ダストも含まれていること等の理由により、鉄鋼ダストから酸化亜鉛鉱を製造するプロセスにおいては、一般に、これらの両方法、即ち、湿式処理と乾燥加熱処理とを組合せた形態によって、粗酸化亜鉛ダストからハロゲンを分離除去する処理が行われている。
【0007】
ここで、特に、電解製錬法の原料として用いる酸化亜鉛鉱については、上述の通り、そのフッ素濃度を0.050質量%以下とする必要がある。そして、このような高精度のフッ素の分離除去を行うためには、上記の乾燥加熱処理を、少なくとも1100℃以上で行う必要があった(特許文献1参照)。
【0008】
しかしながら、ロータリーキルン等の乾燥加熱炉の炉内温度を、このような温度域にまで高めた場合には、エネルギーコストを悪化させ、加えて、高温操業による設備への熱負荷の上昇が、ロータリーキルン等の設備の寿命を縮める要因となっていた。
【0009】
この問題に対して、フッ素含有量比を所定比に調整した還元焙焼工程用原料鉱を得る原料鉱準備工程を準備段階で行った上で、尚且つ、このようにして得た還元焙焼工程用原料鉱のフッ素含有量比に応じて、乾燥加熱処理時間を調整することによって、乾燥加熱工程における乾燥加熱処理を1000℃以上1100℃以下の加熱温度で行いながら極めて低フッド濃度の酸化亜鉛鉱を得ることができる酸化亜鉛鉱の製造方法が開発されている(特許文献2参照)。
【0010】
しかしながら、特許文献2に開示されている製造方法においても、ロータリーキルン等の乾燥加熱炉の炉内温度を、上記のように1100℃程度の温度域にまで高めた場合には、依然として、乾燥加熱炉の高温操業に伴う上記の不利益を一定程度容認せざるをえない状況は継続しており、特に鉄鋼ダストから電解製錬用の酸化亜鉛鉱を得る酸化亜鉛鉱の製造現場においては、還元処理を経た粗酸化亜鉛ダストからのハロゲン除去の方法について、更なる改善が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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